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私と歌舞伎

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感じたこと、猿之助さんに影響を受けたこと。
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2021年12月の記事一覧

勘三郎さん祥月命日

12月5日は勘三郎さんの祥月命日です。 あれから9年が経ちました。 私が歌舞伎に出合った2008年。初めて勘三郎さんの芝居を観たのは10月でした。浅草の浅草寺横に突如出現した芝居小屋。’平成中村座’でした。 江戸時代の中村座の様子を再現した小屋は、一歩足を踏み入れると、「楽しんでってー」と言ってくれているようでワクワクしました。働くお茶子さん方も楽しそうで、見ているこちらも楽しくなります。お席はギューギューなんだけど(笑)またそれが小屋っぽくていい。 まるでタイムスリッ

私にエンジンをかけてくれるもの

約13年前に歌舞伎に出合いました。 当時の私はプロのブライダル司会者でした。司会が。。というよりブライダルの現場が大好きで、新郎新婦はもちろん、お客様の幸せそうなオーラを浴びることが喜びでもありました。 仕事が大好きだったので、かなりストイックな体調管理をしたり、人間関係にも気を使ったりしていたので、休みの日も司会のために過ごしていたようなものだったと思います。 それが楽しいと思っていました。 ある時、突然に声が出なくなりました。 風邪をひくこと一つにも神経質になって

今年の猿之助さん Ⅰ

今年もあと数日になりました。 猿之助さんの振り返りをしてみようかと思います。こうして一年を書けることが感謝です。まだ歌舞伎公演の一座は本格的に全国に行くことができません。東京は恵まれています。猿之助さんはほとんど歌舞伎座に出演でした。 今年1月2日の歌舞伎座初日が初芝居でした。 前の月まで四部制だったのが三部制に進化。浅草歌舞伎中止のため、浅草メンバー(若手の役者)の一幕が設けられました。猿之助さんはお家芸の舞踊「悪太郎」で登場。初めて拝見したのは亀治郎時代の浅草歌舞伎で

今年の猿之助さん Ⅱ

NHKのドラマ「岸部露伴は動かない」 今晩は猿之助さんがゲスト回でした。途中から見たら海老反りしてた(笑)身体能力を活かした得意技連発に話の内容が入ってこなかったけど、とにかく高橋一生さんと楽しそうにしていたので面白かったです。全力な猿之助さんで嬉しい(笑) さて、今年の猿之助さんの舞台を振り返っています。 5月に入っても歌舞伎座は国の要請を受けて休演が続きましたが、12日初日の発表があり歓喜。猿之助さんは「土蜘」の源頼光役。蜘蛛と言えば私的には猿之助さんですが、この回

八月の啓蟄

今年もあとわずかです。 猿之助さんの一年の舞台を振り返っています! 今年一番、印象に残っている言葉です。 「啓蟄」 7月千穐楽のあと、8月のお稽古を始める前のPCR検査で猿之助さんが陽性になってしまいました。信じられなくて戸惑っている中、主演の猿之助さんの代役を巳之助さんがなさると発表がありました。 演目は、三代猿之助四十八撰の一つ「加賀見山再岩藤」澤瀉屋のお家芸を大和屋の巳之助さんが主演するというビッグチャレンジ。しかも6役早替りの上、「岩藤怪異編」として猿之助さん

今年の猿之助さん Ⅲ

拝見した猿之助さんの舞台の振り返り。 いよいよラスト三か月間です。 9月末、銀座GAPの店先の大きな猿之助さんが話題になりました。 本当に手から何か光線が出ているような(笑) 10月は「天竺徳兵衛新噺」 これも三代猿之助四十八撰の一つ、お家芸です。本来なら’徳兵衛’が登場し、大蝦蟇が出てきたり、宙乗りで葛籠抜けがあったりします。もともと長丁場の物語でした。それを歌舞伎座の短い上演時間に合わせるため「小平次外伝」として、またもやほぼ新作を作ってしまいました。ちなみに徳兵衛は

結ぶ

私も大晦日を迎えることができました。 私生活では父の病気など、いろいろあった一年でした。 今日は母の命日です。 大晦日に旅立ってくれたのはとても有難いと思っています。この日を目指して一年をスタートしているような気分になる時もあります。 お寺さんには日蓮上人の像があります。今まで何気なく見ていたのに、今年は猿之助さんが日蓮さんを演じたので、妙に親近感が湧いてきます。姿も重なる(笑)私は日蓮宗です。お芝居のお陰で信仰が身近になってきました。 帰宅すると猿之助さんのファンクラ