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お土産

家内が急に、身内の弔事で関西に帰ったのは、先週の日曜日だった。それから、ちょうど一週間になる。

家内の旅は、決して、楽しい旅行ではないので、お土産などというものは、望むべくもないのであるが、どこか、ウキウキの家内を見て、心の中のリトルkojuroは、

おいおい。浮かれてるんじゃ、ないよ。

と、聞こえないように呟いた。


ところが、家内が帰宅すると、机上に、こんなものが置いてあった。

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そして、家内が言った。

コジ君、妖怪好きだから。

確かに、私は、水木しげるファンで、妖怪が大好きだ。このご時世でもあり、アマビエも、もちろん、ストライクゾーンである。

私は、言った。

ありがとう。妖怪、大好きだから。


ただ、本心は、言えなかった。

この時、心の中のリトルkojuroが、呟いた。

本当は、言いたいことは、これだけなんだよ。

貴女が旅から無事に帰ってくること。

それが、一番のお土産だから、もう、玄関が開いた時点で、もらっているんだよ。

ありがとう。


この八ツ橋、あまりにも綺麗なパッケージで、なかなか開けられない。


【追伸:3行短文】

旅先 目に付く お菓子の 妖怪

綺麗な 八ツ橋 嬉しい けれども

待ってた 土産は 貴女の 無事だよ


END

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