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№17【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『いまやトリあい』

うちのダンナは、毎年冬にずずめに餌付けをしているうちに、すずめを見分けることができるようになったという。

特に人懐っこい3羽には、羽の柄をヒントに「おてもやん」「ビリーザキッド」「ゆきちゃん」と名前を付けていた。

「今日、おてもやんがさ~」
などと、その様子を話すたびに、ワタクシをドン引きさせていた。


先日、ダンナがすずめ用に買ったごはんが、青米多めの玄米で、肝心のすずめに大不評だという作品を書いた。


なんたって、2日もダンナのごはんを待っていたずずめ達に、首をかしげられ1口も食べずに帰られた、という前代未聞のお米。ダンナの凹みようといったらなかった。


でもそんな中、1羽だけ、モリモリと、たらふく食べては、満足そうに帰っていくすずめがいた。
そのすずめは、5年くらい前からのお得意様、白い模様が目を引く「ゆきちゃん」の子供だと思われる。

さらに3~4日経った頃、1羽だったスズメが5羽ほどに増えた。
そのスズメたちも、お得意さんの「ビリーザキッド」の一族と分かった。

「よかったね。食べてくれるすずめが増えてきて」

ありがたき幸せ。お得意様。


ところで、この青米多めの玄米。一体どんな味がするのだろうか。
今回のお米も「小鳥用」とは書いていない。

以前買った、割れ米も粒の小さいお米も、ただただ小さいだけ。味は全然変わりない。

ちょっと試しに食べてみようと、今回も1合だけ「玄米モード」で炊いてみた。


これから炊飯器で炊きま~す



玄米モードで炊いてみました




炊飯器の玄米モード、本気最大級に力を発揮したのか、小6の娘とダンナとワタクシの好みにぴったりの玄米だった。

悪くな~い! 
プチプチしておいしいよね。青米も全然気になら~ん!


ところが、こんどは別の問題がおこった。

「玄米ご飯、たま~に食べたいよね?」


ワタクシ共人間が、そのごはんのおいしさに感づいたころ、すずめが10羽に増えてきた。

その味がすずめにも、わかってきたのか評判になってきたのか知らんけど。

えっと・・・。

お得意様のすずめの一族によって、残った青米多めの玄米20キロを無駄にすることなく、ホッとするどころか、もうこれ以上、増えなくてもいいかな、なんて思い始めているワタクシ。


今後、すずめとわが家の家族で、トリあいになりそうだとか、そうでないとか。



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