見出し画像

げんちゃん18歳になりました。

びっくりするほど早く小さく生まれたげんちゃん
23Wと6日。700g台
こんなに早く生まれたらすぐに死んじゃうよ!って頭の中は真っ白で
おめでとうなんて気持ちになれるはずもなく、
帝王切開の手術中まるで他人事みたいにこの状況を受け止めていた、
18年前の誕生日。

それなのに「オギャーっ」って産声あげて、
オシッコをピーって飛ばしたげんちゃん。
今のって私の赤ちゃんですか?って信じられなかった。

産まれてすぐのゲンちゃんは、私のスリッパよりも小さかった。


水頭症の手術を終えて

退院するまで二度の手術もしました。
水頭症の手術は特に、こんな小さい赤ちゃんにそんな事するなんて嘘だろ〜って
起きる事何もかもが、母としての私の精神を破壊して、
神様がそれを初期化して、インストールし直して、うまく行かなくてやり直して
しばらくの間は何も考えられなくて、正常性バイアスが空回りの日々でした。

この先のことは誰にも分からない。
ちゃんと育つ?病気は?障害は?お金は?私が育てられるの?
産まれた途端に、なんちゅう失礼な親でしょうか。
18年前必死に生きているゲンちゃんに謝ります。
ゲンちゃんの強さ、なめてました。
私がしてあげられる事なんて、本当にちょっと。
ゲンちゃんの方が完全にうわて。

しまじろうのDVDをプレゼントにもらって幸せそう。

ゲンちゃんが生まれる前の母は、想定の範囲内の高みを目指していた気がします。
今立っているこの場所は30年かけて自分が作った土台で、
ここから少しでも高いところへ登っていこうという向上心。

それがゲンちゃんが産まれて、その土台が洪水か何かで完全に流された。
ていうかそのくらい弱い地盤にあった土台なのかも。

ドロドロのぬかるみの中で、呆然としていた時間は確かにあったけど、
気がつくと30年かけた大切な土台の事は忘れていて、
今はなんも無いところで、また流されたり崩されたりしたとしてもなんとかなる。
という変な自信がある。
ゲンちゃんがいるから、ゲンちゃんが仲間を呼びに行ってくれるし、お姉ちゃんにも愛されてるし、私がダメでもゲンちゃんが大丈夫ならなんとかなる。

そのくらい強い子に育ってくれました。
18年前の私とゲンちゃんにお誕生日おめでとう。
本当に産まれてきてくれてありがとう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?