PdM講座1-1 プロダクトマネージャー(PdM)とは?
はじめに
初めまして!現在、株式会社contento というコンサルティング会社で代表を務めている小川正樹と申します。
noteでは、これまで私が複数の会社で働き、そこで得てきた経験について会社ごとに紹介しながら、プロダクトマネージャーとして学んできたことや日々の持論について書いていきます。
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今回から、私がプロダクトマネージャー(PdM)として学んできたことを皆さんにお伝えするために、『PdM講座』という題目で記事を書いていきたいと思います。
今回はその記念すべき第一回、「PdMの心構え」についてです!
第1回は3編構成で書いていきます。
今回はその第1編目で、テーマは「プロダクトマネージャーとは?」
となっています。
プロダクトマネージャー(PdM)とは?
PdMとプロデューサー・ディレクターとの違いは?
そもそも、プロダクトマネージャーとは「誰」であり、どんな「役割」を果たすべきなのでしょうか?
まずは、プロダクトマネージャーの基本事項について、
似た職種との比較を通じて確認していきましょう。
例えば、プロダクトマネージャーと似たポジションとして、
インターネット事業では、「プロデューサー」や「ディレクター」などがあります。
プロデューサーとは、サービスをプロデュースする人、作る人、企画する人のことです。
つまり、「こんなサービス、システム、プロダクトがあれば、こういうことができるんじゃないか」と考える人のことを「プロデューサー」と言います。
そして、プロデューサーが決めたことを「進めましょう・形にしましょう」と実現していく人のことを、一般的には「ディレクター」と呼んでいます。
それでは、この2つのポジションと「PdM」は何が違うのでしょうか?
簡潔にお伝えすると、
プロダクトマネージャーとは、『プロダクト創造と進化の総責任者』のことです。
要するに、
プロデューサーさんは「考える」
ディレクターさんは「進める」
に特化したポジションであるのに対し、
プロダクトマネージャーは、「全てを担う人」「バランスを取る人」であるのです。
別の言い方をすれば、プロダクト開発に一貫して携わる唯一の職掌とも言えるでしょう。
プロダクトマネージャーの仕事
それでは、PdMは具体的に何をするのかというと、
様々な役割の人とコミュニケーションを重ねながら、
プロダクト開発チーム(=エンジニア)やプロジェクトをリードし、
コンセプト・企画の策定から、プロダクトを世に送り出す
=『プロダクト創造』プロダクトが世に出てからの維持・向上
=『プロダクト進化』
これら全てを管轄するのが、プロダクトマネージャーの仕事です。
この際、プロダクトマネージャーに求められることは、
プロダクト開発チームのメンバーに、これから作ろうと思っている
『プロダクトの価値』を分かりやすく説明することです。
特にエンジニアの人たちは、技術と向き合うことが主な仕事なため、
ビジネスの世界にはそこまで深く精通していません。
そんな彼らに、
顧客が求めていること、解決したいことは何か?
このプロダクトにはどんな価値があるのか?
を分かりやすい言葉で説明することで、
チーム全体で『プロダクトの価値』を共通認識として持てるようにすることが、プロダクトマネージャーには求められているのです。
プロダクトとは?
それでは、プロダクトマネージャーの『プロダクト』とは、
何のことを指しているのでしょうか。
『プロダクト』とは、
ビジネスモデルとテクノロジーの掛け合わせを手段として提供する、
お客様が欲しがっているモノ・コトのことです。
ここで重要なことは、プロダクト開発は
「テクノロジーのみを手段としてはいけない」ということ。
ビジネスとしてプロダクトを作る以上、
プロダクトは、単に『良いもの』であればいいわけではなく、
会社に最大限の利益をもたらすことがゴールです。
そこで、利益を上げるためには、ビジネスモデルが必要になってきます。
ビジネスモデルとは、簡単に言えばお金が入ってくる仕組みのことです。
そのため、どれだけ優れた技術や仕組みがあって、良いものを作っても、
ビジネスモデルにのっとっていないと、お金が入ってきません。
だからこそ、PdMにはエンジニアとしてのスキルだけでなく、
プロダクト開発がビジネスモデルの一貫として成り立つように、
経営感覚やビジネスオーナーシップが求められるのです。
プロダクトの価値とは?
それでは、PdMが作るべきプロダクトの価値とは何でしょうか。
プロダクトの価値は、以下の方程式で表すことができます。
『プロダクトが創造・提供する価値 > 回収する価値(=お⾦)』
つまりPdMには、
お客様に払っていただく⾦額よりも大きな価値を創造し、
継続的に提供できるプロダクトを創り上げる必要があります。
例えば、利益を得ることのみを考えるのであれば、
プロダクトを作るのにかかった費用(原価)に利益分を上乗せすれば、
ビジネスとしては成り立つように思えます。
しかし、『提供者側が提示する価格』と『お客様が感じる価値』はまったくの別物です。
そのため、プロダクトを利用してくれたお客様が感じている価値よりも、
プロダクトを提供する側が提示した価格が高いと、継続的に収益を上げることはできません。
要するに、収益を継続的に得るためには、
プロダクトには『顧客の期待を超える価値』が必要であり、
もっと言えば、『顧客の期待を超えないと事業を継続することができない』とも言い換えられるのです。
最後に
今回はプロダクトマネージャーについて、その概要をお伝えしました。
プロダクトマネージャーは、ただアイデアを出すだけ、作るだけのポジションではありません。
プロダクトの創造から進化まで、そのすべてに一貫して携わるのが「プロダクトマネージャー」なのです。
次回は、そんなプロダクトマネージャーには何が求められるのか、
「PdMのミッションとは」というテーマで書いていきたいと思います。
ぜひお楽しみにしていてください!
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