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素人でもわかるコアバリューのつくりかた

【はじめに】
2021年5月、この度北野唯我さん主催のオンラインサロン「コミュニティSHOWS」のコアバリューがはじめて誕生いたしました。

この投稿ではコアバリューが完成するまでのプロセスを素人目線で解説しています!
コアバリューについてざっくり学びたい方は、ぜひご参考ください。

📢 本題に入る前に、ここでSHOWSコアバリュープロジェクトのメンバーを紹介!
(名前をクリックでTwitterに飛びます)

村上拓也さん
 今回のプロジェクトマネージャー。
 NECで約12年間人事を担当後、現在はリンクアンドモチベーションにてマネージャー研修の講師及び、プロ講師の採用・育成を担当。
 普段からコンサルタントして様々な企業の経営陣と組織変革を行っており、今回、北野さんからのオファーでコアバリュー作成を指揮されることになりました。
 この投稿は村上さんから学んだプロセスを元に作成させていただいています!✨

おはるさん🐒
 SHOWSの初期から入会され、Welcome人事として活躍中。いつも全力でサポートしてくださり、仲間からの信頼が厚い方。💐
 お仕事では前職で採用・研修を担当後、現在はキャリアコンサルタントの資格を活かして人材紹介会社にて勤務。中堅規模〜ベンチャーの製造メーカーに向けの中途採用支援やデジタル人材の紹介をしています。

・前中裕子(投稿者)
 入社6年目の人事社員。SHOWSには3月半ばに入会した新人で、運よくこのPJに参加させてもらえることになりました。🔥


では早速、どのような流れでコアバリューが完成したのかを見ていきましょう!

1.コアバリューとは?

そもそも私たちが作成したコアバリューとは何なのか。改めて振り返ってみましょう。

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一般的な会社であれば、
社員が働く上で「何を共通の価値観・共通の行動基準にするのか」を言語化したもの
がコアバリューに該当します。

では、なぜ今回SHOWSでコアバリューをつくる必要があったのでしょうか。
それは、メンバー一人ひとりの「通過体験」が異なるようになってきたからです。

SHOWSは2020年夏にスタートしてから現在にかけて、メンバーが増え活動が多岐に渡るようになりました。
それにより、当初加入したメンバーと新しいメンバー、そして個人の活動度合いによって、SHOWSで見えている景色に違いが出てきています。

一人ひとりの通過体験が異なってきた今、
メンバー全員の目線合わせとなるコアバリューを創ろう。
これが、SHOWSコアバリューをつくる目的です。

2.ミッション・ビジョンとは何が違うの?

さて、「バリュー」のある会社では、一般的に
「ミッション」「ビジョン」も一緒に定められています。
これらの頭文字をとって"MVV"と呼ばれています。
それぞれの違いを見ていきましょう。

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それぞれの関係性をイラストにするとこんな感じです。

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うさぎとかめの世界で例えると、
かめは最初からずっとゴール(Vision)を見据えているからこそ、地道に前進(Value)してうさぎに勝つことができました。
きっとかめは、うさぎとは違ってスピードは遅いですが、自分なりの存在意義(Mission)も強く持ち続け、ブレなく進み続けることができたのでしょう。

SHOWSでこのMVVを置き換えると以下の通りになります。

【SHOWSのMVV】
・Mission→ オンラインサードプレイス
・Vision  → メンバーの転職をみんなが
 喜ぶような、暖かく応援しあえる環境
・Value   → (今回新たに作成!)

それぞれの関係性が見えてきたでしょうか?
では、次からはコアバリューのつくりかたをご説明します。


3.コアバリューのつくりかた

コアバリューのつくりかたは会社によって様々ですが、今回はSHOWSで作成したプロセスと同じ、「トップダウン・ボトムアップ双方の価値観をそろえる」方法をご説明します。

ざっくりまとめると以下3つのステップです。

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たったこれだけ!?に見えますが、
双方の想いを言語化するのはなかなか至難の業。
でもなんとSHOWSではそれを約1ヵ月という短期間で完成することができました。

【SHOWS コアバリュー策定ステップ】
Step①  オーナーである北野さんへ「要件定義」ヒアリング
Step②  SHOWSメンバーにセッションを通じて意見を聞く
Step③  言語化    (→追加で出た意見を反映)

さて、今から3つのステップに分けてつくりかたをお伝えしていきます。


💬余談 SHOWSはピラミッド型ではなくティール型組織!
オンライン上にあるSHOWSは、きっちり厳格に役割によって運営されているわけではなく、アメーバ的に柔軟で緩やかにつながっている組織です。
また、ある程度意思決定が分担されているフラットな組織でもあります。
このような組織を、「ティール型組織」と呼びます。

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Step① トップの「求めたい」
「実現したい」ことを聞く

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☝🏻point!
 トップへ「要件定義」を行おう
 ①目的 ②対象 ③役割 ④方法 ⑤基準 ⑥納期

PJを始める前の段階で、外せない項目や要望を引き出し、整理していきます。主にこの6要素を満たせるよう様々な角度から掘り下げていくことで、トップの考えや思いをより深く引き出すことができます。

🌟Level up
    実際にコアバリューを仮言語化してみよう
要件が整ったらどんなコアバリューが完成するのか仮言語化してみるのもおすすめです。
また、今後の施策イメージも構想するとより完成へのイメージが膨らみます。

今回、SHOWSでコアバリューをつくってくださった村上さんがStep①の時点で言語化した言葉がこちらです。

・当初のコアバリュー仮イメージ
 ①自分の得意なことをアピールしよう  
  →(対自分)自分の強みが名刺代わり
 ②ありがとうの輪を創ろう 
  →(対仲間)1つGIVEしてもらったら
        1つGIVEを返そう
 ③いつも新鮮な気持ちで楽しもう 
   →(対課題)新しい人へのwelcome感や
     常に目的から逆算して考えてみよう

・今後の施策イメージ(抜粋)
 ①エントリーマネジメント ②メンター制度
 ③自治体制の確立 ④イグジットマネジメント

この時点で既に方向性が固まって言語化されているのが分かります!!
なかなか仮言語化するのは難しいですが、いかにヒアリングでの掘り下げが重要かお分かりいただけたでしょうか。

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Step② メンバーが「やりたい」
「大事にしたいこと」を聞く

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☝🏻point!
⑴「要件定義」に沿ってトークテーマを考えよう
⑵トークする上での「前提条件」を決めよう

次に、メンバーの皆さんにどのようなトークテーマで議論してもらうのかを考えていきます。それにはStep①の「要件定義」をしっかり定めておくことが必要です。 

また、グループワークをするときは、メンバーの認識がバラバラのまま議論を進めないように、「前提条件」を決めて全員の視座を揃えてあげましょう。

実際にSHOWSでは、北野さんの思い描く「SHOWS=”公園”」のイメージを膨らませてグループワークを実施しました。
これらの前提条件があることで、グループワークを進める上での着地点が明確になり、論点がズレるリスクも防ぐことができます。

⑴【トークテーマ】
『公園での「これから」のルールを考えよう』
⑵-1【”公園”の前提条件】
①そもそもSHOWSの目的は「第3の場所」であるとともに、SHOWSメンバー同士が互いに好影響を与えあって成長や成功のきっかけとなること。

②北野さんは公園オーナー&公園に住んでいる人、その他の人は濃淡あるものの公園によく訪れる人。(一部、役割を担っている方もおられます)

③公園の利用ルールを定め、そのルールに則って各人が自由に動くことが望ましい。(ルールを厳しくして縛ることが目的ではない。基本的なルールを決めたい)

④SHOWSメンバー同士が有機的にくっついたり離れたり、時期によって外に出たり入ったりして問題ない。(人の動きがあっても、常にそこに公園がある状態)

⑤今回定めたルールも定期的に見直す。(ルールは硬直化させない。状況によって変化させる。絶対的なものではない)
⑵-2【議論をする上での前提条件】
①これまでどうだったかは一旦置いて未来に向けて議論しましょう!
②みんなが等しく発言できるようにしましょう!(新しいメンバーも積極的に発言を!)

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Step③ トップとボトムの意見の共通点
(重なるところ)を言語化する

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☝🏻point!
(1)キーワードとなる言葉を選ぼう
(2)完成前にトップとメンバーに見てもらおう

さて、意見を集約したらいよいよ言語化です。メンバーの意見の中で「キーワード」となる言葉や、「大切にしたい共通の価値観」となる言葉を選んでいきましょう。
組み合わせたり分解したり、想いを紡ぐことで共通の価値観を創りあげていきます。

また、一度言語化したものはトップやメンバーに見てもらいましょう。追加の意見や大事なエッセンスを加えて、あなたの組織ならではのコアバリューを創ってください。
イメージ図はこちら↓

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SHOWSでは、メンバーの意見から気になるキーワードをいくつか選び、そこから言語化に向けて前提条件や北野さんの想いを再確認しました。
そして、最終的に5つのコアバリューへ集約させていきました。

これでコアバリューの大筋ができました🍸🍷


4.コアバリューの仕上げ(上級者編)

🌟Level up
 コアバリューに独自性・納得性を持たせよう
最後に上級者編もご紹介。
コアバリューをよりメンバーに浸透させるには、独自性(らしさ)・大切にしたい価値観を持たせることが重要です。
あなたの組織はどんな特徴があるのか。
どんな価値観を大切にしたいのか。
それにあわせて、言葉の組み立て方や表現を工夫してみましょう。

SHOWSではどのような隠し味を入れていたのかを見ていきます。

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【SHOWSコアバリューのこだわり】
①北野さんからのメッセージとして編集
② カスタマーエクスペリエンスをベースに作成

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①北野さんからのメッセージとして編集
今回のコアバリューは、SHOWS公園のオーナーである北野さんから、直接公園いる皆さんに話しかけるイメージで作成しています。
作成者自身の言葉よりも、その組織に求められている条件にあう言葉を選びましょう。

② カスタマーエクスペリエンスをベースに作成
SHOWSのコアバリューは全部で5つです。
その5つがそれぞれ「 CX(カスタマーエクスペリエンス)」をベースに構成されています。

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具体的な事例として、例えば住宅営業の流れをご説明します。

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家という商品を買うには数々のステップがあります。お家を引き渡すまでの一連の手続きでお客様満足度を向上させることができた場合、その後のリフォーム契約や知り合いへの紹介にも繋げてくれるファンを創出することができます。
このようにCXの向上は、次の顧客体験に繋がるいい循環をもたらします。

では、SHOWSのコアバリューでのCX要素を見てみましょう。

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上の図のように、①~⑤の順番でメンバー一人ひとりが入会以降に体験する順番で、言葉を創りあげています。
このように体験価値を時系列に並べることで、各フェーズにあわせて自分の行動を立ち帰りやすくなります。そして、それぞれのバリュー行動を実践しやすくなります。
また、⑤Time outしても、いつか①Welcome Backする。メンバーが「おかえりSHOWSへ」と声をかける。そんな素敵な循環をCX要素を使って表現しています。

これにてコアバリューは無事完成です!👏🏻👏🏻


5.完成したSHOWSコアバリュー

最後に改めて完成したコアバリューをご紹介します。

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【終わりに】
長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。(5000字超…笑)
この投稿はSHOWSメンバーの皆さんに事務局としての学びをshareしたい!と思って作成しました。
少しでも何かお役立ちできれば幸いです。

またここまでコアバリュー作成について話をしてきましたが、「組織として柔軟性の高い」SHOWSは、今回決めたコアバリューも定期的に見直すものになります。

今後、SHOWSで活動していく中でより良い価値観を言語化できるよう、この投稿をハンドブックとして参考にしていただければ幸いです。


2021.05 コアバリューPJ事務局より

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