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今さら聞けない!円安とは何か、その影響とは?


はじめに

昨今のニュースの中で「円安」という言葉をよく聞きます。

現在、円安がどんどん加速していっており、円安が進んでいくと日本人がどんどん貧しくなっていくなど言われていますが、どうして円安が進むと日本人がどんどん貧しくなっていくのでしょうか。

この記事では今更聞くのは恥ずかしいけど、円安について改めて知りたい、もしくは円安が進むとどうして日本が貧しくなるのか簡単に知りたいという方向けにまとめてみました。

円安とは何か?

為替レートとは、一国の通貨が別の国の通貨と交換できる割合を示します。

円安とは、その為替レートが下がる、つまり日本円が他国の通貨、例えば米ドルに対して、その価値が下がることを意味します。

例えば、以前は1ドル100円だったのが、円安が進むと1ドル110円などとなり、より多くの円が必要とされるようになります。
(同じ1ドルでも100円で交換できていたのが、110円必要になる)

円高は逆に言うと1ドル100円だったのが、1ドル90円となり、為替レートが上がることを言います。
(同じ1ドルでも100円で交換できていたのが、90円だけで交換できるようになる)

まとめると円安・円高というのは円の価値が下がったり、上がったりすることをいい、取り立て円安は円の価値が下がっていることを言います。

円安が起こる原因

円安が生じる原因は色々ありますが、昨今の円安はアメリカとの金利差が大きな原因といわれています。

なぜアメリカとの金利差が大きいと円安となるのでしょうか。

そもそも金利というのは、お金を貸す側が借りる側にどれだけの利息を付与するのかが金利となります。

例えば、金利10%であれば100円を貸した際に、お金を借りた側は110円でお金を返す必要があります。
逆にいうとお金を貸している側の人間は10円得することになります。

一般的にはお金を銀行に預けるという言い方をするので、意識しにくいところではあるのですが、実は銀行にお金を預ける行為というのは、銀行にお金を貸していることになります。

銀行にお金を預ける=銀行にお金を貸す

つまり金利が高ければ、銀行にお金を貸している我々はその分得をするし、金利が低ければ、金利による利益は得にくくなります。

さて、話を戻すと、アメリカは現在金利が高く、日本は金利が低いです。
(日本で銀行にお金を預けていても、そこまでお金は増えないですもんね)

つまりドルでお金を預けていれば金利による利益が得やすいことに対し、日本円でお金を預けても、金利による利益は出にくいということになります。

こうなると金利が大きいドルを持ってたほうがいいじゃん!となるのは当然かと思います。

そうすると世界規模でドルの人気が高くなり、利益の得にくい日本円は人気がどんどん下がります。

これにより、日本円の人気の低下、つまり需要の無さから円安が進んでいるということになります。

円安が進むと日本人がどんどん貧しくなる?

ではなぜ、円安が進むと日本人がどんどん貧しくなるのでしょうか。

この理由は単純で、日本は多くの物資を輸入に頼っており、輸入コストは円安の影響をもろに受けるため、日本の物価が上昇することが原因です。

例えば100円で仕入れた材料を使い120円の物を作り販売していたとします。
この場合、120円-100円で20円の利益が出ることになります。

しかし、円安により円の価値が下がったことで、今まで100円で仕入れることのできた材料が、150円でしか仕入れることができないとします。

この場合、今までと同じように120円で販売すると120円-150円で30円のマイナスが出てしまいますので、同じ様に20円の利益を出すためには170円で販売する必要があります。

上記の例では120円の物が170円へ値上がりし、物価の上昇ということができます。

もしこの物価の上昇とともに自分たちのお給料も上がっていれば、基本的に問題はないのですが、現在の日本の状況は

もらえるお給料が上がっていないのに、円安により物価は上昇し続けているということになります。

このように物価は円安によって上昇し続けるのに、お給料が上がらないため、日本人は貧しくなるということになります。

円安対策と政策

では、急速な円安を止めるためにはどのような対策が考えられるのでしょうか。
政府が実施する対策は主に二つの対策があるので、簡単に紹介します。

金利の引き上げ

上記で説明した通り、金利を引き上げるとお金を貸す側に有利になります。

金利を引き上げることができれば、「金利のいい円を持っとくのも悪くないな」となるため、全体として円の人気は上がります。

そのため金利を上げる→円の人気が上がる→円高方向に進む

ということになります。

ただ残念ながら、現在の日本の状況を考えると金利を上げることは容易ではありません。

理由としては金利を引き上げると日本銀行にとって、逆ざやが生じたり、含み損が生じたりして、債務超過が生じるからです。
(とりあえず日本銀行の借金が増えまくって、取り返しのつかないことになると考えていただけたら大丈夫です)

為替介入

もう一つの対策が為替介入です。

この為替介入という言葉は昨今のニュースでよく聞く単語ですが、実は政府が円安を改善するための対策の一つです。

簡単に為替介入を説明すると、政府が自分たち自身で円を欲しがり、一時的に円の需要を高めることによって、円の価値を高めることです。

為替介入については以下の記事にわかりやすくまとめましたので、興味があればぜひ読んでみてください。

円安対策で自分たちができること

では、円安対策で自分たちができることはどんなことがあるでしょうか。

ここは個人の見解になってしまうのですが、主に対策は二つあるかと思いますので、まとめさせていただきます。

NISAなどによる資産運用

昨今、新NISA制度についてよく耳にしますが、NISAのような資産運用をやっておくことは円安対策にもなると思います。

外国株で資産運用しておけば、日本だけの経済状況には左右されずに資産形成をすることができるので、もしインフレにより物価の上昇が生じても、普通預金よりは有効かなと考えています。

特にNISAであれば長期投資でリスクも大きく下がりますし、税金も取られないのでかなり有効な手段かなと思います。

ただ、リスクが完全に0かと言われるとそうではないので、個人でしっかり理解をしながら実施していく必要があります。

経済状況を把握する

もう一つの対策としては自分でニュースなどをしっかりチェックして、わからないところがあれば調べるなどし、常にアップデートしながら、経済状況を把握しておくことが大切です。

例えば今回の話もそうですが、円安についてや為替介入についてなど、事象そのものがわからないとなると大損してしまう可能性があります。
(堅実に貯金をしていたのに、インフレによって貯金の価値が大きく暴落するなど)

逆にこれらのことが理解できていると、資産運用を始めてみるなど、自分の次の行動を決めることができます。

私もこの辺に関しては常にインプットしアップデートしていこうと思うので、みなさんの理解の手助けに少しでもなれたらと考えています。

まとめ

今回は昨今のニュースでよく話題になっている円安について解説しました。

また、なぜ円安になると日本人が貧困になるのか、またどういった対策が取られているのかも解説しました。

ただやはり一番大切なことはこういった知識を常にインプットし、損をしないようにするということだと思います。

僕のNoteはこういった役に立ちそうな知識を調べ学習して、ひけらかす場となっていますが、もし皆さんの役に立てるのであればどんどんひけらかしていくので、興味を持っていただけた方はフォローやコメントなどいただけると幸いです。

ディスカッションをすることも好きなので、ぜひ知識交換なんかもしましょう。

それでは本日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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