パリーグ野手個人タイトル 感想

パリーグの全日程が終了し、個人タイトルが確定したので、それについて感想を書いていきたいと思います。
今回は野手編です。

野手

首位打者

  1. 松本(日ハム) .347

  2. 吉田(オリックス) .335

  3. 島内(楽天) .298

パリーグの首位打者は開幕前では誰も予想していなかった伏兵が獲得した。
開幕当初から4割近い打率を残し、この打率がシーズン終盤まで持つか疑問視する声もあったが、.350近い打率を残してシーズンを走り切った。
怪我で一時期戦線を離れたことによって、規定打席不足による初の認定首位打者の可能性もあったが、滑り込みで規定到達となった。
BIG BOSS劇場に沸いた日本ハムだったが、松本の飛躍は大きな収穫だったといえるだろう。
また、右打者での首位打者は球団としては初の記録らしい。
(左だと、小笠原/稲葉等が該当)
2位の吉田は3年連続の首位打者とはならなかったが、今年も.335のハイアベレージを記録。
シーズン終盤の追い上げはさすが吉田、と言える活躍といえる。
CSでも好調を維持して、2年連続の日本シリーズ進出に貢献してほしい。
3位は3割未満の成績だが、島内が入った。
3割打者が2人だけだったのは、2017年のパリーグ(秋山 .321/柳田 .310)以来の少なさだった。

本塁打王

  1. 山川(西武) 41本

  2. 浅村(楽天) 27本

  3. 柳田(ソフトバンク) 24本

山川が41本塁打で3度目の本塁打王に輝いた。
ここ2年は怪我や不調で20本塁打が続いていたが、今年は3年ぶりの40本塁打を達成。
現役で40本塁打を複数達成しているのは、中村/山川/ソトの3人。
(中村/山川は3度、ソトは2度達成)
今シーズンに限れば、本塁打のメインは村上が主役だったが、山川の3度の40本塁打達成も十分立派な記録である。
来援は4度目の40本塁打達成を目指してほしい。
(4度以上の40本塁打達成者は、王/ローズ/野村/山本/門田)
2位以下は浅村/柳田と続いたが、いずれも20本台の結果となった。
打率と合わせて、投高打低なシーズンを表す結果となった。

打点王

  1. 山川(西武) 90打点

  2. 吉田(オリックス) 88打点

  3. 浅村(楽天) 86打点

山川が本塁打王と合わせて二冠王を達成した。
意外にも山川の打点王核とは今回が初。
(2018年は浅村、2019年は中村といずれもチームメイトが打点王を獲得している。)
1位がぶっちぎりだった上2つの記録に対して、打点王争いは終盤まで熾烈だった。
当初は山川が大幅リードしていたが、シーズン終盤の不調の際に浅村が追い上げ、さらにそれを上回るペースで吉田が迫ってきた。
一時は吉田が単独打点王となる時期もあったが、山川が最後に意地を見せた形となった。

盗塁王

  1. 髙部(ロッテ) 44盗塁

  2. 周東(ソフトバンク) 22盗塁

  3. 松本(日本ハム)/小深田(楽天) 21盗塁

幕張の新たなスピードスター 髙部が2位にダブルスコアをつけ、初の盗塁王を獲得した。
(ロッテの盗塁王と言えば、古くは小坂、最近だと西岡/荻野/和田となにかと盗塁王と縁のある球団。)
オープン戦から好成績を残し、レギュラーを奪取すると、ロッテのリードオフマンとしてフルシーズン活躍した。
足だけではなく、最多安打争いをするなどバットの方でも活躍し、盗塁の機会を増やせたのが要因か。
来シーズンはより盗塁数を増やすために、四球による出塁も意識してほしい。
2位の周東は怪我で出遅れながら、2位の盗塁数を残したことはさすがの一言である。
3位の松本ともに来期は怪我に気を付けて、フルシーズンにわたるハイレベルな盗塁王争いを期待したい。

最多安打

  1. 島内(楽天) 161本

  2. 髙部(ロッテ) 148本

  3. 吉田(オリックス) 138本

島内が昨年の打点王に続き、今期は最多安打のタイトルを獲得した。
島内の最多安打のタイトル獲得は球団初。
中盤までは髙部/松本の争いだったが、シーズンを通して安定した成績を残した島内がタイトルに輝いた。
どうしても地味な印象がぬぐえない島内だが、楽天生え抜きの野手としてはナンバー1の選手に育っている。
常に.270~.280 15~20本塁打を計算できる選手はどの球団も欲しがる選手ではないか。
今シーズンは通算1,000安打も達成し、2,000安打まで折り返し地点を過ぎた。
32歳でシーズン150安打を計測するとしても、2,000本に届くのは39歳となり、達成はかなり厳しいかもしれないが、楽天生え抜き初の2,000安打を目指して、今後もタイトル争いに絡む活躍を望む。

最高出塁率

  1. 吉田(オリックス) .447

  2. 松本(日本ハム) .398

  3. 山川(西武) .375

昨年に引き続き2年連続で吉田がタイトルを獲得。
出塁率4割越えは2018年から5年連続となる。
IsoDも1割を超えており、選球眼の良さを改めて証明した形となった。
出塁率と言えば、近藤なのだが、今期は規定打席未達でランクインとはならなかった。
(出塁率は.418で2位相当。)

明日はパリーグの投手部門のタイトルの感想を投稿したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?