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回顧録。完璧人間になりたかったはぐれ者26歳の泥臭い生き様。 ※本記事は全て実話であり、不愉快な内容を含みます。 苦手な方は閲覧を控えていただきますようお願いいたします。
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#メンタルヘルス

第23話 いつか

Rに病気のことを打ち明けてから、彼女はとにかく尽くしてくれた。 体調が優れず、プラン通り…

第22話 おわりのはじまり

2021年12月。 封印していたテニスサークルへ久しぶりに顔を出す。 そこで一人の出会う。 彼女…

第21話 敗者復活戦

2021年10月。 甘美な夢は終わりを告げた。 同時に、会社での役職が上がり 業務量や給料に比例…

第20話 夢の対価

Hと復縁し、半年ほど僕は"無敵"となる。 外食や乗り物をはじめ、あれだけ怯えていた嘔吐とい…

第19話 突破口

「いとそ元気?」 Hから一通のLINEが届く。 正直、悪い気はしなかった。 マッチングアプリを…

第18話 得体の知れない幸せ

2018年5月。僕は浮かれていた。 自分が好きになった人間と恋愛関係を初めて築くことが出来た…

第16話 ジャンプ

時は遡ること13年前。 2010年4月。中学1年生の頃。 テニス部の体験入部を終え、一人帰路につく。 駅の改札をくぐり、腹が減った僕は、駅のホームにあるセブンイレブンへ向かう。 当時、僕の大好物だったハムとチーズのブリトーを求めて。 店に着くと、ラケットバッグを背負った同じ制服の生徒がいた。 今日、体験入部に来ていた奴だった。 「あれ?ジャンプあらへんの?ここジャンプあらへんの???」 店員も客もいない店内で、一人デカい声で喋っていた。 僕は思った。 「あ、絶対へんな

第15話 個性の輪郭

2016年4月。 twitterに張り付いていた甲斐あってか 僕にはすでに「友達」がいた。 抑うつ症状…

第13話 屋上から見た景色

僕が家族以外に初めて心を開いた人物。 名前はカズ。 僕が通っていた個別指導塾にいた。 彼の…

第12話 パニック記念日

大失恋し、高校へ進学。 進学といっても一貫校のため、学校生活に特に変化はなかった。 強い…

第11話 リア充

2012年、夏。 人生で初めて彼女が出来た。しかもその相手は自分が最も憧れていた人物。 15年間…

第10話 はじまりはじまり

私立の中高一貫校に進学した僕は、人生を取り戻そうとしていた。 今まで仲間外れにされていた…

第9話 2010年、春

「6年2組、M山先生」 校長先生による死刑宣告が言い渡された。 だが結論から言うと、この最後…

第8話 つながり

小学2年生の秋、スギタ君は帰らぬ人となった。 死因は肺出血らしい。 つい1週間ほど前まで僕の話を和やかに聴いてくれていたスギタ君は、もういない。 もっと僕の話をたくさん聞いてほしかった。 約束通り、2年生をやり遂げた姿を見届けてもらいたかった。 強くなったなと褒めてもらいたかった。 翌年の春、僕は無事2年1組を終えた。 スギタ君と交わした約束を破ることなく。 M山はクラス最終日、気味が悪くなるくらい熱い涙を流していた。 「この1年、最高の時間だった。ありがとう。」 虫の