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まるで登場人物の1人になったみたい <ドミノ>

ドミノ 著者:恩田陸さん

まず、文庫本1ページを開くと「登場人物より一言」というページがある。
なんと、27人の登場人物と1匹の類を見ない多さだ。
これはあとで読むとして本文を読み始めると・・・

私たちは日々様々な想いを抱いている。妬みや恨み、その一方で喜び楽しみに溢れている人もいる。本作は登場人物の多さから、これらの感情を見事に表して1つの出来事につながっていくのである。

東京駅を舞台にして様々なところから老若男女が集まり、職業もバラバラ。それぞれの生活場面を表し、ジェットコースターのように駆け抜ける速さもあるが、心の内を見せ合うほっとした場面も多々あり、最後まで目が離せない。

登場人物で特に輝いていたのは、テロリストと対峙する子役をしている小学生の麻里花ちゃんと玲菜ちゃん。子役と言ってもお仕事をしている2人の心意気に私はぐっときた。(友達ってこういうことだよね)

「観察力を鍛えるにはもってこい!」の本とも言えるが、純粋に1人の登場人物になったように楽しみたい。😁🎀

追記:文庫本に収録されている米原万里さんの解説も読み応えあり!

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