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「せっかちであきらめやすい性格」と自分で思い込んではいられない

せっかちであきらめやすく性格っていやだなと思いながら、
この性格はなかなか変わらず今日に至っている。

たとえば、
資格試験で1回落ちて次の試験(来年)に受験するのに逡巡し、
行きたいと楽しみにしていたカフェの前に行ったら、
行列にびっくりしてすぐ立ち去り、
おみくじを引いたら「小吉」でやっぱり縁がないのかなぁとすぐ落ち込み・・・。

と、まぁいろいろあるなかで
コーヒーと読書、そして愛犬との散歩が今の私にぴったり合っているみたい。
そんなちょっと低飛行な私に寄り添ってくれたのが
「見えない誰かと」瀬尾まいこさんのエッセイ集。

瀬尾さんは毎年採用試験を受け続けていたが
9回連続で試験に落ち、10回目で無事合格!

採用試験に落ちていた間も講師として学校で勤務し、
多くの同僚の先生、子どもたち、そして保護者とかかわりや
出会いをとおして感じたこと、気づいたことを表した1冊である。

瀬尾さんは決して強くなく、どちらかと言うとやさしすぎて生徒に
からかわれるタイプ(実際に「散々なめられまくった」という記述もあり)だが、
そのような瀬尾さんのゆったりとして誰を責めるでもない言葉に
あぁ、私の小学校1年生の時担任みたい、と勝手に想像したり(笑)。

また、「犬猿の仲」という章には、講師として赴任した中学校での教頭先生とまったく合わずにいつも怒られて、すっかり参ってしまったと件がある。
しかし、そのつき合いが4年目になって
瀬尾さんが仕事をやり遂げる楽しさがわかりはじめ、
教頭先生が手助けをしてくれるようになって
教頭先生から「瀬尾さんを理解するのに4年かかったなぁ」と声をかけられたと記してある。

自分の本当の部分を見てもらえたから、打ち解けるのにすごく時間がかかったと瀬尾さんは言う。

人を理解するのに4年かかるということに驚くが、4年は必要な時間だったこそ、その時間は忘れられない大事な時間になったと思う。

やっぱり、「せっかちであきらめやすい性格」と自分で思い込んではいられない。
長い時間をかけてできることがきっとあるから、と心に刻んで過ごして生きたい!



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