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2分で読める子育てエッセイ№719『終わってみたら』

小3の息子が夏休み中の目標にしたのは「ルービックキューブを1分代で揃えること」。

息子は、夏休みの計画表の目標の欄になんの迷いもなくそう書き込んだ。

そして毎日やることの欄には
「ルービックキューブの練習をする」

さらに自主勉強4ページには、ルービックキューブの揃え方の説明と図を丁寧に書き込んだ。


そこには「お手伝いを頑張ります」とか「毎日宿題をコツコツします」などという、大人の顔色を伺うようなことは1ミリも感じられない潔さ。

自分の推しをナチュラルに夏休みの宿題にまで取り入れていく匠の技。


「世界大会がある」
とか
「世界記録は何秒」
と、それはそれは楽しそうに情報を集め、息子の頭の中はルービックキューブ一色に染まっていった。



目標を持つことはいいこと、息子の目指すことはモチロン応援したいと思っているワタクシ。

でも現実問題としてあるのは、片付かない夏休みの宿題。

ルービックキューブが揃う時間はどんどんと早くなるのに、宿題は来る日も来る日も遅々として進まない。


次第に
「練習するから時間計って~」
という息子にちょっぴり、気持ちよく協力ができなくなってきた。

「その練習の前に、何かやることない? 日記とか工作とか」

要らん声掛けも増えて雰囲気も悪くなることもしょっちゅう。


夏休み明け、息子は担任の先生からこんなメッセージをもらっていた。

「ルービックキューブ凄すぎ!」

終わらせた夏休みの宿題にも、大~きな花丸をもらって返ってきた。


終わってみたら、息子は小3の夏休みを使って「自分の得意なこと」を1つ増やし、宿題をキチンと終わらせているという、すばらしい結果に終わった。


そこには「ギリギリ」や「夜中にラーメン食べて」宿題を終わらせたなどという、不穏な空気は一切含まれず。


一方、同じように夏休みをすごしていたワタクシ。
ドキドキ、ハラハラ、モヤモヤばかりしていたけれど、全~然褒められることはなし。そのうえ息子のように「自分の得意なこと」が増えるわけでもなく、忙しいだけの日々が通過しただけ。


なんだかな
ちぇっ







お見事。





#あの選択をしたから



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