ヤムーの大冒険 第1章 第26話 地獄のチームヤムー合宿〜15日目〜
「チャッピー、チャッピー!」
みんながチャッピーの名を叫んだ。
「みんなありがとう!ではっ歌わせてもらうよっ題名はツナグだよ。」
♬ 悲しみのフチからそっと
手を伸ばしてみた
魔法のような不思議なチカラで
僕たちはつながった
♬いつの時代も弱きモノは強きモノに支配される
弱きモノもつながれば強きモノに立ち向かえる
君はそれを教えてくれた
♬キミはツナグ
ボクもツナグ
新しい光に向かって
つないでいけ つないでいけ
♬ボクはツナグ
キミもツナグ
新しい光に向かって
つないでいけ つないでいけ
つないでいけ つないでいけ
みんな取り憑かれたように、チャッピーの歌声に
聴き入った。
涙さえ流す者もいた
それだけ、チャッピーの歌は仲間たちの心を鷲づかみにした。
「チャッピー!ブラボー!チャッピー!」
長い間拍手は止むことはなかった。
チャッピーは嬉しかった。
ヤムーに出会い、怪我から救ってくれた。
そこから長い旅は始まった。
ヤムーのおかげで、沢山の仲間ができた。
チャッピーはただただその素直な気持ちを歌にしただけだった。
チャッピーの♬ツナグがチームヤムーのテーマ曲となり、新しい旅の始まりの後押しをしてくれた。
「♬ボクはツナグ〜キミもツナグ〜ってかぁ〜、
めちゃめちゃいい曲じゃねぇか!おかげで頭ん中で、ず〜っとツナグがまわっるぜぇっ。チビスズメのチャッピー野郎、やるじゃねぇか。わっはっはっ!」ディッチがまた偉そうに言った。
ケリーもまだうっとりしている。
パギンスはまだ泣いている。多分飼主のことを思い出しているんだろう。
ヤムーはリッキー、ボッツ、チャッピーを集め4人で隊長ミーティングを開いた。
陸、水、ミラーの訓練内容や連携方法など念密に話し合った。
リッキーはかなりの戦略家であったので、水と陸の連携もリッキーを中心に話が進んだ。
ヤムーはリッキーの戦略を微笑みながら確認していた。
そして、午後は予定通り地獄の訓練は行われた。
訓練は日が沈むまで行われた。
陸チームは基礎体力から剣さばきまで、水チームも基礎体力からひきずり技などの訓練が実施された。ミラー隊長チャッピーは光の角度の訓練を何度も何度も繰り返していた。
地獄のチームヤムー合宿のタフな日々は
気づけばあと1日のみを残すだけとなっていた。
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