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生理のつらさから解放されたい

女の子に生まれただけなのに、なぜ毎月つらい思いをしなくてはならないのだろう。
子どもはいらない。だから、生理がなくなってほしい。本気で願っていた。

約9年間も悩みつづけて、ようやく今年から産婦人科へ通い始めた。大きな一歩だ。

女の子の子宮内は毎月、子どもができる準備をして、受精されなかったら子宮内膜がはがれ、血が出てゆく。このはがれ落ちるのが生理だ。

20歳になったころから、PMS(月経前症候群)と激しい生理痛に悩まされていた。

まず、生理が来る10日から3日前は眠気、イライラ、うつ症状、虚無感におそわれる。
運転中、赤信号で車を止めるとウトウトしてしまうほど眠たかった。ただ眠いだけで、いつもより早めにお布団に入ってもすぐ寝られなかった。どうやら脳から眠くなる成分だけが分泌されているようだ。
イライラもひどく、部屋に埃が落ちていたり、ほしい商品が入荷待ちになっていたり、怒っても仕方がないことで腹を立てる。
挙句の果てには、怒ってしまった自分はなんて器の小さい人間なんだと急に悲しくなり、今すぐ消えてなくなりたいと泣く。うつに似ている。
時々無気力になり、なにをしてもダメだと思った。働くこと、話すこと、生活することの価値が分からなくなった。
生理前は感情のふり幅が大きく、ものすごく疲れた。

そんなPMSとの戦いが終わって生理が来ると、今度は激しい腹痛に見舞われた。ワンサイズ小さなベルトで、お腹をぎゅうっと締めつけられているような痛みだ。この腹痛が丸5日間つづく。
20代前半までは、市販の鎮痛剤を飲めば症状が和らいだ。しかし、服用をつづけるほど鎮痛剤の耐性がつき、20代半ばには気休め程度しか効かなくなっていた。飲んでからきっかり4時間経つと、薬が切れて痛みがさらに増す。
しかも、症状は年々悪化し、激しくなる一方だった。
去年は生理痛があまりにもひどく、立てない日があった。1年間で2回ほど、仕事を休んでしまった。

日常生活に支障が出すぎていた。PMSが10日間、生理痛が5日間、毎月計15日間は体調が悪いのだ。
産婦人科に通おうと調べたが、当時は地方在住だったため、そもそも病院数が少なかった。また、近辺の産婦人科のウワサはあまり良いものではなかった。

東京へ引っ越した。転機が訪れた。
毎月、生理に苦しむわたしを見て、夫がそっと背中を押してくれた。

NHKの健康番組「チョイス」でたまたまPMSが取り上げられていたようで、録画してくれた。
専門の産婦人科医が番組に出演し、女性ホルモンのしくみやPMSの症状などを分かりやすく解説していた。信憑性の高い情報で論理的な説明だった。疑い深いわたしでも納得できた。そして、番組内で紹介されるどの症状も当てはまっていた。
「まずは相談するくらいの気持ちで、気軽に産婦人科へ行ってみてください」という言葉を信じて産婦人科へ行った。

病院では内分泌法であるディナゲスト(非ピル)を処方された。そして、左側の子宮が炎症していることが分かった。一時的か慢性か分からないから、定期的に検査することになった。

薬を飲み始めて1か月が経った。不正出血などの副作用はあるが、PMSや腹痛がなくなった。こんなに楽なんだ!と驚いている。
週末に楽しみにしていた予定を欠席したり、延長したりすることがなくなった。毎日がものすごく楽しい。

もし生理で悩んでいたら、「詳しい人に少し相談してみる」くらいの気持ちで産婦人科へ行ってほしい。先生との相性が悪かったら、通うのをやめればいい。

女の子に生まれたことをひがまないで、性別関係なく、みんなの未来が明るく平等であることを願っている。

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