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2分で読める子育てエッセイ№905『ご褒美的ななにか』

夏休みのある日、突然甘~いものが食べたくなった。それは、チョコとかアイスではなく、もっと、こう・・・ご褒美的ななにか。そう、あれだ!
「ケーキ食べたい人!」
と、ワタクシ、家族に声をかけたら
「はーーーーい!」
最近聞くことがなかった、メッチャいい返事をもらった。
だよね。
夏休みの宿題も、この勢いで終わらせてくれんものかね。

移動中の車で
「全員でケーキ屋さんにケーキを選びに行くのはいつ以来だったかな」
と誰かが言い出した。

そういえば久しぶりだよね。
たしか一番多かった時は月1、いや2くらい? もっと?
それなのに最近、ケーキを買う機会が極端に減ったような気がする。なんでだろう。

よくよく考えてみたら、ケーキをよく買っていた時期は「挨拶がステキだった」とか「川柳の賞をもらった」とか「本をたくさん読みました」など、とにかく褒め上手の校長先生からしょっちゅう賞状を貰っていた時期。そのたびに、貰った子供以上にダンナが超ご機嫌で
「ご褒美にケーキ買わなくっちゃ」
と言い出す。わが家はケーキ破産をするのではないかとヒヤヒヤ。一方、今の校長先生は賞状作戦は使わない。そのためご褒美ケーキが激減したのではないか。

「うそ~ん。もしかして、わが家のケーキ事情は、校長先生の賞状に運命を握られているの?『10回おやつを買うところを9回に激減させた』『パンを食べられないほど黒焦げにしなかった』『今日は洗濯物がテキトーだけど畳めた。片っぽになった靴下は知らんけど』のご褒美でもいいよね?」

その時、ワタクシハッとした。
そもそも、今日は何にもないのにケーキを食べようと言い出して、実際に買いに来ているわけで。本当のことを言うと、ダンナの財布をちらっと覗き見たときに千円札が3枚あったから、言い出すタイミングは今だ!と思っただけ。次回もこの手を使えばいいじゃーん。

うけけ。






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