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高齢者介護→障がい者福祉にジョブチェンジ!仕事のやりがい/魅力を聞いてみた

<プロフィール>
■氏名:菊宮 朱音
■役職:musubi Group 介護事業本部 
   障がい特化型訪問介護事業所musubi放出 
   常勤ヘルパー(訪問介護スタッフ)
■経歴
2014年新卒3期生として入社。住宅型有料老人ホームmusubiにてアシスタント(介護職)として従事。
2021年7月にジョブローテーションにて、障がい特化型訪問介護事業所musubi放出へ異動し、常勤ヘルパーとして今に至る

-新卒でmusubi Groupに入社されましたが、入社した理由や経緯を教えていただけますか?

大学は社会福祉学科に通っていて、就職活動ってなった時に自分が働いている姿が何も想像できなくて、とりあえずお酒が好きだったから(笑)日本酒関係の企業を受けていました。福祉業界も選択肢にあって、その中で児童か高齢者の選択肢が自分の中にはあって、母親が保育士をやっていたので、そうなった時に自分のことが未熟だなと思うのに子供なんか育てられないと思って(笑)高齢者に行ったら、おばあちゃんの知恵袋的なお話がこぼれて聞けて楽しいかなと思って高齢者の分野を選びました。そこで高齢者の仕事をしていくときに、高齢者の生活がなにも想像できなくて、とりあえず入居タイプの職場を探してmusubiにたどりついたって感じです。

‐住宅型有料老人ホームmusubiに在籍していた時の仕事内容はどういったものでしたか?
おはようからおやすみまで(笑)の生活をサポートしていました。排泄や入浴・食事、就寝後のケアなどです。3大介護はここで身に着けました。身体介護以外に生活援助やレクリエーションと、今の自分の基本的なスキルは住宅型有料老人ホームmusubi時代に身につけました。
 アシスタント(介護職)の時に、レクリエーションを通して、高齢者と一言で言っても年齢層や育ってきた環境が違うから好き嫌いも違うなとわかって、個人が好きな人には個別にお声がけをしたり、ひとりひとりにあった対応をするように心掛けていました。
 住宅型有料老人ホームmusubiで働いてよかったなと思えるのは、長いスパンで24時間ひとりの人を見ることができたことだと思います。日々の体調や体の変化がのちのちにこうつながるんだというのを学ぶことが出来ました。例えばちょっと足が上がらなくなってきたねって、何気ない会話から聞けたりすると、いずれご自身が願っている生活ができなくなり、やりたいことや普段できていた生活ができなくなる兆候になるんだとわかりましたね。

‐異動後の常勤ヘルパーの仕事内容について教えていただけないでしょうか?

 仕事の内容としては訪問介護となるので、利用者様のご自宅に伺って居宅介護や重度訪問介護、同行援護などの外出支援をやっています。具体的には作業所に行かれる前のモーニングケアや作業所のお迎えが来たら、部屋用の車椅子から外用車椅子への移乗などです。居宅介護では身体的ケア以外に家事をサポートすることもあります。特に調理や掃除、買い物や洗濯が多いですね。最近は利用者様と一緒に、梅田とか奈良に買い物に行ったり、最近できたばかりの中之島美術館に行ってきました。名前忘れちゃったんですけど(笑)画家&彫刻家の作品を見に行きましたね。ご本人が行きたい・やりたいという事を叶えることが個別に対応できるので、すごく楽しいですよ。

‐利用者様はどういった方になりますか?
一人暮らしをしていて、サポートが必要なパターンとご家族と暮らしているけど、ご家族が仕事でいない時間をサポートするパターンの方ですね。症状や年齢も幅が広く、ひとりで生活できる人から寝たきりでサポートなしだと生活ができない人までさまざまな方がいます。私が担当している利用者様は、知的障がいや精神障がいの方より身体的に不自由でサポートが必要な方が多いですね。年齢は19歳の方から高齢者の方まで幅広く担当させていただいています。事業所でサポートしている最年少だと小学生の方もいたりしますね。

‐障がいの分野のお仕事はコミュニケーションが難しく、場合によっては利用者様に手をだされるんじゃないかと、イメージされている方もいるのですが実際はどうでしょうか?
私はまだ障がいの分野で仕事をして1年ですが、手をだされた事は1度もないですね。私のイメージですが、手をだされてしまうということは利用者様にとって、その時間が居心地が悪いのかなと思います。私は仕事をするうえでは、利用者様にとってその時間の居心地の良さを探しています。私が来てよかったなと思ってもらえるようにコミュニケーションや仕事をするようにしています。

‐障がいの分野にこられて、高齢者介護とのギャップはありましたか?
施設だったらナースコールなど、同時に色んな人の対応をしないといけないけど、在宅だったら目の前の利用者様だけに集中できるので、一緒に時間をゆっくり過ごせるので、今までよりもさらに生活に寄り添えるようになったのが凄く楽しいです。
 高齢者の施設だと、今までの生活があったうえで、最後の住みかという形で入居される方が多いので終活じゃないけど、準備を整えている人が多い印象だったんですね。障がいの分野に異動してきてからの利用者様は、現在進行形で生活をしているじゃないけど、働きながら暮らしている人が多いから、自分と同じというか身近な印象ですね。利用者様のやりたいことを個別で考えやすいというのもあります。 

‐障がいの分野に挑戦するようになって、考え方など変わりましたか?

施設だったら他の人がいるからとかこの人だけ特別扱いできないとか言われたりしますけど、在宅になるので利用者様が1番暮らしたい暮らしを一緒に目指すことができるので、利用者様のやりたいことを諦めなくていいじゃないですけど、やりたいことをいっぱいやれるので、そういう部分では少し考え方も変わってきたかもしれません。

‐利用者様のやりたいことや生活をサポートをするうえで大切にしていることはありますか?
利用者様の好きなことを勉強するようにしています。例えばアーティストだったり映画だったりを覚えるようにしています。他には日記をつけるようにしていて、会話の内容を忘れないように1行だけとかですけど記録しています。異動する前は、住宅型有料老人ホームmusubiの中なので、サービスを担当していない時も生活している姿が目に入ってきていましたが、在宅になるとサービスに入っていない時間の生活が見えないので、どんなコミュニケーションをしたのか振り返るようにしています。特に1週間に1回30分だけしかご利用されていない方もいるので、これまで以上にコミュニケーションの質を意識するようになりました。好きなものや楽しいことは共有できるヘルパーでありたいなと思っています。そういう友達がいる方が私は楽しいから、少ない時間しか会えないからこそ楽しいことを共有できる人でありたいなと思っています。

‐それって仕事のやりがいにつながると思うのですが、常勤ヘルパーのやりがいってどんなところにありますか?
ひとつ嬉しかったのは、グループホームにお住まいの方なんですが、私が来てからめっちゃしゃべるようになったとグループホームの職員の方から言って頂いたときですね。たくさん話してくれるようになったって事は、私がきてから生活が楽しくなったってことなのかなと思うので、楽しいことを共有できる人になれているのかなと感じています。

-これまで高齢者介護で培ってきた経験で、どういった事が活きていますか?

オムツ交換や移乗などの身体的ケアは割とどんな体型の人でもどんとこいというか、度胸がついたなって思います。オムツとか移乗は、住宅型有料老人ホームmusubiで色んな体型や性別、年齢の方々をたくさん介助してきた経験で、在宅になると部屋の形とか広さがバラバラの中でもどう動いたら出来るかなって想像できるので、そのへんは活きているなと思います。あとは看取りをしていたから、状態の変化にもひとりでも敏感に気づけるようにはなりました。例えば夏になってきて、部屋の窓をしめきりがちだなと思ったら、上長に相談したり記録として管理できるというか、リスクマネジメントとして察知できるようにはなりました。このパターンだと、この危険があるんじゃないのかなとか、いっぱい尿路感染する人だったら普段どんくらい清潔保持できてるの?とかそういう考え方ができるようになったのは住宅型有料老人ホームmusubiで7年半経験を積んだからなのかなと思っています。

‐住宅型有料老人ホームmusubi(高齢者住宅)にいたからこそ、サービス提供以外の時間帯の利用者様の生活のながれもイメージできているのかなと思ったのですがいかがでしょうか?
そうですね、同じ1時間でも、朝の1時間と昼の1時間と夜の1時間って感じ方がそれぞれあると思うので、朝の1時間は眠たいだろうからこういうコミュニケーションにしようとか、夜は1日終えて疲れているだろうから、ちょっとゆっくりできる時間を提供しょうとか、そういう24時間のどこかという考え方とかはできるようにはなったかなと思いますね。

‐高齢者介護しか経験のない状態から、未経験で障がいの分野にいっても大丈夫でしょうか?
できましたね(笑)不安でしたけど、鬱の人とどんな風にしゃっべたらいいんやろう?とか思っていましたけど、別に鬱をもっているからといって四六時中落ち込んでいるわけじゃなくって、波もあるし、どちらかというと私が訪問している時間は楽しくお話をしてくれている時間の方が長いですね。
 障がいの分野だからといって、特になにかしないといけないということではなく、分野関係なく個々人に合ったサポートをするのが前提としてあります。そこに、障がいの種類や医療的な知識、支援を受けて働いているのであれば、どういった支援があるのかがわかれば、+αで利用者様に合ったコミュニケーションやケアができたりするのかなと思っています。

‐入社してからのフォローアップはどのようなものがありますか?

OJT研修はまず基本的な利用者様毎のサービス内容や性格、特徴を引継ぎしていきます。スタッフひとりでサポートできる+利用者様も安心してサービスが受けられている状態になるまで、しっかりサポートをする体制があります。他にも研修動画がもらえたり、個別で喀痰研修など、その他業務に必要な研修のサポートも会社であります。仕事の悩みや相談は、事務所に帰ってきた時や、社内専用のSNSで相談すれば、個別に時間をつくって面談もしてもらえているので、その時その時で悩みや相談はしっかりと聞いてもらえています。

‐障がい福祉にチャレンジしたいなと思っている方にメッセージをお願いできますか?
 私たちの仕事は、利用者様が日常生活の中でちょっとできない事をサポートするだけということが多いです。誰かが調理することで生活ができるから調理だけをしてほしいという人もいるし、車椅子の方でも自分で移乗も移動もできるから、私たちのサポートは生活援助だけといった方もいらっしゃいます。
言い方は変かもしれないですけど、利用者様の生活すべてを抱えるわけではなく、難しくはないというかハードルはそこまで高くないと思うので、是非一緒にチャレンジしましょう!

写真中央:菊宮



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