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2分で読める子育てエッセイ№669『うそーん。今日?』

超、時間のない日の夕方のこと。夕飯の時間まで30分を切ってしまった。

「僕、お手伝いをするよ!なんか切りたい」

と張り切って台所に乗り込んできた小3の息子。


うそーん。今日? 


そう思ったものの、今日のメニューは簡単にできる、お好み焼き。

「キャベツを切る?」

と、言ってしまった。もう嫌な予感しかしない。


息子は今、包丁でトントン切るのがマイブーム。

「2センチくらい、こんな風に切ってね」

と、息子にお願いすると、楽しそうにトントン切り始めた。

なかなか手つきもよくなってきたけど、まだ、怖い。
手を切らないか、ハラハラする。


でも、こんなお手伝いでは息子は満足しない。

「それが終わったら、今度は卵を割って混ぜてね」

キャベツを切り終わった息子と立ち位置を交代して、ボールの前に立たせる。

すると、息子はいい顏してこう言った。
「お母さん、こうやって生卵どうしを2つぶつけたら、1つだけ割れるんだって。動画でやってた」

ひょー!
そんなところで、割らないで~!

ボールなど無視。失敗したら床の上という場所で卵をゴンゴン。
危うく、中身を落とすところだった、セーフ。

「お母さん、もう1個卵を割りたい」

お約束の、もう1個、もう1個と、2つの予定だった卵は5つになった。




すると事件はやっぱり起こった。
卵をグルグル混ぜた直後、息子がボールを持ち上げる。

「お母さん、みてみて~!」

一瞬、床に気を取られた息子。そのままボールの卵をドバーっと、こぼしてしまった。


ギャーっ!

息子の履いていたスリッパとズボンが卵でまみれに。

ひーっ!

着替えと、風呂場でスリッパ洗いを命じられる息子。
時間がない日のお手伝いは終了した。




※ 今日の息子のお手伝いによる被害 ※

一度はセーフかと思われた卵、やっぱりぶちまける。息子のスリッパとズボンが追加洗濯、余計な床掃除。

切ったキャベツ、四分の一がまな板から転がり落ちる、軽傷。

母、夕飯抜きで地域の集まりへGO。


運のいいことに卵はちょうどいいだけボールに残っていた。そして台所の床が通常よりも、きれいになったとかそうでないとか。

なにより息子が、動画で観た方法で本当に卵を割れた!と喜んでいた。


よかったよかった・・・だよね?



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