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今日もどこかで人が交差している<風の港>

風の港 著者:村山早紀さん

タイトルを読むと海辺の話かなと思いますが、表紙のイラストを見ると空港が描かれていてここが舞台であると気がつきます。

出発と到着、加えてレジャーとしても人気が出ている空港。
その空港で働いている人や旅行者、かつて学生時代の親友だった人との再会が書かれている短編集。

印象に残ったのは、第3話の「夜間飛行」でかつて同級生だった50代女性2人の再会のお話。
現在、老女役もこなしている女優と作家デビューが決まった2人は30年ぶりにばったり空港の書店で顔を合わせます。別れた時の苦い記憶を持ち続けていた2人ですが、それは思いやりがあっての行為だったことがわかり・・・

感情豊かで涙もろい友達をサポートする姿は学生時代のそのままで、2人が過ごした時間と当時の想いは今も変わっていないことに心が温まりました。

それと、空港で働く書店員の気持ちも書かれていることから、今度空港に行ったら書店にも立ち寄りたいなぁ。😊


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