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coldmountainstudy~ピックアップ2023.11.

久々に冊数落ち着きましたね。以前からの・・・を来月に回した影響もある。

でも内容はいいです。とても。

アユ・渓流釣りで名高い郡上漁協(長良川)、激流アユ釣り場とサクラマスで人気の九頭竜川中部漁協(九頭竜川)、「清流めぐり利き鮎会」4度のグランプリに輝く和良川漁協(和良川)の各漁業協同組合組合長と、水産研究・教育機構の主任研究員、釣り雑誌社の編集長による本音トーク。

漁協と漁業権対象魚種の現状と、釣り場のよりよい未来を実現するためのさまざまな施策や課題について意見を交わした、貴重な座談会の完全収録版。増殖戦略と科学的事実の最前線、川の資源を活用した地域の活性化、最近注目のアユルアーの話題まで、写真やグラフも交えてわかりやすく1冊にまとめました。釣り人、漁協関係者、研究者、河川の自然に興味のある方、必読の書です!

【参加者】
白滝治郎(郡上漁協組合長)
中川邦宏(九頭竜川中部漁協組合長)
大澤克幸(和良川漁協組合長)
坪井潤一(水産研究・教育機構 主任研究員)
鈴木康友(つり人社会長)
佐藤俊輔(司会・月刊『つり人』編集長)

これはもうね、川釣りを愛するものとしては必読。特に地元漁協にモヤっとくるものを感じてる人は。
座談会ですからね。とっつきやすくもあります。

いま、日本の食料事情がかつてないほどの危機に瀕している。

そしてこう警告する「このままでは、間違いなく近い将来、日本を飢餓が襲う」と。

著者はこうした状況に至った主な4つの理由を「クワトロショック」と呼び、度々警鐘を鳴らしてきた。「クワトロショック」とは以下の通りだ。

(1)コロナ禍による物流の停滞

(2)中国による食料の「爆買い」

(3)異常気象による世界的な不作

(4)ウクライナ戦争の勃発

こうした地球規模ともいえる動向の変化は、ただでさえ厳しい状況下で生きる日本の農業従事者をさらなる苦境へと追こんだ。コロナ禍による物流の停滞は、生産物の価格上昇を招き、消費者の購買、消費を著しく低下させた。また、ロシアのウクライナ侵攻によって、現在の日本農業には欠かせない化学肥料の価格が高騰し、生産者の経済的負担を著しく悪化させた。経済の低迷によって購買力を低下させた日本は、農業生産物の購買はもとより、肥料、飼料などの農業資材、畜産資材の購買においても、中国の爆買いをはじめとして、国際競争力を失いつつある。

そして、近年続く異常気象によって壊滅的被害を被った生産者も数多い。こうした状況下、日本の農業従事者の数は右肩下がりに低下している。結果、日本の食料自給率はますます低下をつづける。「食」は生命の源だが、このままでは「食」を支える農業が成り立たなくなるのは火を見るよりも明らかだ。こうした日本農業の危機、それによって食料自給率の低下は、「日本の飢餓に直結する」と著者は警鐘を鳴らす。

本書において、こうした状況を招く要因となった戦後の米国の対日本戦略、近年の新自由主義者主導の「今だけ、金だけ、自分だけ」政策の問題点を明快、かつ構造的に抉り出す。そのうえで、この「食」をめぐる現代日本の状況をドラスティックに変えるシステムとして、和歌山で誕生した「野田モデル」をあげる。「野田モデル」は、生産者の利益を最優先しながら、消費者の購買志向に合わせた生産物を流通させるシステムで、これまでとはまったく異なる「直売所」である。この「野田モデル」は多くの生産者が抱えていた構造的問題打開の突破口となり、2002年第1号店設立以来、現在では和歌山県をはじめ奈良県、大阪府などで30店舗以上を展開している。農産物だけではなく水産物の取り扱いも開始した。現在では、関東エリアでの展開も始動しつつある。著者は、絶望的状況にある日本の食料事情において、その状況を救う確かな光明として位置付ける。

日本の「食」の危機と解決策を考えるうえで、最上の書といえる。

今日まさに、北海道の異常気象に因する玉ねぎの価格高騰・・・なんてニューズが流れていました。(ウチは豊作だったので大丈夫そう。)

普通こういう危機感いたずらに煽るタイトルの本は避けるんですけどね。野田モデル、気になってたこともありまた農の重要性を学ぶためにも。

〈エッセイ=パーソナルな心の様子を描いた文章〉を書き、見つめつづけ、考えつづければ、おだやかな暮らしが手に入る。

エッセイスト松浦弥太郎が、考え方、書き方、読書、SNSとの付き合い方までを案内する、新しい思考のレッスン。

◎内容紹介◎
【エッセイストの暮らしと、エッセイの書き方・考え方が一冊に】

職業はエッセイストです。そのほかにさまざまな仕事のかかわりがありますが、基本的に「エッセイを書く」ということが暮らしのベースにあり、いつしか「エッセイを書く」 ための暮らし方が自分らしい生き方になり、自分のこれまでの人生を築いてきたように思えます。

そこでふと思いました。これからを生きる選択肢のひとつとして「エッセイストという生き方」があるのではないかと。なんてことないと思っていた自分の生き方は、もしかし たら、これからの時代を生きるため、いや、生き抜くための小さな発明かもしれない、と。(本書「はじめに」より)

【人生の指針、暮らしのセンス、本当の豊かさが身につく】
突然ですが、あなたはコップ一杯の水をどんなふうに飲んでいますか?

なにも考えずに一気にぐいっと飲んでしまうのか。それとも、いそがずにゆっくりと味わいながら飲むのか。コップ一杯の水の飲み方に僕はその人の生き方があらわれるように 思います。どちらがよくて、どちらがよくないということではありません。ただその違いは大きいのです。(本書「はじめに」より)

◎目次◎
第1章 エッセイとは、なにか
第2章 エッセイストという「生き方」
第3章 書くために、考える
第4章 書くために、読む
第5章 エッセイの書き方
特別コラム「僕の教科書的エッセイ」も所収

ここしばらく食傷気味だった松浦ワールドですがこれは久々にとても良いです。エッセイストとしての考え方がとても自分にフィットする。そういえばそう遠くない信州・東御町に住む玉村豊男さんの著作で一番好きなのも「エッセイスト」です。エッセイスト願望があるんでしょうかね?実際書くのは好きですね。

エッセイではないですが最近Threadsに毎日日記を書くようにしています。よろしければぜひ。


閑話休題。

著者の原点にして頂点の名著、大幅加筆による待望の復刊!

編集とは情報のIN/OUTの間にひそむ営みだ。
「編集工学」とは情報社会をもっとおもしろく生きるための技法である。
日本の情報ネットワークの先駆者である著者が説く、情報編集術のバイブル。
発展著しいIT技術についても追記した増補版。
《解説・山口昌男/大澤真幸》

――目次――
新装版に寄せて
Ⅰ 編集の入口
【第一章】ゲームの愉しみ
1編集はどこにでもある
2連想ゲームの中で
3情報はつながっている
【第二章】脳という編集装置
1考え方とは何か
2分節する情報
3記憶と再生のソフトウェア
【第三章】情報社会と編集技術
1ずっと前からマルチメディアだった
2経済と文化を重ねる
3歴史の中のエディターシップ

Ⅱ編集の出口
【第四章】編集の冒険
1記号から意味
2編集工学の夢
3編集技術マトリックス
【第五章】複雑な時代を編集する
1世界モデルが摩耗している
2物語の秘密
3エディトリアリティの発見
【第六章】方法の将来
1電子の中の編集
2編集の創発性
3縁側の編集へ

久々に読みますがやはり刺激されますね。エネルギー要します。
ただどうしても自分の中に”編集”という要素は必要。根気よく学びます。

とにかく体は、たべるものでできている──。料理はどちらかというと嫌いだと語る群さんが、自分の身体を一番心地よい状態に保てるよう、〈たべること〉にとことん向き合った「食」エッセイ。大人気「生活」シリーズ文庫最新刊。

一転、軽めの群さんの”生活”シリーズ。こういう息抜き的な読書も自分は必要。

熊本にある本屋兼喫茶店、橙書店の店主が描く本屋と「お客さん」の物語。石牟礼道子さんが逝った日「ただただ悼みたい」と訪れた人。“書くこと”を焚きつけた渡辺京二さんの言葉。縁あって催した“村上春樹朗読会”の夜。雑誌『アルテリ』に寄稿するハンセン病患者「関さん」と交わした握手――。文庫版のための書き下ろし・単行本未収録エッセイを増補する。

解説 滝口悠生

【目次】
1 まちの余白
・路地裏で
・とんちさん
・再会
・読み返す
・金木犀
・緑の椅子
・来し方の道を歩く
2 雨降りに本屋で
・手紙はいいよ
・常連さん
・披露宴
・Aさんのこと
・ママ
・おまけ
・されく
3 同じ月を見上げて
・巡り合わせ
・バス停 
・透明なお客さん 
・遠いけど近くにいるひと
・泣く女たち
・常宿
・とくとくとく
・秘密の夜
・街並み
・そらと満月
4 切手のない便り
・小さきものたち
・きりん
・またたく
・植木スイカと手紙 
・シールとドーナツ棒 
・握手
・ヤッホー
・ゆうひとあさひ
・いつもの風景
5 文庫版のために
・旅の仲間
・ハンさん
・再訪

あとがき
文庫版あとがき
解説 滝口悠生

いつか行ってみたい熊本の本屋さんの日常。こういう本屋さんの本は、読み飽きることがないですね。

*「たぬき」は、京都・大阪・東京でまったく違う?
*しっぽく、のっぺい、けいらん……麺料理の謎を追う
*衣笠丼、木の葉丼、他人丼、カレー丼など独自の丼物の世界
*あんかけ! ちゃんぽん! 魅惑の町中華
*「ねぎ」の切り方は、小口切りか、斜め切りか etc.
唯一無二の食堂文化を徹底研究!

きつねうどん、しっぽく、けいらん、のっぺい、ちゃんぽん、衣笠丼、木の葉丼、カレー丼……京都の食堂は歴史の中で、「麺類・丼物」を中心にして独自の発展を遂げてきた。うどんも丼物も中華もある京都食堂の魅力とは? 食いしん坊の地理学者たちが店に足を運び、味わい、観察し、文献を渉猟して、謎多き京都食堂文化に迫る。待望の研究書が、文庫書き下ろしで、ついに登場。

【目次】
はしがき
西陣のうどん屋から/寿司、カレーライス、もち/本書のメニゥ
第1章 上方〈麺〉問答─諸説覚書
1「きつね」は「けつね」か
「このうどんはたまらねえ」/「まったり」として……/断じて、きつね/エンタツ・アチャコの回想
2 「きつね」か「たぬき」か
「めしのお菜」/「大阪にそんなもんはない!」/「うどんですか、そばですか?」/
たぬきは一枚上手
3 「きつね」は化ける
(仮想)小林カツ代の驚き/謎の狐蕎麦
4 油揚げの魅力
油の臭み/惑いの〈麺〉問答
第2章 〈しっぽく〉の美学
1 京都のうどんには〇〇がのっています
華麗なる上おき/薄くて小さい○○
2 卓袱から〈志津ぽく〉へ
《下河原》の卓袱料理/「京坂の温飩屋」と「江戸の蕎麦屋」/江戸麺界の下剋上/異風か異称か/「おかめ」のような
3 にゅうめんの正体
玉子焼き幻想/むかしのメニゥ/土鍋の真ん中に/「にゅうめん」は夏の味覚か
4 〈しっぽく〉鍋のミッシングリンク
「長崎ちゃんぽん」鍋の謎/「うどんのすき焼き」/ベトベトの蕎麦/〝エンタツ〟鍋/「芳香炉」をめぐる語り/食堂の「しっぽく鍋」
第3章 なにを「とじる」か
1 謎かけ丼
丼物の名前/「親子」と「他人」/どちらをとじるか?/玉子で蓋をする
2 〈麺・丼〉問答
丼物の「都鄙問答」/しっぽくの変態
3 とじなくても美味しいんです
ねぎの切り方/食堂でお月見を
4 「あんかけ」をご存じですか?
出汁を食べる/それは玉子とじなのか?/「たぬき」にあらず/夏の涼味/のっぺいの謎
第4章 食堂と町中華の不思議
1 どこでも 〈中華そば〉
スバといなり/かまぼこはあるやなしや
2 〈ちゃんぽん〉とりどり
丼のなかの別世界/昭和京都の「チヤンポン丼」/長崎憧憬/〈中華〉と〈和風〉
3 〈あんかけ〉の都
[龍鳳]の品書き/町中華のチャンポン麺/魅惑の白/〈けいらん〉系中華/カレー丼の正体
4 台を替える愉しみ
「そばだいで」/うどん出汁の中華麺/「キーシマ」と「中はく」/京料理のような/「台ぬき」のいろいろ/空飛ぶマダムの後口直し/「玉吸い」と甘味でささやかなぜいたくを
あとがき 
引用・参考文献

最後はこれ。
京都、自分にとっては国内最後の砦。もっとも行ってみたい・・・旅先。
少しでも学びになれば。
メシと本、それくらいからは入れればいいな、と。

来月も同じくらいのボリュームか。
気になっていた本を自分へのご褒美的に、という感じにもなりそうです。

※リンクがamazonなのはamazonで買って欲しいということでは決してなく、単に見やすい・調べやすい・・・ということです。誤解なきよう。

http://www.coldmountainstudy.com/
coldmountainstudy@gmail.com 

coldmountainstudy  店主:鳥越将路


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