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SSの内容も、若干「季節」に合わせています

先週の記事で「サイトのデザインを季節に合わせている」と書きましたが…

実はSSの内容も、時々「リアルタイムの季節イベント」に合わせています。

過去の物語である「歴史小説」や、完結するまでに時間のかかる「長編小説」では、なかなか難しいことですが…

1話完結SSであれば「季節に合わせて内容を決める」ことは充分可能なことなのです。

■SSを季節・イベントに合わせて書く

最初に「季節イベントに合わせた」作品は、「青春断片」シリーズの第4弾「陽の当らない栄光」でした。

これは献身的な母親と、そのの物語です。

この作品をUPしたのは、ちょうど「『母の日』でなく『母の月』として、日にちにこだわらずに感謝を表そう」というアイディアが、世間に広まっていた頃でした。

なので「ちょうど5月だし、『母の月』企画として母娘の物語を書こう」と思ったのです。

そして翌月には「『父の月』企画」として、息子の物語「真面目に生きるのが馬鹿らしい、なんて」をアップロードしています。

(しかし、「母の月」はそれなりに話題になったのに、「父の月」は名前も出て来なかった気がするのですが…なぜなのでしょう?)

同シリーズ第13弾「あなたの遺した春の中で」は、タイトルにも入っている通り「」の物語です。

本当は第3弾あたり(ちょうど春の頃でした)でUPしたかったのですが、ちょうどパンデミックが始まったばかりの厳しい時期で「こんなに多くの人が亡くなっている中、家族の死にまつわる物語は出したくない」ということで、次の年の春に持ち越しました。

第19弾「八月の水底から、呼ぶ声が聞こえる。」は、夏休み時期をイメージした物語です。

タイトルに思いきり「八月」とついてしまっているため「これは、8月中にUPしなければ、どうにもなるまい」という感じで、苦労しました。

(結構スケジュールがギリギリだったので…。)

第21弾「繊細な心が邪魔をする」は、にUPしたため、作中の描写を「秋の風景」にしています

実際のところ「世界の美しさ」を言葉で表現できれば、季節は何でも良かったのですが、ちょうど季節が秋だったので、秋の描写になりました。

第22弾「あの青春が私のものじゃなくても」は、風物詩イルミネーション」が重要な役割を果たす物語です。

ちょうど季節が合うように狙って、この時期にUPしました。

第29弾「電車で5分、日常からのプチ逃避行」に紅葉秋の稲田の描写が登場するのも、このSSをUPしたのが「」だからです。

この物語では「秋」という季節に合わせ、自分が過去に見た「秋に関する夢」をモチーフに物語を組み立てていきました。

第32弾「ないものねだりの強がり狼」は、卒業シーズンの物語です。

なので、3月中(卒業シーズン)のUPにこだわりました。

(…本当は、もっと「卒業」に関する描写を入れたかったのですが、ボリュームの都合上、最初にさらっと触れるだけになってしまっています…。)

■作品を季節・イベントに合わせる理由

こんな風に「内容」を「季節」に合わせるのは、「タイムリーな話題の方が、より興味や親近感を持ってもらえるのでは?」という思いからです。

純文学や「現代もの」は、小説投稿サイトでは、それほど人気のあるジャンルではありません

(現在はどこのサイトもだいたい、ファンタジーと恋愛の2強状態。「現代もの」より「異世界」の方が人気があるのが現状です。)

そんな中で、1人でも多くの人に興味を持ってもらえるようにという、ささやかな「工夫」(と言うより、願望?)です。

(…とは言え、内容を決める時には「季節を合わせること」よりも「テーマ性」の方を優先しているので、いつもいつも季節に合わせた作品を書けているわけではないのですが…😅)

■時には、長編の中の1話も季節に合わせて書く

SSだけでなく、時には長編連載小説でも「季節に合わせた内容」にすることがあります。

具体的には「囚われの姫は嫌なので、ちょっと暴走させてもらいます!~自作RPG転生~」の第5部・第3章「アリーシャ、魔女の村でハロウィンを味わう」です。

ちょうど季節的にハロウィンだったため、物語の中もハロウィンにしてみました。

これに関しては「読者に興味を持ってもらうための工夫」と言うより、単純な「遊び心」です。

季節感関係なしに書ける異世界モノだからこそ、時にこんな季節イベントがあると、楽しくないですか?

■逆に、季節を避ける

時には逆に「季節に合わせて作品UPを避ける」ものもあります。

「青春断片」シリーズ第25弾「愛を失くした正義の、その名を」は、暴力的な父親被害者の息子の物語でした。

ゆえに「これを『父の月』にUPしてしまったら、あんまりだろう」ということで、UP時期は6月を避けています

同様に、いわゆる「毒親」な母親と、そのの物語「心の中で母を棄て去る」は、「母の月」を避けてUPしています。

読者のためというより、単に作者自身が「このタイミングでUPしてしまうのは気まずい」というだけの話ではあるのですが…

心置きなく物語を執筆するためには、そういったタイミングも大切かも知れません。

■意味が無くても、意味は有る。

こんな風に、様々な「工夫」を凝らしているわけですが…実際のところ、読者が作品と出逢う「タイミング」は、人それぞれ。

読者の「全て」が、UPした月に「リアルタイムで」小説を読んでくださる(出逢ってくださる)わけではありません。

また、仮にリアルタイムに読んでいただけたとしても「季節が合っている」ことに気づいてもらえるとは限りません。

また「季節感があること」に価値を見出してくれるとも限りません。

ひょっとしたら、全く無意味な試みなのかも知れませんが…

それでも「意味はある」と思っています。

まず「季節感のある小説を書く」というスキルが磨かれます。

さらに「現在の季節に合った物語」を、「0から考える」or「脳内ストックのボンヤリしたアイディアから何とか形にする」スキルが磨かれます。

(個人的に、「今、書きたい物語」を思いついたままに書き上げるのと、企画に合わせて「0から」or「1から」物語を練り上げるのは、全く別のスキルだと思っています。)

いわば、これは「スキルアップのための、楽しいチャレンジ」。

たとえ読者を惹きつけるだけの効果を生まなかったとしても、「これでまた、物書きとしての引き出しが1つ増えた」と満足することにしています。



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