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poem 光の子

夢を見た
黄金色に光る
赤子の夢

母親の胎の中で
浮かびながら
静かに
じわりじわりと
黄金色の光が
その躰の中から
沸き出ている

それで私は
やけに合点がいった

あぁ、やはり…
やはり命は輝いているんだ

赤子の浮かぶそこは
光の届かない
静かな海の中のように
波立つものも無く
しんとしている

赤黒く蒼い世界に
どこか遠くの
淡い光が
透けている


ことばはこころ。枝先の葉や花は移り変わってゆくけれど、その幹は空へ向かい、その根は大地に深く伸びてゆく。水が巡り風が吹く。陰と光の中で様々ないのちが共に生き始める。移ろいと安らぎのことばの世界。その記録。