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ショートショート_危機一髪

珈琲とクッキーをゆっくりと午後の時間に頂きながら、今、今週荒技を考えている。だが、いま、我が家でも、スタバでも、カフェでもなく。駐車場の車の中である。

小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、木曜日に出る。

そして、今回のお題は、「珈琲と」から始まる、小説、詩歌、エッセイということで。

そして、たらはかにさんからのお題は…。

表のお題が「親切な暗殺」で。裏のお題が「新設な新札」ということだ。

お2人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。

それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。毎週、励みになる。


そして今回は、にっこりみかんさんの、シロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を述べてみる。

いい作品だ。日曜日の午後、まったりとした時間に高校時代を懐かしむ。決してこの作品のような、爽やかな青春の風は吹きはしなかったが、それなりに若かった。ちょっとした夢もあった。そんなこんなを思い出した。

ひとの心を癒やすのも、小説の重要な役割だというにならば、この作品は、私の心に、懐かしい心持ちをもたらせてくれた。明日も、まあ、なんとか仕事しようかなんて、思えるくらいには、心が軽くなった。有り難い話だ。



心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。

せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉と、たらはかにさんの裏表のテーマ、3ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文まで手を出す荒技。ちょっとやりすぎじゃないかな。


うむ。


これで何週間だろうか。まあ、続けられるだけ、続けるさ。


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

なんだか、悪ガキだな。



まさに。



そしてもう一度、心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

家族からのお題は、バックアップで書いたの?


うむ。少しずつね。

でも、それを投稿する機会がなくなってしまったかも知れない。


さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「危機一髪」約410字を、どうぞ。


☆         ☆         ☆

珈琲とクッキーのセットを、にこやかなウエイターが持ってきて。即座に横から、涼が手をつけないようにと目配せをした。


博士がそれに頷き、2人が立ち上がると、秘書が素早く出口で待ち構え、勘定を済ませようとお札を出そうとする。渋沢栄一のピン札しかなく、釣りは要らないと言いながら置いて、そそくさと全員で博士を囲むように店を出ようとした。



その時だ。



店のスタッフ全員が立ち上がり自動小銃を構えた。

瞬時に涼は、催涙弾と雷鳴弾を投げつけ、秘書がシールド弾で防御する。




煙が消えた後には、眠りこけたスナイパー達が累累と転がっていた。




大通りに出ると、ネコの子一匹おらず。もちろん車さえなく。ガランとした道を、車に博士を乗せて悠々と走ることができ、迅速かつ無事に本部に辿り着いた。


ミッションコンプリート。



道がガラガラだったのは、逃げ道を確保するため、テロリストがあらゆる手を使って綿密な事前工作をしていたのだった。


涼は、少しだけその親切に感謝した。

☆         ☆         ☆


■追記■
面ゆるって、なに?
それは、これ。西尾さんはじめ、みんな、面白い作品をあげていて。
私は、だいたい土曜日の夜に、そこそこの過去記事をあげています。
もしも、お時間があれば、みんなの作品、読んで頂けたら幸いです。


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