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Girls only party?!「Tipsy」(ティプシー)の凄さを勝手に要素分解しちゃう。

先々週Twitterで二日酔いの頭痛が解消したらTipsyの布教(誤)所感を書こうと言い出したので、今回はそのかた付けを…w
ビジネスモデルや何ちゃら戦略とか大げさの分析を行うつもりは一切なく、あくまでの所感/ちょっとしたヒントをゆるふわトーンでまとめる形で行きたいと考えています。

イベント運営やプロモーション施策に興味関心のある人にとっては情報共有の一文になるが、Tipsy自体に興味関心のある人は布教活動(w)と見てください。

そもそもTipsy(ティプシー)ってなに?

Girls Only Party。

「2012年から始まり瞬く間にクチコミで広がり続け、総来場者数は30,000人を超える。レズビアンやバイセクシャルの女性はもちろん、セクシャリティーにとらわれず全ての女性が心から解放され楽しめる。」
出典:Tipsy HP http://tipsy.chu.jp/about.html

レズビアンやバイセクシャルなど、セクマイの女性の恋人/友達探しニーズを満たす場は一番大きな部分だとみられ、実は女性であればセクマイでない方や純粋にクラブを安心に楽しめたい方などでも参加可能なパーティーです。

Tipsyを知ったきっかけ

二年前の春頃、幼なじみ(ゲイ)が彼氏を連れて東京に遊びにきて、「東京もっともイケてるゲイクラブ連れて!」との強いリクエストで、色々リサーチしてみましたが、彼らがイメージしている「イケてる」感(例えば、「設備や音楽などは今時感がある」「そこそこ規模感がある」…)が兼備しているクラブはなかなか見つけておらずでした。

この件以来、そういうクラブってないかなって思いつつ、自分も周りの友達も今まで行ってきたL向けのバーやクラブはいまいち盛り上がらないと感じていてリサーチし続けている中、TipsyのHPを見つけました。

開いたら、↓的な動画が一番上にありました。

「これ、めちゃイケてるやん!めちゃ盛り上がってるやん!」
って思われ早速最近の回を予約してみました。

あの時から、毎回ではないけど友達に布教しつつTipsyを通ってきました。
そんな中、なんでTipsyはそんなに盛り上がるか、なんで自分が通いたくなるかと考え始め、今回のノートを機に書き出そうと思います。

Green or Pink?

受付の際、グリーンかピンクの光るブレスを選ぶことができます。

※出典:Tipsy HP http://tipsy.chu.jp/sche/2019/0629.html

ピンク=恋人探し
グリーン=友達探し

と、マッチングの精度を高める簡単な一手。

〇〇EXPOも受付の際に来場者の所属業界を聞き、その業界の専属の名札を渡したりしてることはよく見かけてるが、
その仕組みの本質は、Tipsyと同様、そもそもマッチングの場を提供しているのはイベントの一つ大きな部分になるためだと思われます。
名札の業界名/光るブレスを見れば、その人の目的が大体わかることができるため、自分の期待を満たせる/自分と同じニーズを持つ相手かどうかは一目瞭然で、ミスマッチングによる会話の猶予が解消でき、盛り上がりやすい環境を作り出すことにつながると考えられます。

パーティテーマの設定

制服ナイト、パジャマパーティー、アニマルナイトなど
Tipsyは、毎回(自分が調べた限り)異なるテーマを設定。
さらに、ブランドや大型イベントとのタイアップ回も
行なっているようです。

※出典:Tipsy HP http://tipsy.chu.jp/schedule.html(筆者より加工)

このようなテーマ設定の取り組みは、実質参加を促すトリガーになるかと考えられます。
不定期で異なるクラブ開催するとはいえ、場所にも限りがあるため、参加者が飽きてしまう可能性も大いにあります。テーマ設定により、「次回何のテーマになるだろう」、「このテーマ面白そう!」など、参加者の興味を喚起し参加者の熱度を保つことができると考えられます。

また、テーマに沿う「コスプレ」で来場する方に特別割引も用意。
こうして来場者も自然とTipsyの場づくりの一員となることによって、Tipsyは来場者とともにその場の盛り上がりを共創。
EDMフェスのEDCも、ラインナップ掲載ページの最後に

AND THE MOST IMPORTANT HEADLINER OF ALL
YOU
(もっとも重要なヘッドライナーはあなた)

との一言を掲載しています。来場者をいかにしてその場をともに作る「仲間」にさせるかは、あらゆる「盛り上がり」を作るきもになるかと思います。
来場者をいかにしてその場をともに作る「仲間」にさせるかは、あらゆる「盛り上がり」を作るきもになるかと思います。

Tipタイム

元々の定義とあっているかがわからないけど、自分の観察上で
Tipタイムは、
その場で購入した「Tip」を気に入りのダンサーさん(公式上DJさんでもOKとのこと)に渡し、ダンサーさんとインタラクションを取れるタイムとみられます。
一回のパーティーにあたり3回程度のTipタイムが用意されているようです。

ここで、ポイント。
Tipは、手ではなく、口移しで渡したりするのです。
(ギャーーーー!)
イメージは公式Twitterからの↓

ちなみに、友達が前初めてTipを買ったとき、スタッフのお姉さんが口移ししやすいようにTipの折り方まで教えてもらいましたw

Tipタイムは、単なるドキドキを体験するタイムより、
イベントの盛り上がりポイント、例えていうと曲の中のサビみたいな時間だと思います。
DJを聞いたり周りの人と話したりするだけでは来場者が飽きやすくなり、客足を止める観点から、そういったエンターテイメント性のあるタイムは異なる時間帯に複数のピーク(盛り上がり)を作る工夫だと考えられますね。

細部までの気配り

★酒好きのお財布に優しい、5枚セットのドリンクチケットを提供。
★一人でいく方が話しかけられやすいように1エリアを「ぼっちラウンジ」として用意。
★異なるジャンルの実力派DJさんを招き、さらに地方での開催の際に、現地のDJさんも起用。EDM好きにとって至福の一晩。このDJさんを聞きたくてTipsyに参加する人も少なからずいると思います(私もその中の一人w)
★きちんとした入場管理。
前行った時実際にあったことだが、恐らくどんなイベントだと知らずにオープン待ちの列に混ぜてきた男性は、スタッフさんがちゃんと受付の前に見つけて、説明した上で退場させるように案内をしました。
などなど。

細かいところだけど、来場者が思う存分楽しめるように、そこまで気配りができるからこそ、
「全ての女性が心から解放され楽しめる」とTipsyが言えるし、
さらに、ポジティブな口コミが生まれるようになるかと思います。

最後

自分の所感に基づき、ざっくりとTipsyの盛り上がり要素を分解してみましたが、個人的にTipsyを通して感じたのは

セクマイの方向けのマーケティング施策を行う際に、レインボーカラーのグッズを発売したり「Pride Month」のSNS投稿だけでは、恐らくCSRの領域に止まりがちかと思い、それはそれで良いと思います。

だが、
セクマイコミュニティを本格的に自社ブランドのターゲット層として取り入れたいと考えている企業は、やはり一度セクマイコミュニティにどんなニーズがあるか、自社の製品/サービスでこのニーズを満たせる提案は何だろうかという基本からはじめ、元々盛り上がりを作り出したセクマイ向けイベントやその他施策の盛り上がり仕組みを参照しながら施策を練り上げるほうが良いかもと、個人的に思います。

もちろん、Tipsyの取り組みは、セクマイ向けのイベントのみならず、
通常のイベントやファンミーティングなどにもヒントを与えられるのでは?とも思います。

それでは、今回は一旦ここで終わりとさせてもらうが、
Tipsyに少しでも興味を持ってくださった方は
ぜひ行ってみてくださいね!
(自発的布教w)


※上記は個人の観点になります。
※ディスカッション、日本語の添削や指摘は大・歓・迎(w)


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