見出し画像

就活〜アサヒビール に応募したリアルなエントリーシート〜

こんばんは、社会人になってゴルフにハマり、毎週練習しているマッスルバックです。

ひとつ前の記事にキリンのESを掲載させていただきました。
https://note.com/muscleback7/n/nee605130ef4e
閲覧数の伸びが過去一であったことと、飲料メーカーに関連してということで、
今回はアサヒビール のESについて紹介していこうと思います。
紹介するのは私が実際に本選考に応募したときのESです。

志望職種はエンジニアリング職です。選考結果は最終面接落ちです。。。

本題に入る前に、エンジニアリング職を志望して知った豆知識を少しだけ紹介します。

みなさん、ビールの味を決めるのは何だと思いますか?

麦芽の配合や質であったり、加工条件だと思いますか?

はい。正解です。

でも、まだあります。

それは、ビールを作るための各種設備の条件です。

どういうことかというと、例えば設備の材料です。材料によって熱伝導率などが違います。こういったことに起因して、同じように作っているつもりでも完成品の味は異なってきます。だから、全国各地で作られているビールは、その製造工場によって味が違うのです。私は味の違いなど気にしたこともないですが、ビールのプロによると違うらしいです。
おもしろいですよね。非常に奥が深いです。

それでは本題に入っていきます。

1.ES紹介
1.1お題は以下。

(1)
あなたがどんな観点で業界・会社・職種を選んできたのか、という点にも触れながら、当社を志望する理由、またエンジニアンリグ系を志望する理由を教えてください。
(全角400文字以内)
(2)
あなたの「弱み」は何ですか? それを克服するためには何が必要だと考えますか?
(全角400文字以内)
(3)
現在の研究内容を専門外の人にも判るようにまとめてください。
(全角300文字以内)
(4)
あなたを採用すると、会社にはどんなメリットがあると思いますか?
(全角300文字以内)
(5)
あなたが学生時代に頑張ったことが伝わる写真・イラストについて解説してください。
(全角100文字以内)

要するに書く内容は、

(1)は志望理由、(2)は自己PR、(3)は研究内容、(4)は自己PR

です。

全体として、その人の人柄であったり性格を知りたがっていると考えられます。
人を大切にする会社という印象を受けます。

小話になりますが、食品飲料系の会社はどこも人がいいと思います。

特にアサヒビールとキリンビール を比較すると、アサヒビール のほうが体育会系の雰囲気を感じました。表情に厳しさを感じられる反面、部下の成長や将来をしっかり考える面倒見のいいおじさんお兄さんという印象です。最終面接の前に、二次面接の面接官であった課長クラスの人と雑談する時間がありました。笑えるような雰囲気はなく、緊張感がありましたが、いつも通りの自分をアピールすれば大丈夫と言っていただけ、ホッとする暖かい言葉で面接会場へ送り出してくださいました。
真剣に就活生と向き合ってくださっている感がしました。

それに比べてキリンはよりフランクな感じでした。笑顔も多くて接しやすい人たちでした。ES通過者だけ工場に呼ばれて工場見学と社員との座談会があります。このときにいた社員さんは全員気さくな人でした。

どちらがいいかは人の好みによりますが、巷でホワイトと言われる業種なだけあって両社とも人がよかったです。内定欲しかった。。。

1.2 私の回答

私の回答は以下。

(1)
自分たちが作り上げた商品に誇りをもち,良質な商品をお客様に提供することによってあらゆる人を笑顔にしたいという軸をもって会社選びをしています.その思いは飲食店アルバイトにおいてお客様からの「おいしかった,ありがとう」という言葉にやりがいを得た経験からきています.その点において実際に自分自身が1番であると感じている貴社のビールであれば長く誇りをもって仕事に携わることができると考えています.また,選んでいただける商品を作るには優れた発想と共に高い技術力が必要不可欠となるはずです.エンジニアとして商品自体の開発をするわけではないと思いますが,設備を作って運用する立場として現場以外の社員の意見,お客様のニーズなど,様々な意志を反映させ,最高の製品を生み出し品質を決める一員になりたいです.そのために研究やアルバイトで培った周りを巻き込み連携して課題を乗り越えていく力と熱意を土台として活躍したいです.

(2)
弱みは完璧を求めすぎることです.より上を目指したいという思いから細かい部分までこだわり,1つのことに集中しすぎて周りが見えなくなり,他のことが手に付かないときがあります.それは気になることをすぐに解決したくなる性格によるものであると考えています.克服するためには自分一人で問題を解決しようとするのではなく,周りの人を頼って意見を求めながらより効率よく問題を解決する必要があると思います.特に研究において自分の弱みを実感しました.初めは論文や説明書を読みながら個人の努力だけで知識をつけようとしていましたが,イメージが沸かずに活きた知識にはなりませんでした.そこで周りを巻き込みながら課題を乗り越えることを意識しました.他研究室の方や企業などに連絡をとり,専門の人を進んで頼りました.今後はより広い視野で物事を進められると,仕事の幅が広いエンジニアの職がより自分に適するものになると考えています.

(3)
がん細胞から発生する力の測定に向けた圧力センサの開発をしています.市販されている圧力センサはサイズが大きく単一なものに限られているため,感度が悪く圧力の大小しか測定できない状況です.そこで私は大量の微小なセンサを規則的に秩序よく配列させた圧力センサ群を作製し,圧力分布としてがん細胞の力を測定することを目指しています.作製にあたり,ミクロな世界においては材料を物理的に削るといった加工ができないため,化学的プロセスによって加工しています.これによって原子レベルの精度で任意形状のセンサを形成できます.現在までに材料の選定とセンサ群の作製を達成しているため,今後は回路を設計する方針です.

(4)
私は自身の行動によって他人を刺激し,モチベーションを上げることができる存在です.例えばサッカー部の活動では授業が終わると1番にグラウンドに行き,試合では体力を武器に泥臭いプレーでチームを鼓舞しました.仕事において嫌いなことを避けられない場面が多々あると思います.そのような場面ではどんなことにでも食らいつき,なんとしても目標を達成するという推進力をもった私が活躍できると考えます.また,細かいことが気になる性格なので少しの変化も見逃さず,製品の品質維持・向上につながると思います.その他受験,アルバイト,そして研究などを通して培ったチーム意識と継続できる粘り強さは仕事でも活きると考えます.

(5)
登山とした際の山頂の写真を載せた。解説は以下。
左から二人目が私です.天候が悪い中,頂上まで登ると決めたからにはなんとしてでも登り切るという思いで登頂した時に撮影しました.私の長所である目標に向かって心折れることなく突き進んだ結果です.


2.解説

キリン同様、社会人になってから振り返るとまだまだ、未熟な文です。
書いた内容については、キリンと同じ飲料メーカーですから似ています。
そして自己PRで示す私のキャラは、”目標に向かって地道な努力を惜しまない継続力のある”キャラです。

(1)
最初の二文はキリンと同じです。飲料メーカーを志望する理由です。その後に続く「その点において・・・」の一文は、飲料メーカーの中でもアサヒビールがいい理由です。これは主に一文目にかかっています。だから二文目の存在がよくわからなくなっています。

「その点において・・・」
→「ビールシェア1番の貴社のビールであれば、多くのお客様に飲んでいただくことができ、やりがいを得ながら長く誇りをもって・・・」

とすれば少しは良くなるでしょう。

また、中盤から後半にかけては理由に対する回答の形式になっていないのが気になります。「・・・なので」といった文にしたいところです。

「エンジニアとして・・・」
→「エンジニアとして商品の品質維持・向上を通してより良い商品を目指しながら、スーパードライをはじめとした既存商品や新商品といった多様なビールをロングヒットさせていくために長く関わることができるので、エンジニアリング職を志望します。研究やアルバイトで・・・」

とすればより良いでしょうか。

おそらく研究開発部門というのは、商品を一度作ってしまってからは大きな変更をすることができません。そのため基本的に開発したら終わりで、すぐに次の商品の研究開発に移っていくのだと思います。一方エンジニアリング職であれば、その商品を販売し続ける限り関わることになるはずです。そこに触れることによって他の職種との差別化をして、会社で働く姿と今の自分の性格がマッチすることを示しながらその職種じゃないとダメな理由を説明してみました。

(2)
弱みを聞かれていますが、この弱みというのは強みと対になる部分です。
私の場合は目標に対する努力の継続力が強みですので、目標に向かいすぎるあまり一つのことに集中しすぎることが弱みになります。

その他例えば、新しいことにどんどんチャレンジしていく積極性を強みとしてもった人であれば、チャレンジしすぎるあまり結果を気にしなくなることなどが弱みになるでしょう。

自分のキャラという軸があり、キャラが強すぎるあまり欠点となっている部分を書きましょう。実際に克服できそうな内容を書くことも重要です。また、他の人のメインキャラになり得ない内容を弱みにしましょう。

弱みを聞かれて突拍子もないことを挙げるのは厳禁です。
私が弱みとしてチャレンジ力が足りないと述べたとすると、その克服方法を述べることが困難になりますし、そもそも私のキャラではないので話題に出すこと自体がナンセンスです。

メインキャラを弱みとするとどうなるか示します。
例えば、
「目標に対して努力を継続できる」を強みとして、
「新しいことにどんどんチャレンジしていく積極性」を弱みとした場合です。
弱みを克服すると、大きな強みを併せ持った有能マンが出来上がります。
新しいことにどんどんチャレンジしながらそれぞれの目標に向かって全てに努力を継続させていくというのは無理です。現実にいるなら会ってみたいです。

企業はそんな無謀なことを求めていません。欲張ると軸がぶれてマイナス評価につながりかねません。

私のESの修正点としては、文の途中から弱みが個人プレーにはしってしまうことになっています。始まりを「弱みは1人で完璧を求めすぎること」にすればよかったです。

こうやって記事を書きながら自分のESを何度も読んでいると、文全体として話の軸が不明確だと思いました。よくES通ったなと。笑

(3)
”専門外の人にも判るように”とあるので、
キリンのESよりもかなりざっくりとした表現を使い、技術の話はしないようにしています。
ちなみに、面接ではこれくらいざっくりと話すほうが好まれると思います。

特段気を付けるポイントはありません。
何をしているか→課題→新規性のある解決策→成果or将来の展望
の流れで書きましょう。

(4)
文中に「〜なメリットがある。」とは書いていません。考えは人によるとは思いますが、ここでは設問からしてメリットについて書く欄です。わざわざ書く必要もないと思いこのようにしています。(1)に関しても「〜なので」と訂正する必要がなかったかもしれませんが、あちらは書くべき理由が多くあったので何に対する理由かを示すために(1)は訂正しました。

また、書くべき内容は自己PRですのでとにかく自分がどんな人かを立て続けに書いていきました。
字数が少ないときには経験などを詳細に書く必要もないと思います。
直に学生時代に頑張ったことは?などと限定的なことを聞かれた場合には詳細に書きましょう。

どの企業も設問の本質自体は似ていますが、設問の内容に応じて書く内容のレベルを変えていきましょう。
ざっくり書いて面接で深掘りさせるという戦略も一つのテクニックです。

(5)
私の”目標に向かって地道な努力を惜しまない継続力のある”キャラに合った写真と内容にしました。
みなさんもキャラにあったものを選びましょう。

3.全体に関して

各設問を通して、私は目標に対して努力を継続できる、別の言い方をするとストイックであることを伝えることができていると思います。

ESではその人がどのような人かを企業の人にイメージさせることができれば勝ちです。すごいことを書こうと必死で、内容の軸がブレブレな人は、結局どのような人かよくわからない人になるので落ちます。通ったとしても、内容が壮大すぎて面接であなた自身とギャップがあればマイナスです。

また、テンプレ就活生になってしまい、すごいことを書いているつもりの人も多くいます。

例えば「アルバイトでお店の売り上げを○%向上させることができた。」とか。

それって、本当に単なるアルバイトであるあなたのおかげなのか?
お店の売り上げについてなんであなたが把握しているのか?
など、正直疑念しかありません。

テンプレに囚われず、ありのままを書いていきましょう。
具体的数字を使うのであれば、結果よりも過程で使いましょう。

ESに通ったということは、面接官はあなたがどのような人かイメージをもっています。二次面接あたりまではESで示したあなたのキャラというフィルターをかけられて選考されていきます。そのときに自分の経験を使って自分のキャラと企業とのマッチ具合を伝えていきましょう。それができれば最終面接までいけます。

それと、戦略的に抽象的な言葉を使うのはいいですが、むやみに使わないようにしましょう。特に副詞や形容詞には注意が必要です。
「非常に高い」や、「ますます多くの」など中学生でも使えるような言葉を使わないようにしましょう。
私も使ってしまっているかもしれませんが、普通の文にしかなりませんし、稚拙です。
できるだけ別の言い方を探しましょう。

副詞に関しては、物語風に書けば副詞のニュアンスは伝わりますので、使う必要もないでしょう。

最後に何度も言いますが、自分独自のESを書きましょう。
テンプレ就活生を脱しましょう。
ウェブで簡単に見つかる情報は、多くの就活生が見ている可能性が高く、テンプレ就活生になるもとです。

私はESの紹介を通して、内容よりも思考の過程を知っていただきたいです。
考えることから逃げてはいけません。
自分の思いを込めたES、面接にしましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?