Mustakivi

愛媛出身のテキスタイルデザイナー・陶芸家 石本藤雄(Fujiwo Ishimoto)と…

Mustakivi

愛媛出身のテキスタイルデザイナー・陶芸家 石本藤雄(Fujiwo Ishimoto)と共に 暮らしを”彩る”モノゴトをお届けしています。愛媛県松山市に実店舗があります。 https://www.mustakivi.jp

マガジン

  • Return to "Sender"

    "発信者"として多くの作品を生み出してきた石本藤雄さんに、感じたことを”返送する”という意味を込めた連載企画。 石本藤雄さんのテキスタイルや陶芸作品について、クリエイターが感じたことを自由に書いていただきます。

  • モノのはなし

    石本藤雄さんがプロデュースした商品のストーリーや、暮らしの中で楽しむアイデアをお伝えします。

最近の記事

Return to Sender vol.18 | Hohto

Hohto Text by Akira Mizumoto 視覚とはいったいなんだろう。 広辞苑によれば「視覚の受容器細胞は眼球の内面を覆っている網膜にあり、網膜中の視細胞(錐状体と桿状体)によって光の刺激を感受すること」とある。 マグカップだろうと、少年ジャンプだろうと、ベッドに横たわっている恋人のむきだしのお尻だろうと、太陽や月や電球といった光源から放たれる光が、それら物体の表面で反射して目に飛び込んでくる。それを網膜というアンテナでキャッチする───つまりぼくらが直接

    • Return to Sender vol.17 | Selänne

      エディターのミズモトアキラさんとMustakivi・黒川による連載Return to Sender。今回のテーマは、石本藤雄さんがマリメッコ社で手がけたデザイン「Selänne(セランニ)/水上から見た遠景」です。愛媛県美術館のコレクション展I(2021.4.20〜7.11)でも原画とともに展示されており、見比べながらその世界に浸った方もいるのではないでしょうか。作品を元に生まれたミズモトさんのエッセイと黒川による解説をお楽しみください。 石本さんがフィンランドから愛媛に拠点

      • Return to Sender vol.16 | Pilvi

        どんな時も、どこにいても、見上げればいつも空が広がっている––。 マリメッコのテキスタイルデザイナーとして活躍し、50年間フィンランドで暮らした石本藤雄さんは、どのような気持ちで空を見上げていたのでしょうか。 エディターのミズモトアキラさんとMustakivi・黒川による連載Return to Sender。今回のテーマは、石本さんがマリメッコ社で手がけたテキスタイル「Pilvi(ピルヴィ/雲)」です。1985年のデザインですが、マリメッコのFall/Winter 2021

        • Return to Sender vol.15 | Oikotie

          石本藤雄さんが数多く手掛けたデザインの中で、木々や草花がモチーフとなっているテキスタイルのファンは多いのではないでしょうか。 エディターのミズモトアキラさんとMustakivi・黒川による連載Return to Sender。今回のテーマは、石本藤雄さんがマリメッコ社で手がけたデザイン「Oikotie(オイコティエ)/近道」です。「近道」と名がつくことで、茂みを掻き分ける音、進む人の息遣いが聞こえてきそうだと思いませんか。 普段、歩く道はショートカットしても、近づきたいと思う

        Return to Sender vol.18 | Hohto

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        • Return to "Sender"
          16本
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          1本

        記事

          Return to Sender vol.14 | Kesästä Kesään

          「夏」から、何を想起するでしょうか。焼け付く日射し、草の香り、夏休みの記憶……。今年の夏は、例年と違う気持ちを抱えている方も多いかもしれません。 エディターのミズモトアキラさんとMustakivi・黒川による連載Return to Sender。今回のテーマは、石本藤雄さんがマリメッコ社で手がけたテキスタイル「KESÄSTÄ KESÄÄN(ケサスタ ケサーン/夏から夏へ)」です。草をモチーフに、夏からめぐる四季を表現したデザインのエピソードを黒川がインタビュー。 愛媛といえば

          Return to Sender vol.14 | Kesästä Kesään

          Return to Sender vol.13 | Siimes

          現在、愛媛県美術館にて、石本藤雄さんがマリメッコでデザインしたテキスタイルが原画とともに展示されています(7/11まで)。展示されている作品の一つ、「Siimes(シーメス/木陰)」を今回のReturn to Senderでは取り上げます。 「影」「陰」「翳」「蔭」の違いを読み解きながら、石本さんのSiimesに迫るエディターのミズモトアキラさんの文章とMustakivi・黒川による解説(今回は動画あり)をお楽しみください。 SiimesText by Akira Mizu

          Return to Sender vol.13 | Siimes

          Return to Sender vol.12 | Juhla

          誰もが一度は、洋服やインテリアのコーディネートに取り入れたことがあるストライプ。シンプルですが、太さやカラーリング次第で無限に世界が広がります。 エディターのミズモトアキラさんとMustakivi・黒川による連載Return to Sender。今回のテーマは、石本藤雄さんがマリメッコ社で手がけたストライプデザイン「Juhla(ユフラ)」です。シリーズの中には黒と白のカラーリングがありますが、ミズモトさんの文章の中にある、日本人にとっての「黒」の意味の変化を知ると、このデザイ

          Return to Sender vol.12 | Juhla

          Return to Sender vol.11 | myski

          ふわりと漂う香りから、ある情景や過去の心情がリアルに蘇る––、そんな経験がありませんか。目には見えない”香り”ですが、記憶を生々しく呼び起こす不思議な力があります。 石本藤雄さんがマリメッコでデザインしたテキスタイルの中にも、実は香りの名前がついたものがあります。それは、なんとも色っぽくミステリアスな雰囲気の漂う「Myski(麝香・じゃこう)」。 今回の連載「Return and Snder」は、この「Myski(麝香)」がテーマ。エディターのミズモトアキラさんが、麝香の香り

          Return to Sender vol.11 | myski

          Return to Sender vol.10 | maisema

          マリメッコ社で石本藤雄さんが手がけたファブリック「マイセマ(風景)」。 重なり合うクレヨンの線から生まれる世界は、多数の色展開がなされ、多くの人に愛されてきたシリーズです。 エディターのミズモトアキラさんが、このクレヨンタッチの表現が生まれた時代背景を、当時の懐かしいファンシーグッズやレコードジャケットなどから繙きます。当時の流行や空気感を知ると、マイセマの風景が今までとは違って見えてくるかもしれません。Mustakivi・黒川による解説では、マイセマ以外のクレヨンタッチのデ

          Return to Sender vol.10 | maisema

          Return to Sender vol.9 | Kaiho

          旅行や帰省など、まだ移動に気を遣う昨今。故郷に帰りたくても、今は我慢の人もいるかもしれません。そんな故郷への想いを表現するならば、どのような形になるでしょうか。日本を離れ、フィンランドの地で、マリメッコのテキスタイルデザイナーとして活躍した石本藤雄さんにも、望郷の想いがあり、マリメッコのテキスタイル名にもなっています。 石本藤雄さんのテキスタイルデザインからインスピレーションを得てミズモトアキラさんが執筆し、オーナー黒川がテキスタイルの解説を加える連載「Return to S

          Return to Sender vol.9 | Kaiho

          Return to Sender vol.8 | Ukonhattu

          第8弾目となりました「Return to Sender」。 今月は石本藤雄さんがマリメッコで手掛けられたテキスタイルの中から、1993年発売の《ウコンハットゥ》(Ukonhattu/トリカブト)について、ミズモトアキラさんに執筆頂いています。情景が目に浮かぶ素敵なストーリーです。後半の黒川の解説では石本さんがスケッチを描いた、夏の夕方のストーリーも記しています。両者のテキストからは、“布”という、人にとっての普遍性と温もりを連想させる素材の力を、また違った角度から感じられるの

          Return to Sender vol.8 | Ukonhattu

          Return to Sender vol.7 | Harha

          第7弾となりました「Return to Sender」。 早いものでもう7ヵ月目&今年は最後の連載となりました。今月は石本藤雄さんがマリメッコで手掛けられたテキスタイルの中から、1981年発売の《ハルハ》(Harha/迷い)について、ミズモトアキラさんに執筆頂いています。 クリスマスを連想させるカラーリングから選んでもらったきっかけから、今月もさまざまな展開に繋がっています。 妄想=ファンタジアとは、自由な能力。フィンランドの人達は、「人と違ってもいい」という教育を受けている

          Return to Sender vol.7 | Harha

          Return to Sender vol.6 | Kamelia

          第6弾となりました「Return to Sender」。 今月は石本藤雄さんがマリメッコで手掛けられたテキスタイルの中から、1992年発売の《カメリア》(Kamelia/ツバキ)について、ミズモトアキラさんに執筆して頂いています。松山市の「市花」である所縁~資生堂さんのロゴマーク~石本さんの同級生の方々の話にまで、ジャンルも年代も違えどスムーズに繋がっていく「選曲」を聴いているようなテキスト。そして、毎度の長めの"あとがき"は過去最長。石本さんへのインタビューなど、隠れたス

          Return to Sender vol.6 | Kamelia

          Return to Sender vol.5 | Viola

          第5弾となりました「Return to Sender」 今月は石本藤雄さんが1976年にマリメッコから発売された《ヴィオラ》(Viola/スミレ)というタイトルのテキスタイルについて、ミズモトアキラさんに執筆して頂いています。ヴィオラの花言葉から、ノーベル賞作家の小説、クローン、命の交換、天然美とリ・デザイン、、の展開は流石。 後半には「あとがき」として(あとがきとしては毎度長めですが...)黒川がテキスタイルについて解説をしています。先日、石本さんにも直接インタビューし

          Return to Sender vol.5 | Viola

          Return to Sender vol.4 | Valo

          早いもので今月も月末となりましたが、今週木曜日(10/1)は中秋の名月。石本藤雄さんによる「Valo(ヴァロ)」という、テキスタイルデザインから、光について、月について、はたまた人生観について、今月も面白くミズモトさんと黒川がコメントしています。 Return to Sender、今回で4回目となりましたが、なかなかよい連載企画なのでは?と改めて感じます。では、どうぞ。↓↓↓ ValoText by Akira Mizumoto アメリカの若き天才サキソフォニスト、カマ

          Return to Sender vol.4 | Valo

          MUSTAKIVI Kolmeオープンと石本藤雄展

            2020年9月19日(土)に、MUSTAKIVI Kolme(ムスタキビ コルメ)をオープンします。 Kolmeから、ブランドMUSTAKIVIを発信 MUSTAKIVI(ムスタキビ)は、北欧・フィンランドのマリメッコ社でテキスタイルデザイナーとして活躍し、その後、アラビア社で陶芸作品を生み出してきた石本藤雄さんがプロデュースするブランドです。2017年2月にロープウェイ街に店舗(ギャラリー&茶房)をオープン。石本さんの作品を伝えるとともに、砥部焼の窯元や県内の和菓子や

          MUSTAKIVI Kolmeオープンと石本藤雄展