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プライマリケアってなに?musubi Groupの看護観の秘密に迫ってみた!

こんにちは!musubi Group採用担当大口です。
今回はプライマリケアの情報交換会に参加してきました。訪問診療や訪問看護における利用者様や家族様、多職種との関係性の構築や取り組みの根幹となるmusubi Groupの考え方の一部をレポートしていきます。

<情報交換会主催者>
musubiのクリニック
・看護師 リーダー 武貞恵美子
結新会ホームケアクリニック玉造
・看護師 吉原亜記子
<情報交換会参加メンバー>
musubi Group
・代表取締役 安部諒一 
結新会ホームケアクリニック玉造
・看護師 リーダー 池田好子
・事務長 下川博之
・コーディネーター 山下祥宏
訪問看護ステーションmusubi
・看護師 リーダー 上野恵美子
・看護師 草野智光
・看護師 増田麻奈
居宅介護支援事業所musubi
・ケアマネジャー 佐藤由紀
・ケアマネジャー 野澤知可
外部病院機関
・看護師 様


▼自己紹介

-武貞
今日はプライマリ・ケア情報交換会ということで、『私たちが働いている職域がプライマリ・ケア領域の中にある』という事を具体的に説明させて頂けたらなと思っています。スライドを流していきますが、まずは自己紹介からお願いします。
-吉原
皆様、参加して頂きありがとうございます。ホームケアクリニック玉造の看護師吉原です。今回の情報交換会楽しみにしていました。私は診療所の看護師になり、事業所だけだと視野が狭くなったり、関わる人も限られてくるので、広くいろんな人の意見を聞きつつ自分の幅も広げたいなという思いがありました。いろんな病院や看護師、薬剤師と繋がれる場がないかなと思っていた時、武貞さんにプライマリ・ケアっていうものがあるよと聞いて。私は患者様と話をするのが大好きなんです。その出来事をみんなと話すのも大好きなんです。そんな時、プライマリ・ケアをベースに情報共有ができたらもっと楽しくなるんじゃないかなと思ったのでこの会を企画させて頂きました。では皆さんよろしくお願いします。
-武貞
musubiのクリニックで看護師をしている武貞と申します。私はプライマリ・ケアと出逢って4年ほどになります。自分が診療所看護師になった時、診療所看護の教育プログラムがなくて、何をやったらいいのか分からない事が沢山ありました。私達は、病棟看護や訪問看護は教育の中で学んできましたが、そもそも診療所看護を学んだことはなくて。時代背景とともに診療所看護の役割や学びが必要だと感じていた時にプライマリ・ケアとの出逢いがありました。今回はそこで学んできたことを皆さんと共有できたらと思い企画しました。どうぞ宜しくお願いします。
-安部
看護師のスキルアップを今後どういう形ですすめていくことができるのか考えていたところ、以前からプライマリ・ケアの話を聞いていて、会社の教育プログラムとして導入しやすいところがあるんじゃないかなと思っていました。今回吉原さんと武貞さんがプライマリ・ケア情報交換会を企画していると聞き、プライマリ・ケアが看護師の中で認知度が高くなり、機運が高まっていると会社として推進していきやすくなるので私も参加させて頂きました。

-武貞
ではプログラムを進めていきます。プライマリケアを話すにあたって、まずはここを理解しておいていただきたいなというところで、日本の医療・介護の現状というのを厚生労働省の資料をもとに話したいなと思います。

~~中略~~

▼プライマリケアとは?

-武貞
プライマリ・ケアとはプライマリ・ヘルス・ケアの一部で"すべての人の健康を基本的な人権として認め、その達成の過程において住民の主体的な参加や自己決定権を保障する理念であり、そのために地域住民を主体とし、人々の最も重要なニーズに応え、問題を住民自らの力で総合的にかつ平等に解決していく方法論・アプローチである"といわれています。あくまでもプライマリ・ケア領域の主体は住民にあり、そこでの課題解決をしてく上での関わり方、能力が私たちに求められているという感じです。

-武貞
プライマリ・ケア学会は平成22年4月1日に3学会の合併により設立された連合学会になります。(日本プライマリ・ケア学会、NPO法人日本家庭医療学会・日本総合診療医療学会)私たちが働く診療所の先生方も関りがある学会ですね。役割としては国民のあらゆる健康上の問題・疾病に対し総合的かつ継続的に質の高い医療体制を地域に構築していくことを責務としていますと掲げています。
ここからは実際にプライマリ・ケア看護学の教科書を一部抜粋し、これからのプライマリ・ケアの姿。構造についてお話していきます。

-武貞
医療システムは図のように構造化されています。三次医療は高度救命救急であったり、二次医療は近隣にある●●病院であったり、一次医療に診療所かかりつけ医がいるというまさに私たちが働いているエリアになります。一次医療は地域住民の方の生活の場にあるという事が大前提となるので、生活と医療が混在し、介護保険で生活を守り、医療保険でかかりつけ医が病気を診るという構造となっています。またゼロライン(地域包括ケア)は地域の方の健康増進を図る目的として、予防の面から診療所がかかわる機会があり、そこも一次医療が担っています。

▼プライマリケア学会の参加者は?

-武貞
プライマリ・ケア学会は平成22年からスタートしている学会で、世代としては30代、40代、50代の若い先生たちが多い印象です。疾病構造が時代背景の影響を受けているところがあり、感染症治療~高度先進医療の発達が時代の流れとしてある中で、現在は高齢化の中にある医療について考える場面が増えています。長い年月生きてきて、これから先病気になった時、どうやって病気とともに生きていくのか、生きていく場所は病院ではなく自宅で過ごしたいというニーズにこたえるところに私たちは存在しています。学会参加メンバーには医師の参加が多いですが、プライマリ・ケア領域には薬剤師・保健師・医療事務も入っており、今後は介護職・ケアマネージャーの方の参加も増えてくるといいなと思っています。

▼プライマリケア認定看護師の立ち上げの背景

-武貞
ここからはプライマリ・ケア認定看護師について話していきます。プライマリ・ケア領域の枠組みが広がる中で、在宅に係わる医師の数に対して患者様の数を見たときに、医師のタスクシフトの問題が取り上げられます。在宅は病院のように一拠点で連携を図れる環境がなく他事業所・多職種との連携が必要になっています。そんな時、診療所の看護師の役割が見直されることになりました。ここからは看護師の就業場所・年齢階級別に職場が変化している現状をグラフを見ていただきながらご説明しますね。

-武貞
年齢別にみると病院で働く看護師は25歳未満が多いです。年齢とともにライフスタイルが変わっていく中でワークライフバランスを図りながら従事する背景があり、35歳以降になると診療所で働く人数が増え、さらに年齢が進むと介護施設等で働く機会が増えていることがわかると思います。学びの機会においても病院を離れると新たな環境に応じた学びを得る機会も減り経験値に基づいて仕事をする機会が増えているように感じます。地域の中で働く、この一次医療においては病院看護とはまた違うスキルが必要で、そこをプライマリ・ケア認定看護師の資格取得に向けて学習する中で学びを頂く機会に触れることができるようになっています。総合診療医(ジェネラリスト)と現場に行き直接ご利用者様をケアす訪問看護師さんをつなぐ役割が診療所看護師に求められる役割となるためスキルアップが必要だと感じています。

-武貞
ここからは多職種の皆さん一緒に見ていけたらなというところなんですけど、そもそも私たちがいる一次医療の構造というところなんですけど、住民・患者様を取り巻く環境といったところで~~中略~~

▼情報交換会の感想

-武貞
最後に皆様からひとことずつ感想をいただけますか?

結新会ホームケアクリニック玉造 左から池田・下川・山下

-池田
私はまさに今自分が思っていることを聞けました。訪問診療の看護師として、多職種と関わる中で、先生からいつも言われているのが、研修医レベルのちゃんとしっかり勉強してほしいと。でもそうじゃないと中々話ができないんですね。今までは救急にいて、広く浅くっていう感じでしたが、在宅においては広く深くしっかりと学習しないとやっていけないないなと改めて感じました。
-下川
異動して今はクリニックにいるんですけど、在宅の分野は初めてでした。役割も現場だったのが事務職になり、現場にほとんど出ない人間になり、どのような役割ができるんだろうかと考えていました。クリニックとしては地域に対していろんな機能があって、その中で担えるところは担ってやっていくという役割はあるんだなと改めて感じました。
-山下
私も普段コーディネーターをさせてもらっているんですけど、武貞さんの話にもあったように相手がどうゆう仕事をしているのかっていうのをまずは知ることからはじめないと、色んなコミュニケーションエラーになるなと思いました。資料内のマネジメントっていうところにもあったんですけど、結新会ホームケアクリニック玉造は皆が別々の仕事を役割として担っています。事業所内も相手がどういう仕事をしているのかっていうのをもっと知らないといけないなと思いました。それが外向きにもっと発信できたり、理解ができたらより一層連携っていうところで、一次医療の患者様中心の生活支えるというところは叶えられるのかなと思ったので頑張ります。

居宅介護支援事業所musubi 左から野澤・佐藤

-野澤
全く知らない世界を教えてもらったなと思っていて、今後もこうゆう機会を設けてくださるということでまた参加して勉強したいなと思いました。
-佐藤
多職種と関わる機会が少ないので、本当に貴重な勉強ができなという気持ちです。まだケアマネ1年目ということもあって色んな事に対してアンテナがはりきれてないというか、医療の事ってすごく知識がまだまだ浅いので看護師に教えていただくことばっかりですし、これからも色々と教えていただくことがたくさんあると思うので勉強させてください。

訪問看護ステーションmusubi 左から増田・草野・上野

-増田
先ほど資料にもあった基盤のところなんですが、ひとつでも欠けたらうまくできないというところで、私自身思い悩む事例もあったりしましたが、メンバーに共有相談させてもらってすすめれたところもあるので、これからも自分が思い悩んだりとかしたときも継続してやっていけたらと改めて思いました。

プライマリケア領域は単一的な関わり(職種)では住民(患者)家族に質の良いサービスは提供できない。この概念を共通基盤に持ち他職種の役割や葛藤を理解することでチームが形成されていく

-上野
前職の病院で働いていた時に、外来の診療所でバイトしていたことがあるのですが、その時の経験から診療所看護師さんのイメージってあまりよくなかったんですね。でもmusubi Groupで働くようになって、クリニックの看護師とやり取りしている中で、スキルの高さとか対応の柔軟さとか、凄い感動することが多く、なんでこういう事が出来るんだろうと思っていましたが、プライマリケアの考えが基盤になっているんだなと思って、今日は感動しました。資格は財産なので(笑)私も資格取得頑張ります!
-草野
私は訪問看護を経験してから救急に戻る機会があって、救急の現場に戻ったときに搬送されてくる患者様が、家に帰ったらどうするんだろみたいな方がすごい多くいらっしゃいました。訪問看護でやれることって本当に多いなってすごく思っています。musubi Groupで働きはじめて、平尾先生と関わっていく中で考え方が本当にしっかりされているなって感じる所が多く、プライマリケアだとか色んな考え方を取り入れてやっているんだなと思ったらすごい心強いなと思いました。

左からmusubiのクリニック武貞・代表安部・結新会ホームケアクリニック玉造吉原

-吉原
こんな感じで情報交換会っていう形で開かせてもらい、各事業所で活かせたり、交流がもてたらいいなと思い開かせてもらいました。今度はもっと皆が今どんな風に事業所でやっているか、どんなことで困っているか、多職種から話を聞いたりがこれからできたらと思います。musubi Groupってケアマネもいればアシスタント(介護職)、看護師やリハスタッフがいて、他事業所がこの地域の中で皆で働いていると思うんですけど、良いところをもっと高めていけるようなものをできたらいいなと思っています。やるなら地域の皆様がmusubi Groupにお願いしてよかったなって思ってもらえるような法人にしたいです。せっかく皆でやっているのでそうゆうものになったらいいなっていう想いもあり、私が働くならそんな所で働きたいと思っています。今回のような情報交換会だけではなく、症例検討会もできればなと思っています。こんなときクリニックやったらどう考えているんですかとか、それって中々本音で話をしてくれる外部の人っていないと思うんですよ。だから同じ法人内だからこそ、聞きやすかったり関係性があるからこそ、こういうこともあるかもよっていう発見ができると思っています。なんでやってくれないんだろうじゃなくて、こうやってアプローチできるかもねっていう、そういう話合いもしていきたいなと思っています。またそういう機会があれば是非参加してください。今日はありがとうございました。
-安部
当社では在宅の分野を経験して入社している看護師よりも、ほとんどが病院出身の看護師が入社してくれています。考え方のところで、病院での考え方、治療というところの考え方から在宅のところにシフトしていく中で、教育のカリキュラムって中々ないっていうのが現実でした。病院でやっていた考え方で働くと全然フィットしないというのはよくあるケースなので、プライマリケアのさっきの資料にもあったように、組織マネジメントや家族志向、フィジカルの治療のところだけではなく、概念や考え方みたいなところが、考え方のベースにないと、在宅分野に挑戦したときに、あれ?ってなっちゃうというところってあると思います。それが凄く噛み砕かれたカリキュラムになっていると思うので、会社として導入というか支援みたいなものは検討していった方がいいのかなとすごく思っています。在宅医療を学んでいくうえで凄く必要なカリキュラムになっていると思うので、受けるにあたって費用とか、受けたあとの資格手当とか、そういったことを会社としては検討していきたいと思っています。

-武貞
今日はありがとうございました。これからも皆さんでがんばっていきましょう!

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