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【連載詩集】No.9 気高い君へ

 気高い君へ

 いつも凛々しく

 人生に立ち向かい

 愛しき人たちを想い

 理不尽と戦う


 気高い君へ

 止むに止まれず

 諦めた様々のことを

 決して愚痴を言わず

 胸にしまいこんで生きる


 気高い君へ

 自らの使命を心得

 日々不安とせめぎ合い

 それでもたゆまず

 暗中模索

 悪戦苦闘を繰り返す


 気高い君へ

 周りへ気を遣い

 決して争わず

 己を最後に置いて

 それを良しとする


 気高い君へ

 目に見える

 あるいは

 目に見えない

 妬み僻み嫉みを全身に浴びても

 すっくと風を受けて立っている


 嗚呼!

 気高い君よ

 あなたこそが世界


 森羅万象を

 形づくるものに

 意味を与え

 慈悲を注ぎ

 救いをもたらす

 それこそがあなた

 

 わたしはあなたを愛し

 あなたはわたしに手を振る

 

 気高い君へ

 猛々しく

 しなやかに

 思索の荒野をゆく

 孤高の虎のように

 孤独に森の中を歩む

 優しき象のように


 歩み

 語り

 進め


 新たな

 時空の

 文脈を

 編纂せよ


 わたしはそれが見たい

 世界が覆される瞬間

 あなたはその鍵を持つ


 わたしはあなたを愛し

 あなたはわたしに手を振る


 嗚呼!

 気高い君よ

 あなたこそが世界


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