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はじめに

初めまして!現在、株式会社contento というコンサルティング会社で代表を務めている小川正樹と申します。

noteでは、これまで私が複数の会社で働き、そこで得てきた経験について会社ごとに紹介しながら、プロダクトマネージャーとして学んできたことや日々の持論について書いていきます。

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今回はPDM講座第2回「ビジネス開発基礎①」「ビジネスモデル構築と進捗の定義」についてです!

PdM講座全体像

第2回は4編構成で書いていきます。今回は第3編目でテーマは「ビジネスモデル 3選」となっています。


ビジネスモデルとは?

よく聞くビジネス用語であるビジネスモデルについて定義します。

組織が「価値」を作成し、提供し、回収する、この流れをビジネスモデルと言います。

ビジネスモデルの価値は「顧客」に対して定義するものです。
どういうことかと言うと、顧客の課題という需要とソリューションという供給が交差するところにビジネスが生まれるのです。

ここで言うソリューションとは世の中の不満・不足・不備などの「負」を改善する策です。

ただし、注意しなければならない点があります。

ビジネスモデルは常に機能するわけではありません。
機能するには「価値」の方程式と「収益」の方程式が正でなければなりません。

「価値」の方程式は以下の通りです。

作成する価値  > 回収する価値
(回収する価値は金銭的価値が一番好ましいです)

つまり、顧客に払ってもらう価値よりも、大きな価値を顧客に感じてもらう必要があるということです。

「収益」の方程式も同様に以下の通りです。

回収する価値 ≧ 価値提供に必要なコスト

これが成り立たないと継続性がなく、ビジネスモデルが成り立たなくなります。

ビジネスモデルの3つの原型について

ビジネスモデルには大きく分けて3つあります。

「ダイレクト」
           ・
「マルチサイド」
           ・
「マーケットプレイス」

の3つなのでそれぞれ具体例を踏まえて説明します。

1.『ダイレクト』ビジネスモデル

ダイレクトモデルは金銭的価値を課金顧客であるユーザーから直接受け取ることを言います。

ダイレクトモデルで使用されている先行指標は非課金ユーザー課金顧客へ変換する割合です。

このモデルが当てはまる業種は小売・SaaS・モバイルアプリ・物販・ハードウェア・サービス業になります。

なかなか具体例がないと理解しづらいと思うのでここでコーヒーショップを具体例としてダイレクトモデルについての理解を深めてもらえればと思います。

非課金ユーザーは今回で言うコーヒーショップの前にいる訪問者とし、課金顧客と言うのがコーヒーを注文してくれた人です。

顧客に提供できるものはコーヒーショップのおしゃれな雰囲気や、おいしそうな飲み物という2つの価値になります。

提供価値が高いかどうかというのは、支払った金銭的価値以上に多くの価値を提供できたかどうかです。つまり、魅力的な価値提案ができている、幸せな顧客を生み出せているかどうかなのです。

2.『マルチサイド』ビジネスモデル

マルチサイドモデルは複数の異なる顧客グループ(サイド)を相互に引きつけ、その間で価値を創造するビジネスモデルです。

マルチサイドモデルで使用されている先行指標は、ユーザから収得したデリバティブ(派生価値)を、金銭的価値に変換して回収する割合です。

このモデルが当てはまる業種はGoole・X・Youtubeなどの広告モデルになります。

ユーザー数を増やすことで、広告主にとって魅力的なサービスとなります。多くのユーザーを引き付けることで、「広告を出していただけませんか?」と広告主に提案することができます。

このモデルでは、ユーザーを無料で集め、そのデータを活用して広告主に販売するという形になりるのでユーザーは直接的な顧客ではなく、サービスを利用することで間接的に価値を提供します。一方、広告主が実際の顧客となり、サービスに対して支払いを行います。

ただ、このデリバティブ(派生価値)には課題が2つあるのでそこに注意する必要があります。

そもそもこのモデルはユーザーサイドありきの戦略です。具体的には無料でユーザーを増やすということです。

そのうえでの課題1つ目は一定数のユーザーを集めないと顧客にとっての価値が出せないことです。

もしユーザーが10人しかいないSNSがあったとしてもそのSNSに興味を持つ広告主はいないと思います。

2つ目の課題はデリバティブと金銭的価値との間での為替レートが定まらないということです。そのため、いつまで無料期間を続ければよいのかが不明瞭でビジネスモデルの成長ストーリを描くことが難しいです。

3. 『マーケットプレイス』ビジネスモデル

マーケットプレイスモデルは「購入者」「販売者」の両方から同時に金銭的価値を頂くビジネスモデルです。

ここでいう金銭的価値は手数料や広告掲載料を指します。

2つの顧客ファクトリーの立ち上げが必要でマルチサイドのように購入、ユーザーを優先することができないので一番難しいモデルです。

マーケットプレイスモデルで使用されている先行指標は購入者販売者の両サイドに働きかけて取引をしてもらう割合です。

このモデルが当てはまる業種はeBay・楽天・Amazon・AirBnBになります。


最後に

今回は最後にビジネスモデルの基本的な考え方と具体例として、ダイレクト、マルチサイド、マーケットプレイスの3つのタイプを紹介しました。

いずれのモデルも、価値を創出し、顧客に提供し、それを収益に変換するプロセスが重要です。特に、提供する価値が顧客の支払う価値を上回り、収益がコストをカバーできることが成功の鍵となります。


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次回はPdM講座2-4 「顧客生産性指標」です!


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