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依存症と家族:本人と心地よい関係を築く会話の作り方

こんにちは、心理士のなべたです。

依存症は、本人だけでなく家族全体に影響を及ぼします。
家族が本人をすべて理解することは難しいものです。

この記事では、お互いの気持ちを理解し、対話を通じて心地よい関係を築くための方法を紹介します。

参考にした書籍はこちらです。

家族への影響もある

アルコールや薬物への依存は、依存している本人に様々な問題を引き起こしますが、その影響は家族にも及びます。

家族は本人の健康と幸せを願って、支援しようと努力しますが、依存症に対する世間の理解はまだ十分ではなく、そのために家族は大きなストレスを感じることがあります。

困った時には、家族も自分で「これはよくない」とわかっていても、お金を貸し続けたり、行動を監視したりするなど、本人を助けようとして無理をしてしまうことがあります。

これらは、依存している家族をどうにか助けたいという切実な気持ちから、家族が追い詰められる中で取ってしまう行動なのです。

コミュニケーションのポイント

アルコールや薬物に依存している人がいる家族は、その人とどのように接したら良いのか、しばしば分からなくなり、困惑することがあります。

特に、「もうやめる」と言っておきながら実際にはやめていない場合、家族は本人に対してネガティブな言葉をかけてしまいがちです。

そういった状況では、意識してポジティブなコミュニケーションを取り入れることがとても大切です。

具体的には以下のようなコツがあります。

①簡潔に肯定的な言い方をする
②具体的な行動を伝える
③自分の感情をいれる
④思いやりのある発言をする
⑤部分的に責任を受け入れる

このようなポジティブなコミュニケーションを身につけると、自分が伝えたいことが本人に伝えやすくなる、自分のストレスが軽くなる、関わり方の一つの目安になるというメリットがあります。

すべて入れるとぎこちなってしまうので、できそうなことを一つでも試してもらえたらと思います。

家族の不安を解消するために

家族は、本人がさらに状況を悪化させるのではないかという心配から、つい監視や行動制限をしてしまうことがあります。

このような不安を少しでも軽くする方法として、同じような悩みを抱える人たちが集まる自助グループに参加することが効果的です。

そこでは不安に思っていることを話したり、他の人の経験やアドバイスを聞くことで、不安を軽減する手助けになります。

家族が抱えている悩みはなかなか話しづらいものですが、同じ境遇の家族であれば、お互いに気兼ねなく話せたり、普段は話せない話ができます。

依存症の問題と向き合うとき、家族の健康の回復も必要不可欠です。
家族の回復と本人の回復は車の両輪のような補完的な関係であるため、家族自身の回復が大切なのです。


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