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ストーリーをムダ無く「スピーディー」に展開させる練習をしてみた

プロの作家さんの作品であっても、レビューや感想で不平や不満を書き込まれていることはあります。

そんな「不評」の中で、特に気になっていたのが「展開の遅さ」に対する意見でした。

ストーリー進行が遅い、無駄に引き延ばされている、話が全く進んでいないetc…。

物語がなかなか先へ進まず「遅い」展開は、読者にとってストレスなのだな…というのを、そんなレビューの数々から反面教師のように「学んで」いました。

また以前、映画を無断でダイジェスト化し、短くまとめた「ファスト映画」が問題となり、気になっていたのですが…時間の無い現代人には「とにかく速く、ストーリー(内容)だけを知りたい」という方が増えているのかも知れません。

そこで「じゃあ試しに、恐ろしいまでにサクサク進むスピード展開の小説を書いてみたらどうだろう?」と思いました。

無駄な描写やシーンを極力省き、物語を「凝縮」させたなら、どんな小説が出来上がるのだろう…と。

言うのは簡単ですが、実際にやるのは簡単なことではありません。

やり方を間違えれば、それはただの「あらすじ」や「ダイジェスト」になってしまいます。

また、コンパクトにまとめたいからと言って、大事な「萌え」や「笑い」等まで削ってしまっては台無しです。

つまりは「何を捨てて、何を残すのか」の取捨選択が難しいということです。

しかし、その難しい取捨選択のスキルを身につけられたなら…

それは物書きにとって1つの「武器」になります。

スピード展開を求める読者のニーズに応えられるのはもちろんですが、他にも利点はあります。

たとえば、コンテンツには「こういう尺に合わせて作らなければならない」といった「条件」が突きつけられることがあります(文字数制限や原稿用紙換算での枚数制限など)。

そんな時、物語をコンパクトにまとめる能力があったなら、創作に苦しんだり、「結局できない」という羽目に陥らずに済みます。

そんなこんなで「スピーディーな展開の練習」の一環として書いているのが「囚われの姫は嫌なので、ちょっと暴走させてもらいます!~自作RPG転生~」です。

物語全体の展開をスピーディーにするのみならず、1ページあたりを2000字台にまとめるという「練習」も同時に行っています。

(最初の頃は結構「失敗」していたりもしますが…。下書き段階(ノートに手書き)では文字数がカウントできないこともあり…。)

第1部は本当に「とにかくサクッと終わらせる」で書いていたため、魔王を1ターンで倒してしまっていたりするのですが…

第2部以降は「さすがにサクッと終わらせ過ぎて、物足りない感が出てしまうのでは…?」と思い直し、もう少しだけ描写を増やしています。

(そのあたりのバランス感は、本当に難しいです…。個人の好みもあるかと思いますし…。)

どちらにしても、ちゃんと部ごとに起承転結をつけて、伏線のバラまきと回収もしっかりやって、ボスとも毎回きっちりバトルしていますので、充分なスピード展開になっているのではないかと…。

(逆に描写や説明が足りないシーンがあるのではないかと、そこはちょっと心配なのですが…。)

ちなみに、文体自体が文章量を抑えるための「省エネ」ならぬ「省ボリューム」仕様になっています。

(なので、他の作品とは書き方がかなり違っています。←元々物語ごとに文体を変えるタイプではありますが。)



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