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のびしろを十分に感じる新人作家さん!<私が鳥のときは>

私が鳥のときは 著者:平戸 萌さん

みずみずしい感性にブラボー!
と冒頭から、興奮しています。
本作デビュー作の新人作家さんとはとても思えないようなストーリー展開にグイグイ引き込まれました。

まず、冒頭が衝撃の一文から始まるのです。
「母がその人をさらってきたのは、蒼子が中三のときだった。」

母が自分より一回りも若い女性のバナミさんを連れてきて、いきなり同居することになります。当然、父と弟、そして蒼子自身も戸惑い、不満が募って家庭崩壊に近い状況に。

家族の中に他人が加わること。
しかも、その他人が妙に堂々としていてまるで自分の家のように振る舞うのでさらに怒りが増しますが、バナミさんのペースに巻き込まれて。。。
と目が離せないストーリー。

また、蒼子の友だちのヒナちゃんの心情も加わって家族にはいろいろな事情があることを実感します。

最後にバナミさんが家に来た理由が判明するのですが、なんとまぁこの理由だったのですね。と頭をガーンとたたかれたような衝撃が走ります。

わたしが言うのも恐れ多いのですが、のびしろを十分に感じる作家さんだと思いました🤩


河出書房新社


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