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目の当たりにしたカーストの現実・ネパール旅②

こんにちは、マイです。このNoteでは異文化交流、旅、日本語教育のこと、また来年から始まる北欧デンマークの短期留学について感じたことをUPしていきます。MY METHOD HP: https://www.mymethod.net

※今回も引き続き、約20年前のネパールでの強烈な異文化体験についての振り返りです!

ホームステイ先、サラダさん一家の面々

到着したお宅は一軒家で、お庭らしきものもあり、リビングには調度品、部屋も清潔に保たれていて、家自体は古いものの中流階級なのだろう。

祖母は衣装のサリーが麗しく煙草をくゆらせ、カッコイイ女性だった。長男メグサは20歳、面倒見がよく瞑想が日課で信心深い。次男のチェータンは17歳、問題児でアル中?らしい。いわゆるヤンキーだが、接するとピュアな子だった。三女のメディ二は15歳、しっかり者で社会問題に関心がある。四女のスリーティーは13歳で末っ子らしい甘えん坊。

みんな思春期真っ盛りという年齢で、両親がいない現実を受け入れ、寄り添い生きている。とても大人びていて、目に力があり逞しかった。

カーストの現実というのは

実はもう一人、住人がいた。パメラという家事全般を担当する使用人の女性だ。彼女は25歳で山奥の村からカトマンズに出稼ぎに来ていた。学校に通っておらず、いくつかの英単語しか知らないが、よく私のところに来ては「tired?」と言ってマッサージをしてくれたりした。

しかし、家族は私とパメラが会話することを快く思っておらず、何度も彼女を叱責した。「立場」が違うのだから、図々しいマネをするな、ということらしい。そして「彼女と接する時は、持ち物にも気をつけて。」と。。

貧しい地域出身の彼女を、一切信用していないのだ。

まだ13歳のスリーティーが、顎で彼女を使うような態度を取るのには驚いた。かと言って、よそ者の文化圏の私が「パメラも一人の人間なのだから」などど諭すのもお門違いな気がするし、、複雑な気持ちになりながらも、結局パメラとはこっそり交流を続けた。

彼女は何度叱られてもめげない!「慣れてるよ」とでも言うように、舌をペロッと出して笑っていた。山奥の村にすでに婚約者がいると言うから、この仕事は期間限定、故郷への仕送り代を稼ぐために割り切っているのかもしれない。

言葉が通じない私たちは、ほぼボディ・ランゲージの応酬。なんとなく通じるから不思議だ。いや、通じてるかどうか?も自己判断だから自由すぎるけれど!

「言葉」が相手に与える影響は、メラビアンの法則ではたったの7%だというし、人間のコミュニケーションにおいては、アイコンタクトや動作などのノンバーバルも非常に重要で、こうやって優しさや親しみを感じとれるものなのだなあ・・なんてふと改めて思う。

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インドやネパールのような多民族国家で、宗教や出身地域が複雑に絡み合うカースト制度は、異国の者には理解しにくいが、パミラのような一生を送る女性も少なくないだろう。

せめて、平等に教育だけは受けられるといいのに。もっと一人一人が広い世界に出て選択の自由ができるように。

そう思うと、英語と日本語を操るサラダさんは、ネパール人女性からしたら、スーパーキャリアウーマンと呼ぶにふさわしい。たとえそれが生活のためであったとしても。

いよいよ翌日から、長男メグサと観光名所を巡ることになった。本当は「ひとり放浪旅」に憧れていたのだけど、、「女性」のひとり身ということ、そして私の無知と英語力レベルを鑑み(笑)ふたり旅を提案されたのだった・・・。

※次回はチトワン国立公園に向かうまで、そして史上最悪なホテルについてUPします!



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