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オヤジの思ひ出話~第48話「新聞社の師走」

12月は「師走」と言いますが、思い起こせば、昨年までの12月は常に仕事に追われていた状況でした。新聞社にとって一番忙しいのが12月であり、それは元日の「新年号」新聞制作のためだからです。

私は報道(取材)、編集、営業の各部門で仕事をしてきましたが、同じ忙しさでもそれぞれ時期が若干ずれています。12月が忙しいのは確かなのですが、新年号の準備は11月から始まっているのです。

営業では、新年号に掲載いただく膨大な広告取りが11月に入るとのしかかってきます。とくに昨年は、退職を決めていた時期とも重なり、「最後のご奉仕」の気持ちで前年の倍以上の営業を行いました。

11月中旬になると、今度は報道部門が忙しくなります。日常の取材活動と並行して、新年号用の取材が入って来るからです。それでなくても日々仕事に追われている中なので、かなりの負担になります。

12月上中旬にかけて報道部門から記事が出稿されると、編集部門の忙しさがピークを迎えます。勤務時間中は日刊紙の編集作業をしているので、新年号の作業は否応なしに時間外で行うことになるのです。

制作作業の追い込みとなる12月下旬には、印刷部門が昼夜を問わずフル稼働となっていきます。さらに、刷り上がった新聞の発送準備作業を担当するのが営業部門で、ハードな仕事が待ち受けているのです。

こうして、元日に届けられる「新年号」が出来上がります。大変な労力を使ってまで特別紙面を作る理由・・・それは膨大な広告収入があるのです。在勤時代の合言葉は「新年号の稼ぎでボーナスが決まる」でした!(笑)

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