AIと対話はできる。Chat GPTと哲学対話してみた時の話をします。【題材は星の王子さま】
小説「星の王子さま」で一番傷ついているのは誰?
小説を書く会社員K'です。いい小説を書くために、いい小説を読んでいます。今回は名作「星の王子さま」を読みました。そしてその理解を深めるために、星の王子さまをテーマにChat GPTと哲学対話をしてみました。
というわけで、今回はChat GPTとの対話の内容をお届けします。
まずこの「星の王子さま」対する私の感想。
この小説からイメージした主要なテーマは「成長とは何か?」。
王子さま(すなわち人間)がどのように成長していくのかが描かれています。そのステップは、好奇心を満たす→他者性を受け入れる→それによって傷ついていく。このプロセス。自分の傷付き方、成長の仕方に、王子さまは最終的にどう振る舞うのか?
ただこのお話の中で一番傷付いているのは王子さまよりも星にいるバラかもしれない。バラの傷つき方が非常に魅力的で、人の魅力はどのように傷つき、それに対してどう反応するかによって表れるという洞察を提供してくれます。
そして、この着想からChat GPTと哲学対話をしてみました。
それでは、どうぞ。
哲学対話をやってみよう
まずはシンプルに小説「星の王子さま」の概要を聞いてみました。
”最後に「それでこれに関してあなたはどう思いますか?」とこちらに問いかけてください。” とリクエストすると、ちゃんと聞き返してくれる優秀なChat GPTくん。これでだいぶ哲学対話をしているようになりました。
第一問目:王子さまとバラの関係性は?
最初の質問はこちら。
Q1)一番気になったのは王子さまとバラの関係性です。王子さまにとってバラは、初めて接する他者。子どもと大人、息子と母親の関係性にある。つまり、星から出て旅をすることは、出産、母親の腹から出ることを意味するのでしょうか?
第二問目:成長することは傷付くこと?
Q2)王子さまの成長は人間の成長の象徴だと思いました。成長とは何か?それは他者性を受け入れること。そして他者性を受け入れることは傷つくこと。この小説は自分の成長に対する、つまり自分の傷付き方に対してどう振る舞うか?そういうテーマがあるのでしょうか?
第三問目:
最後の質問は、
Q3)成長、愛、他者性という普遍的なテーマこの小説から感じられます。ただ最終的に王子さまがもとの星に戻るということは、他者性を排除することだとも感じます。王子さまの旅の終わりは、自分の成長に対する、自分の傷付き方に対する最終的な振る舞いとして、元にいた場所に還るということを意味しているのでしょうか?
この「星の王子さま」は成長の過程。
その成長は、どこかのはじまりからどこかの終わりに向かって一直線に進んでいるのはなく、ぐるぐると循環している。その循環が何かと言えば、そのひとつが他者性を受け入れることと、排除すること。
それをただただ繰り返している、のかもしれないな。
Chat GPTとは哲学対話ができる。
ひとつのテーマ(今回は星の王子さまの解釈)に関して、こういう視点という投げかけ(プロンプト)をすれば、かなり面白い回答がChat GPTから返ってくる。
これで読んだ本をよりいっそう深く、多面的に立体的に知ることが、楽しめることができる。それがわかりました。
(今回のnote記事も、音声入力した読書メモをChat GPTで綺麗に整え、編集したものを使っています。その読書メモの取り方は次の記事を御覧ください。どうぞ。)
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AIを使えばクリエイターになれる。 AIを使って、クリエイティブができる、小説が書ける時代の文芸誌をつくっていきたい。noteで小説を書いたり、読んだりしながら、つくり手によるつくり手のための文芸誌「ヴォト(VUOTO)」の創刊を目指しています。