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2022年の猿之助さんⅣ

今年もあと1日です。
2022年の振り返りのラストです。

10月は過去最高に並ぶ観劇数になりました。歌舞伎座が試験的に発行した定額制パスポートを利用したからです。24000円で二階席限定(三部制で通常1回16000円の席)で一部から三部までが見放題という夢のような企画。夏から仕事を調整してこの月に臨みました。

お家芸である「鬼揃紅葉狩」を13年ぶりに観ることができました。当時私が猿之助さんに完全に心を持っていかれた舞踊なのです。楽しみすぎて初日からは4日間連続で劇場へ。その後も観劇してから仕事へ。。という日々が続きました。仕事柄こういう調整ができたこともあり、千穐楽までに14回拝見できました。

パスポートは、前日までに電話で予約をして当日にチケット売り場で発券してもらうスタイル。少し手間がかかりましたが苦にはなりませんでした。

生の芝居は一期一会。これを改めて体感し、毎回違う猿之助さんの踊りに魅了されました。今日はノッているなとか、疲れてるかなとか。猿之助さんも人間ですから(笑)おそらく毎日観ても楽しかったと思う。澤瀉屋の紅葉狩は楽しすぎました。姫と鬼女の踊り分けが最高!

猿之助さんは同じ部の「荒川十太夫」にも出演。劇中、二度も切腹シーンがある堀部安兵衛役。所作が美しく、情に溢れた人格者。講談好きな松緑さんが、講談を歌舞伎化した一作目。現代の演出家が入り、新しいけど以前からあったような絶妙なテイストの芝居になっていてびっくり。何回観ても新鮮でした。

この月の猿之助さんは忙しく(いつも忙しいけど)、ジェシーさん主演ドラマ「最初はパー」の撮影をしながら歌舞伎座、そしてもう一つ「猿之助と愉快な仲間たち 2.5回公演」がありました。もともと猿之助さんの出演は予定がなかったのですが、後半部分の舞踊に登場することになりました。

前回の大衆演劇シリーズのラスト。猿之助さんの、あの独特なアイラインの流し目が拝めるのが最後と想い、3回も行ってしまった。猿之助さんの流し目は飛んでくるし、最高の笑顔を見ることができ幸せでした。

この月は懐かしい友人たちに会えたり、新しい出会いがあったり、猿之助さんをご縁に交流も広がりました。歌舞伎座や猿ゆか公演で大勢でワイワイできた瞬間は何よりもうれしく楽しいことでした。これからも広げていきたいです。

そして11月12月は十三代目團十郎襲名披露興行でした。猿之助さんは二か月連続出演。でも出演者が多すぎて出番は少し短め。義経は涼やかで美しかった。先日の紀尾井町家話で納得しました。。。ラストの花道をはけて行くのが異様に速かったこと(笑)あ、これは想像ですけど。詳しくは伏せておきます。

留女がビシッとかっこよく、通人は毎日ネタを変えて幸せな空間を作っていました。私は念願だった猿之助さんの通人を見ることが叶い幸せでした。

これで今年は見納めかと思ったけど、篠原演芸場で一日限定で行われた「猿ゆかリサイタル」に抽選で昼夜当たってしまいました。約130人規模の演芸場で猿之助さんを見ることができるなんて夢のよう。まさにXmasプレゼントでした。

猿之助さんの話には時折、大衆演劇を見に行ったり、役者さんと交流している話題が登場します。自身のスーパー歌舞伎Ⅱにも龍美麗さんが出演しました。このリサイタルでは、その龍さんを含め4人の大衆演劇の役者さんも登場。歌舞伎ファンだけでなく、各役者さんのファンが集まった一期一会な空間になりました。

お座敷の宴会場で忘年会をしているよう(笑)ただ、出し物がハンパなくすごい。何より猿之助さんが楽しそうでした。おひねりもバンバン飛んだし。そうそう!この集まったお金の使い道まできっちり説明してくれた猿之助さんがさすがでした。自分の懐ではなく、ちゃんと次回の公演のために使います!と。

実は私の友人の中には、同じように昼夜当たったり、一般発売で自力で獲得した人もいてびっくり!席は離れていても独りぼっちではなかったのも倍楽しめました。

次の猿ゆか公演は3月にあります。どんどんチームワークがよくなっていくのも見どころの一つ。劇団としての進化も感じるようになってきました。オリジナルの新作に挑むのもワクワクしています。

無事に観劇納めもでき幸せな一年でした。猿之助さんの歌舞伎以外も観ることができました。超歌舞伎デビューも嬉しかったです。

私が元気でいられるのは歌舞伎のおかげ、猿之助さんのおかげです。魂レベルで自分自身が喜んでいるのを感じるのです。観れば観るほど観たくなる(笑)猿之助さんの作るものは、希望や愛が溢れていて好き。幸せの余韻で生きることが楽しくなるのです。

来年は今年以上に面白いことをしてくれそうなので期待しちゃいます。私もパワーアップしたいです。


aya

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