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鳩時計って…鳩じゃない?って話。言葉って人間の勝手で変わるところが面白い。【自分の好きなモノとコト4】

どうも、はんぺんです。ウチには鳩時計があります。結婚した当初に妻が職場の方から頂いたものです。昨日の記事は中途半端ですが気になって調べたら先に書きたいことが出てきたので今日はこちらから。時間がない方は結論だけでもどうぞ。

無印良品さんの「鳩時計・大」です。

今日の結論

鳩時計は鳩時計じゃなくて
カッコウ時計らしい。

名付けって昔から悪いものを避けてつけてる。
カッコウに罪はないのだが。
人間ってこちらの良し悪しで
物事を考えているな、と。

今まで鳩時計に疑問をもたなかったように
何か気づかずに意識や社会の外に
追いやってしまっているものも
あるのかもしれないなと思った。

そんな話。

鳩時計は良い

今回の本題とは違うがせっかく良いモノ
なのでまずは鳩時計のレビューから。
生まれて初めての鳩時計。一般的に思ってた
よく知る鳩時計よりもかなりシンプルで
装飾もほぼない。
見やすく落ち着いたデザインだ。

起き始めてしばらくは三十分おきに
鳥が鳴くもんだからなんとも
落ち着かないような変な感じもあった。
しかし、半年も経った頃には耳だけで
30分単位がわかるだけでなく
その特徴的な音のおかげで部屋全体の
雰囲気が穏やかになった気がした。

とても心地よい。時間を知るという
当たり前の活動にエッセンスが入るのは
とても良いものだと感じた。
この見た目もシンプルかつ
オシャレでとても良い。

小さいサイズもあるようなので
気になる方は是非。


鳩時計はカッコウ時計?

昨日鳩時計の声を聴きふと思った。
こいつ「カッコー」って言ってない?

鳩といえば「クルックー」とか
「ホーホー、ホッホー」とかだ。
私が鳩の品種に疎いのかと思い調べるも
やはり「カッコー」とは鳴かなさそう。
そこで「鳩時計 カッコウ」と調べてみた。

どうやら、鳩時計は元々はドイツで生まれ
Kuckucks uhr(クックス ウアー)
カッコウ時計と呼ばれ、それが日本に伝わった
のだという。
(なんて仰々しく書いているが、
私が無知なだけで賢明な読者の方からしたら、
「え?当然のことでしょ。」となって
いるのかも知れない。そこはご愛嬌。)
なぜかというと、カッコウは

閑古鳥の別名があるから店におくと
なんとも縁起が悪かった、とか
托卵をする鳥のため家に置く時計としては
これまたイメージが悪かった、とか


あったのだそう。

そもそもを言ったら、閑古鳥という呼び名が
寂れた様となったのだって
芭蕉がカッコウの鳴き声を聴いて
もの悲しさを感じたからって説が有力だし
別にカッコウは何も悪くない。

名付けは案外そんな感じに誰かが
よかれと思ってつけたものが浸透していく
パターンが非常に多い。

蛇足だが…
カッコウは英語でもcuckooで
他の国の言語もほぼ、あの「カッコウ」
と言う鳴き声から来ている。
カラスの漢字に「鴉」ネコの漢字に「猫」
ハトには「鳩」が当てられているように
(それぞれ、グァー、ミョウ、クー)
鳴き声から名を表すといのは
世界共通でよくあることなのだろう。
面白い。

名付けと忌み言葉

先で鳩時計の話をしたが
名付けや言葉を文字にする際には
不吉を避けてつけたりつけかえられたりする
シチュエーションが多い。


元々、古代中国など漢字文化圏では
避諱(ひき)と呼ばれる目上の人の実名
(諱、いみな)を使ってしまうことが
とても無礼とされ、あえて意味が合わなくても
文字を変えたり漢字の形を変えたりする
慣習があった。
(本当はルールとかすごい細かいが割愛)

古代から言葉にする際にはよくないものは
避けようという習慣がある。日本でもそうだ。

例えば、梨(無し)をありの実(有る)と
呼んだりスルメ(擦る、掏る)を
あたりめ(当たる)だとか呼ぶように
忌み詞として今も残っている。

塩だとかおからだとかもそうで
特に京言葉に由来するものが多い。
聞こえの美しさや上品さをを重んじたのだろう

言葉にはそれだけ強い力があるのだ。
こちらの都合で勝手に名付け
こちらの都合で勝手に変える。

名付けや言葉を作る際には人間のある種
勝手な想いが込められている。

世の中の「鳩時計」は他にもないだろうか

別に名付けたものをなんと呼ぼうが
その対象にはさして影響はない。
あくまでこれは言い手の体裁と
聞き手の印象によるものだ。

しかし、こうやって変わっていく中で
本来の意味が薄らいでしまった
パターンもあるかもしれない。
鳩時計が「ホーホー」と鳴かないくらいなら
良いかもしれないが名前が変わったことにより
そのものの本質が見えなくなってしまったり
なおざりにしてしまったりしてしまうことも
あるかもしれない。

我々は決まったものを決まってるからと
それ以上考えないとせずに
常に疑問を持って向き合うことも
必要なのかもしれない。

本日も読んでくださり
ありがとうございました。
はんぺん


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