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2023年2月の記事一覧

poem 口唇

poem 口唇

無抵抗な君は
ボクに躰を預けている

食べてしまうかも
しれないのに…

無邪気な君は
ボクに躰を預けている

その意味が
分からないのか…

抗ってくれよ
そうじゃないと…

ボクがボクで
なくなっていく

抗えないのは
ボクの方だ…

分かった…
あげるよ
もう耐えられない

さあ
一思いに
食べてくれ…

poem 天空万華鏡

poem 天空万華鏡

お空を底にクルクル回る
色とりどりの小さな欠片

月は牡牛と夜空に憩い
太陽は乙女と楽を奏でる

二万六千年の時
巡りて現世をこの場所で
生きんと決めた我を描く

賢い君は森の中
澄んだ瞳は未来を夢見
尊い言葉にその耳澄ます

山羊が岩場を登るよに
理想を掲げし峯の上
蹄磨きて駆け上がる

大海原の理想郷
コンパス片手に航海士
地図に航路を書き入れる

過去から未来へ風が吹く
縁導く点と点
辿りて

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poem 水彩画

poem 水彩画

溶け合った
もう戻れない
君と僕

重なり合った
もう戻せない
色と色

さよならここで
またいつか

カーテンが揺れて
筆を置く

poem 春遥か彼方から

poem 春遥か彼方から

春遥か彼方から
ちろちろと水が流れる

春遥か彼方から
そよそよと風が吹く

春遥か彼方から

もういいかい
まぁだだよ

まだあどけない光の子
暗い土から顔出した
小さな木の芽と遊んでる

poem 光の子

poem 光の子

夢を見た
黄金色に光る
赤子の夢

母親の胎の中で
浮かびながら
静かに
じわりじわりと
黄金色の光が
その躰の中から
沸き出ている

それで私は
やけに合点がいった

あぁ、やはり…
やはり命は輝いているんだ

赤子の浮かぶそこは
光の届かない
静かな海の中のように
波立つものも無く
しんとしている

赤黒く蒼い世界に
どこか遠くの
淡い光が
透けている