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2分で読める子育てエッセイ№822『四天王?』

卒業まであと1週間となったある日、小6の娘があるものを持ち帰った。
「ええっ! いいんですか! なんの修行も冒険もしていないワタクシが手にしても」
そんな印象の物とは。

ときどき娘から、こんな挑戦状が届いていた。
「今日の給食おいしかった~」
学校給食っておいしいよね~。分かる分かる~。
「中華サラダって、甘酸っぱくて好き~」
・・・もしかして、ワタクシに作れって言ってる?

めんどくさがりのワタクシも、たまにはやる気も出ていたりする。
娘から、覚えている材料と、どんな味の印象的だったかを聞き出す。例えば甘いとか、しょうゆっぽいとか、何かに似ているとか。
あー! そういえば、学校メニューに使った材料と調味料が記されているのを思い出した! それを手掛かりに再現してみれば楽勝じゃーん。
「・・・学校のとは違うけど、これはこれでおいしいよ」
気を使ってくれる娘の気持ちは嬉しいけど、サラダはし~っかり残ってる。
この6年間でそこそこ試してみたけど、ドンピシャは無く惨敗だった。

それがここにきて、娘からの朗報が。
「お母さん、いいもの貰っちゃった~!」
娘の手には、なんと、門外不出だと思われていた学校の給食のレシピ集が。それも人気のメニューを含む100ほどのレシピが惜しげもなく載っていた。
「ひょーっ! いいの? なんの修行も冒険もしていないワタクシが手にしても?」

娘が嬉しそうに
「あれがある! これがある!」
とメニューを読み上げ始めた。
ところが、その中にワタクシが大の苦手なものが聞こえてきたからさあ大変。
「え?」
次のメニューもその次も、まさかの嫌いなメニューが4つも。

うそーん。それ、人気ないよね。絶対にないよね。ドキドキしながらやり過ごそうとしたら、娘がこう言った。
「今の4つ、クラスで人気なかったんだ~。四天王? 四点NO!」
だよね~分かる~。うまいこと言うね!
「おかしいな、私メッチャおいしいと思ったのに。これ作ってみようかな」
ワタクシ、時が止まった。
もしや・・・給食メニュー、試してみよう第1弾がそれってことはないよね・・・。うわ~。

どうして、その4つのレシピがうっかり門外に流出してしまったのか謎。
できることなら、修行に修行を重ねた人にしか、教えてあげなくてもいいのではと思った。


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