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雪、良寛、田中泯さん~越後妻有大地の芸術祭2024~

シャトルバスの車窓から

雪はあるんだろうか。
会場までの車窓は見慣れた風景。
田んぼや信濃川の河原の雪は残っていますが、ナカゴグリーンパークはどうでしょうか。

会場に向かうにつれ、更に高まる期待感。
一方で少しだけ不安な気持ちも混ざる感じ。

内側から高揚している自分と不安に思うわたしを感じます。
アート、舞踏のわからないわたしにも起こる変化といったらいいのかな。
不思議な感じです。

ナカゴグリーンパークにて

ナカゴグリーンパークは何度も訪れている場所で、広々している居場所なのに、多くの人が壁のように並んでいて、いつもとは違う場所に来たみたいです。

襦袢に改良衣っていいますっけ。
白地の上に黒です。

じっと天を見つめる様子からスタート。
その頃に雪の降りが強く始めて、より場が締まります。
みんな、音を立てずに田中泯さんを見つめます。

初めのうちは藁で作られた雪靴を履いていたようですが、それでも雪の上は寒そうです。
やがて舞うなかで雪靴を失います。

最後は改良衣を抜き捨て、雪の上に倒れます。
動かない。
良寛は、亡くなったのかな。

やがて立ち会がり、鬼太鼓座の生演奏、尺八の音などのなかで陽気に舞っているように見えました。
きっと、良寛の思い描いた世界。
亡くなって叶うこととなったのかななどと思いながら見ていました。

最後に田中泯さん、いや良寛さんに声を掛けられ、盆踊りに参加する観客。
初めは戸惑いながらも、みんなが輪になって踊ります。
輪が広がり、最後は総踊り状態です。

声を掛けられた付近にいたので、
「寒くない?寒いでしょ、一緒に踊りましょう」
といった掛け声からスタートする様子が見えました。

中のひとたちに聞いたところ、前日までの雪踏みの上に数センチの積雪があったそうです。
場を引き寄せると言ったらいいのでしょうか。
少雪の厳しい今年。
それでも天候を味方につけてしまう気持ちの凄さかなと思いました。

ああ、楽しい。

では。


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