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2分で読める子育てエッセイ№696『電池交換さえすれば、使えるはず』

わが家の体温計たちは気分屋疑惑。

ある日、高熱で早退した息子の熱を測ったら、何の迷いもなく「37度」と表示した。

「いや、学校で38度超えてるって言われたよ? オデコも熱いし」


電池がないから?
使い方が悪い?
機嫌が悪い?

でもちょっと前から、表示がアヤシイと疑っていたこの体温計。

信用しきれなくて、他にマシな体温計が無いかと探してみたら、前の体温計が出てきた。



これもまた、これで信用できない。

冬の朝イチにはエラー表示でサボる癖がある。
「え~。まだ寒いからもう少し後でもいいですか?」

そう言わんばかりに、あり得ない表示ばかり。

まだこれを捨てていないところに、
「高かったのに~」
という未練が見え隠れする。



ついに買い替えた体温計は、10秒間脇に挟むタイプ。
もう、毎日学校に体温を記入した紙を提出しなくてもいいので、非接触型でササっと測る必要もない。

「これで、正確に測れるはず。安~心」


早速測ってみると今度は、息子の体温に驚いた。

「ひょーっ!39度も熱がある!」

慌てて、病院に連れて行った。


でも、次の日、
「おなかすいた」
と言ってさわやかに起きあがった息子。

平熱に下がっていることにまた驚いた。
夏風邪ってこんななの?
解熱剤しか飲ませてないよ?



そこで初めて気になった、体温計の寿命。

「ネットでは約5年っていうのがよく目につくけれど、回数も関係あるのかな? 流行りの病の対策に、家族全員が毎日2回も3回も測ったら結構な回数になるよね? 5年?ホントに5年?」

電池交換さえすれば、使えるはずと思っていたのに、どうやらダメっぽい。

高かった、珍しかった、超便利だったなどと引き出しの隅にコレクションしていた体温計を、ようやく捨てる気になった。
実は今回のが7代目。

体温計も具合が悪くなる、そして不老不死でないことに改めて気がついた。


体温計もさぁ〜、具合が悪いって言ってくれたら熱、測ってあげたのに。
もしかして、病院いやだとか言う気じゃないでしょうね。






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