統合失調症の治療を始めてから〜薬の副作用

【このnoteを書いたきっかけ】

 自分が統合失調症だとわかったとき、他の統合失調症の人がどうやって過ごしているのか、どうやって社会復帰していくのか、といった情報が不足していました。未知の病気になり、将来が不安で仕方なかったのです。今も不安は消えたわけではありません。私の体験談、過程が少しでも誰かの支えになればという思いで今回、noteを書いてみました。

【統合失調症と診断されてから】

 統合失調症と診断されたことで訳のわからない事態に説明が付くようになった。統合失調症の治療は投薬治療が基本である。そして、早期に治療を開始することが望ましい。さらに家族や身近な人の協力が不可欠である。私の親は私が精神疾患になったことを受け入れられず、抗精神薬の使用を反対した。寝てばかりいる私はただ怠けているだけだと言われていた。「ちゃんとしなさい」、「病人らしくするんじゃない」、そんな言葉に苦しみながら、鳴り止まない幻聴に気が狂いそうになりながら廃人のような日々を過ごしていた。薬は飲めば楽になれる、唯一の希望のように感じていた。生活リズムも乱れ、寝て過ごすことがほとんどだった。テレビや音楽は幻聴が悪化するため見聞きできなかった。SNSも辞めて繋がりを一切なくした。外出できたのは通院時だけだった。入浴はかなりしんどかったが、母が一緒に入ることで強制的に入浴させられていた。一向に良くならない病状に入院の話も出たこともあったが薬漬けにされることを懸念した親が拒否した。私の症状は悪化する一方で、さらに幻視の症状も出てきた。

【幻視】

 統合失調症の症状のひとつに幻視がある。そこにあるはずのないものが見えるという症状だ。私の場合、幻視は途中から出てきた気がする。怖いとかはなくてただただ不思議だった。どんなものが見えていたかというと、インベーダーゲームみたいなのだとか、ドット絵で描かれた人型(棒人間)みたいなものが見えていた。そして動く電子絵のようなものだった。たまにとてもリアルで、ミニチュアな人間が見える場合もあった。イメージでいうと、AR技術を使用している時のようだった。
 幻視と幻聴が連動することもあった。例えば、水泳のようなシルエットが幻視で見えて、「なんだろう?」と考えていると幻聴で「水泳中だよ」などとご丁寧にわざわざ返答があるといった調子だった。
 流石に幻視も見えている状態で自然治癒を望むには無理があったため、医師の説得もあり、服薬を開始するようになった。
 医師が怖くて転院したこともあり、薬を処方されていたが飲ませてもらっていない時期もあった。服薬を開始したのは新しい病院に転院してからで処方されていた薬はレキサルティだった。

【レキサルティと副作用】

 レキサルティ、一般名ブレクスピプラゾールは主に統合失調症の治療薬として用いられる。副作用はかなり少ない新薬だとされている。服薬を開始してから、幻聴や幻視はだいぶ改善された。幻視はほとんど見えなくなり、幻聴は聞こえていてもそれに振り回されることなく外出などの行動ができるようになっていった。何より、うつ状態が最も改善されたように思う。

 しかし、副作用が全くない訳ではない。私の場合は1年以上、服薬し続けて「太る」「遅発性ジスキネジア」「やや眠気」といった副作用があった。医師によるとどの副作用も報告されている症例は少なく、私の勘違い、幻覚のようなものだと言われたこともあった。しかし、副作用とは言い切れずとも起こっているのは事実。 体重は薬を飲み始めてから何キロ太ったのかはわからないが、トータルすると20kg以上太った。遅発性ジスキネジアについては喉のあたりに不随意運動を感じるようになった。イメージで言うとカエルの喉元が動いているような感じ。頻繁に起こるわけではないが不随意運動が起こる時は、喉が締め付けられるような感覚で痛苦しくなるというような症状。最近、ようやく減薬を始めて様子見をしているところである。また、眠気に関しては、医師が言うには不眠に陥る人の方が多く、眠気が出ることは少ないということだったが、薬剤師は、眠気が出るから注意するようにと助言してくれている。何かをしているときに眠くて仕方がないというようなことはないが、少し寝すぎる傾向にあると思う。




 今回はこの辺りで終わりにしようと思います。ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。このnoteが少しでも皆様の励みになるようなことがあれば幸いです。
次回は自立支援医療や精神障害者保健福祉手帳について簡単に思うことや取得してみて感じることなどを書いていけたらと思っています。またそのときはよろしくお願いいたします。


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