認知症のきっかけ?スリッパで転倒・骨折・入院
こんにちは。訪問介護サービス提供責任者のスタッフkです。
ケアマネージャーさんからの訪問介護サービスのご依頼は
「要介護2の女性。90代。〇〇町で一人暮らし。
自宅で転倒して骨折・入院中に軽い認知症発症。トイレには自分で行ける。
ご飯も目の前にあれば食べられるけど、お風呂とかは難しそう。
とりあえず入浴介助を週3回、調整してください。」
みたいな感じでいただきます。
(実際のサービス提供までには、詳細な情報を書面で下さいます)
そしてこの「転倒・骨折から入院中に認知症発症」のパターン、結構多いんです。
⭐️介護が必要になる原因、第4位
実際に、骨折・転倒が介護の引き金になる高齢者は多いようです。
入院すると生活環境がガラリと変わりますし、治療のために動けないことも多いと思います。
そうすると筋力が弱って上手く動けなくなり、体を動かすことに介助が必要になるかもしれません。
入院中は家事も行えません。
日々の繰り返し作業として行えていたことをする機会がなくなることで、認知機能が低下することも考えられます。
介護の現場にいる方は「入院すると認知症が進む」と感じることも多いのではないでしょうか。
退院して日常生活に戻れば回復される方もいらっしゃいますが、そのまま「認知症」になり、生涯にわたって介護が必要になる方もいらっしゃいます。
⭐️スリッパは盲点かも?
消費者庁ホームページや政府広報オンラインでも、転倒場所などは情報提供されています。
それによると、転倒の主な原因は「加齢による身体機能の低下」「病気や薬の影響」「運動不足」です。
室内の転倒場所として多いのは、「リビング」「寝室」「階段」「廊下」「玄関」「浴室」などとなっています。
これらのデータでは「スリッパが原因」との記載はありません。
でも、私の感覚では「スリッパ」は高齢者にとっては危ないものです。
・外にちょっとつっかけで出て、地面のへこみに引っ掛かる
・スリッパを履こうとして、足が入っていなくてそのまま前にこける
・脱ぐときに、足から外したつもりで出来ていなくてつんのめる
・歩行中に、反対側のスリッパの縁を踏んで足がもつれる
・スリッパが足に絡まる
ちょっと思い出しただけでも、こんなに「スリッパで転倒しそうになった方」を見たことがあります。
「スリッパ」は室内用や浴室用、ちょっとした外出用、と上記の転倒が起こりやすい場所のどこにでも存在します。
⭐️「かかと」まで固定される靴が安全
本当は、安全のためにスリッパをやめてほしいです。
ですが、これまでの生活習慣を「こちらが心配だから」と変えていただくことがその方のためになるのかは分かりません。
でも、転倒さえしなければ「もっと長く一人で生活できた」という方もいらっしゃるはずです。
ですから、どうしても部屋の中で何かを履きたいならのなら、踵までしっかり固定される室内靴にしてほしいと思います。
ふわふわのルームシューズ、スルッと着脱できる昔ながらのスリッパ、とかは危ないです。
滑ったり、つんのめったりしないためには「しっかり滑り止め機能があるもの」「きっちり足が入って固定されるもの」がおすすめです。
実際の現場では、安全な介護シューズをご提案しても
・今まで大丈夫だったから
・室内靴は脱ぎ履きが面倒
などの理由で受け入れられないこともありますが、「安全」に「介護がいらない暮らし」を続けるために一度検討してみてはいかがでしょうか。
⭐️まとめ 対策は介護が必要になる前に!
私たち訪問介護事業所が関わることができるのは、いつも「介護が必要になってから」です。
いつまでも自分のことは自分でしたい!
ずっと住み慣れた家で暮らしたい!
そのためには、介護が必要になってからではなく、その「前」の段階、元気に一人暮らしをできている間に対策をしておくことが大切です。
室内で履くスリッパやちょっと外に出るためのつっかけ、本当にそのままで大丈夫ですか?もっと安全で使いやすいものはないですか?
ご自宅やご実家の靴やスリッパを一度確認してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
『神戸|介護事業所の有限会社まいらいふ』
・YouTube「まいらいふ介護チャンネル」
・会社様向け介護離職防止セミナーも開催
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