2分で読める子育てエッセイ№714『おいしそうにモシャモシャ』
食わず嫌い。
大昔、ワタクシ、食わず嫌いを克服したものが2つある。
1つは、銀杏。
そしてもう1つは、パセリ。
どちらも
「大好きなんだよね~」
その言葉と共に、ワタクシの目の前で、それはそれはおいしそうにモシャモシャと幸せそうに食べている姿につられてしまった。
「要らないの? だったらもらってもいい?」
そう言われたら、急に惜しくなる。
人のまで食べるほどおいしいの?
だったら、ちょっと食べてみようかな? という気になった。
思い切ってパクっ!
「あれ?おいしい!」
これが大好物だと言っていた人には悪いけど、それ以降、もう分けてあげることはできなくなった。
※
朝食に豚汁を作ったある日。
「小6の娘は『嫌いではないけど』といって、きっと残すだろうな」
そう思って、ちょっぴりだけお椀についだ。
わが家では「一口味噌汁」と言っている。
ところが珍しく娘はしっかりと全部食べていた。
「もしかして今日の豚汁、おいしかった?」
誉め言葉が欲しくて、娘に訊いたら、娘はちょっぴり言いにくそうに、
こう答えた。
「ポワポワ兄ちゃんが、豚汁のお肉をおいしそうに食べてたから、つい、つられて食べちゃった」
ポワポワ兄ちゃん。
わが家のリビングで放鳥している、わが家の小鳥、キンカチョウのこと。
しょっちゅう人間の食べるものに興味を持って、テーブルの上をウロウロ、ツンツン。
今日のポワポワ兄ちゃんは豚汁の豚肉に一段としつこく興味を示した。
「食べてみる?」
お肉をゴマ粒サイズにカットして様子をみていると
「うまい!」
って顔をして、お代わりまで食べた。3回も。
好みで虫も食べる個体もいると聞くけど、動物性たんぱく質、豚肉も食べるんだ~。
※
娘が今日の豚汁を食べる気になったのは、キンカチョウのお陰。
「体重15gのキンカチョウが体重ウン十㎏の豚を食べるって、食物連鎖おかしくな~い?」
と同じくらい驚きの奇跡。
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