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いつだってそこが転機になるのだと信じて【8/16中日戦●】

スーパーカツオさんのスーパー好投の余韻は、まだ神宮全体に残っていた。だけどまあ、どんな時も、新しい試合はやってくるのだ。良い時も、悪い時も。

ライアンは、初回に2ランを2本打たれ、4失点をした。いつだって現実は、向こうから急にやってくる。

結局その4失点のみで、ヤクルトは今日も負けた。4回表、たいしのホームランから始まった攻撃で、ここからまた反撃開始か、と、思ったものの、無死満塁の好機は今日も生かしきれず、そのあともタイムリーが出ず、エラーもあり(失点はしなかったけれど)、走塁死があり、そう、ヤクルトは今日も負けた。

チャンスを生かしまくれる日もあれば(その多くは)チャンスを生かしきれずに終わってゆく日もある。あの時の1本を、打てなかった1本を、打たれた1本を、いつも悔いるわけだけれど、それはいつだって終わってからだ。それが決勝点になると知るのは、いつもすべてが終わってからなのだ。勝負はそれまで、全くわからない。

だからまあ、そのプレーの一つ一つを、その瞬間に大切にするしかできないんだよな、と思う。振り返った時だけにそれは、とても大きな意味を持つのだから。

たいしのホームランは、終わってみれば反撃の一打にはならなかった。雄平のタイムリー内野安打は、そのあとにはなかなか繋がらなかった。だけどそれが、あれが試合を決めたよね!と、言う日だってあるのだ。そういう積み重ねで一つ一つの試合はできてゆく。

だから、初回の4失点のあと、「ここが転機になる」と信じ続けて、0を刻み続けたリリーフ陣はとってもえらかったよな、と思う。

エラーがあっても耐えてくれた五十嵐さんも(まじでキムタク)、満塁のピンチを(自ら)呼びながらも乗り切ったこんちゃんも、謎のバッター藤嶋のところで翻弄されずしっかり三者凡退に打ち取ったほしくんも、9回のマウンドに立ったうめちゃんも。それが負け試合でも、そこから何かが変わることは必ずあるのだから。

それがどんな場面でも、目の前にあるものに、集中して向かっていく。いつか良き方に向かうのだと、そう信じて。それがその試合の中での転換ではなくても、長い目で見た時に自分にとって大きな転換になるのだと、そう信じて。

夢みたいな試合を見せてくれたカツオさんだって、いつもいつも良い時ばっかりだったわけじゃない。何度も何度もイニングの途中でマウンドを降りた。好投しても勝ちがつかない日もあった。だけどカツオさんは、誰のことも責めず、その度にひたすら、自分にできること、変えられることを考え続けた。

そうなのだ結局、変えられるのは自分自身だけだ。「なんであの時打ってくれないんだろう」「なんであの時打たれたんだろう」そう思っても、他人を変えることはできない。

自分にできる精一杯を、そこで積み上げていくことだけがきっと、変化できる唯一のことだ。きっとそれは、どんな仕事でも同じことだ。

それがどんな場面でも、投げ続けるピッチャーと、打ち続けるバッターを皆がら、今日もそんなことを思う。努力がいつだって報われるとは限らない。それでも、誰かが積み重ねた変化が、それがチームの勝ちにつながるような、そんな試合をまた見られますように。


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