比べるなら他人ではなく、過去の自分と
たまに実家からバラエティ豊富な荷物が届く。
ガムテープでガチガチに固められた段ボールの中からは、みかんやらタートルネックやら缶詰やら色んなものが次々に出てきたのだけど、なぜか高校時代の英単語帳も入っていた。
100年前の書物のような風貌の単語帳と久しぶりの再会。過去がフラッシュバックした。
わたし、道を歩いているときもドライヤーで髪を乾かしていたときも、英語以外の授業中でもずっとこの単語帳と一緒だった。
これを頭に叩き込んだから受験に合格して、留学して、異国の地で彼氏までできたのだ。もう神棚にたてまつらねば….。
こんなにも1冊の本がボロボロになったことは他にない。ということはわたしは今、高校時代の勉強量を上回っていないのだ。
そう考えたら、過去の自分頑張ってたなぁ〜!って誇らしくなったし、今の自分ももっと頑張らねば〜!なんて思った。過去の自分に燃料をおすそ分けてされた気分だ。
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他人と自分を比べると落ち込む上にキリがない。まるで底なし沼だ。
でも、比べる対象を過去の自分にすると、過去よりも劣っていたら「ヤバ!もっと頑張らねば」となるし、優れていたら「成長したなぁ」とうっとりする。
健全だ、と思った。
多分、人は本能的に比べる癖がある。
でも比べるなら過去の自分と、ね!
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