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【おすすめ見所】さらりと巡る東京の重要文化財建造物⑧ ~色々編~

いつもお読み頂きありがとうございます!

今回は都内の重要文化財建造物シリーズで「色々」編を書こうと思います。

これまで都内の重要文化財建造物をテーマ毎にまとめてきましたが、ついにテーマの括り方も枯渇してしまいました。

そこで、私が最近巡った重文建造物でまだnoteで取り上げてない分を「色々」としてまとめようと思います。

*都内の重要文化財、寺社仏閣編寺社仏閣編Part2公共施設編商業施設編住宅編大学編橋編を作成しています。

* * *

今回の舞台(東京都)

旧醸造試験所 第一工場

東京都の取り組みで文化財ウィークというのがあります。

毎年、10月下旬から11月上旬のあたり、文化の日前後で設定されていて、普段非公開になっている文化財建造物が公開されます。

これを毎年密かに楽しみにしてます。
というのも、いつでも見学できる文化財もいいのですが、非公開のものが特別に見れるというのが気持ち的にワクワクしちゃいます。

王子にある旧醸造試験所 第一工場も、その文化財ウィークに合わせて公開されている重要文化財です(おそらく毎年)。

旧醸造試験所第一工場(重要文化財)【2022年】

ここは、醸造技術の研究・発展を目指し1904年に造られた国の醸造試験所です。いわゆる日本酒等、日本独自の酒類や発酵食品の研究されていたわけですね。別の意味で少し興味が出ちゃいます(飲み好きなため)。

ドイツのビール工場に倣った赤煉瓦の重厚な建物。カッコいいです。

風格たっぷりの赤煉瓦の外壁【2022年】

内部も散策できます。
レンガの感じが歴史を感じます。こんなに風合いが出ると見応えあります。

内部 階段脇煉瓦壁【2022年】

こちらは麹を作る麹室。白い釉薬がかかった煉瓦で作られてます。
独特の雰囲気ありますし、麹がスクスク育つような気がする空間でした。

旧麹室【2022年】

昨今、日本酒が「SAKE」としてグローバルに人気なのもこの研究所の成果なのかもしれませんね。

新宿御苑 旧洋館御休憩所

新宿の憩いの場といえば新宿御苑。

もともとは武家屋敷だったようですが、その広大な土地が丸々公園になっていてとにかく広いです。

歴史ある公園でもあり、戦災を免れた古い文化財があります。
「御苑」という名前からもなんとなく察せる通り、戦前は皇室の庭園でした。それゆえ、天皇や皇族が来園した際の休憩所として1896年に建てられたのがこちらの御休憩所。

新宿御苑旧洋館御休憩所(重要文化財)【2022年】

中も見学できました。素敵な洋館建築で高貴な方々が時間を過ごされるだけの素晴らしき意匠の部屋ばかり(ただし撮影禁止)。

こちら基本通年公開のようですが、現在は工事で休館中とのこと。

それにしても、新宿御苑って最高に気持ちいですよね。皇室の方々はこんな空間をプライベートガーデンとしてたとはなんとも羨ましいです。

新宿御苑 ハルニレの木【2022年】

ちなみに、園内にスタバがあって、個人的にオサレ最上級な空間だと思ってます。

聖徳記念絵画館

都内の巨大スポーツ施設が集まる明治神宮外苑。そのど真ん中に鎮座するのが聖徳記念絵画館です。

国会議事堂を女性っぽくした印象をいつも受けます。柔らかい雰囲気ながら荘厳で明治神宮外苑のシンボルとしての存在感があります。1926年の竣工です。日本初の美術館建築とのこと。

明治神宮外苑聖徳記念絵画館(重要文化財)【2022年】

中にも入れます(ただし撮影禁止)。
美術館ではあるのですが、いわゆるアートではなく、明治天皇の偉業を示すかっちり目の歴史画が展示されてます。教科書の挿絵になってる絵も多く、日本史選択者の自分には馴染みがありました。

この角度の写真、深い森と歴史的建造物と高層ビル群が、東京のごちゃ混ぜ感をよく感じます。

三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミアからの眺め【2022年】

明治神宮外苑は、新国立競技場ができて、さらに神宮球場の建替計画など再開発の途上にあります。反対運動もあり、難しい状況ではありますが良い方向に進むことを願います。

国立代々木競技場

国立代々木競技場は2010年まで春高バレーの開催地で、高校バレーの聖地でした。

自分の高校もバレーが強くて、春高バレーに出場した際に国立代々木競技場に応援に来たのを憶えてます。もう20年くらい前になります。懐かしい。。

さて、そんな国立代々木競技場。第一体育館と第二体育館があり、1964年の東京オリンピックに合わせて建てられました(当時は競泳会場)。設計はあの丹下健三です。最近重要文化財に指定されました(2021年)。

国立代々木競技場第一体育館(重要文化財)【2023年】

国立代々木競技場はとにかくめちゃくちゃかっこいいです。
屋根が吊り構造というのになっていて、大きな柱から吊られる形で屋根がかけられてます(ポールテントみたいな感じ)。前例のない技法と先進的な外観で建設当時は世間でもかなり驚かれたようです。

UFOみたいな感じもありつつ、屋根の曲線が美しいです。それなのにダイナミックで、巨大構造物たる威容を感じます。第一体育館は2本の柱で屋根を吊る構造になってます。

第一体育館の屋根外観【2023年】

こちらは第二体育館。1本の柱で屋根を吊ってます。

国立代々木競技場第二体育館(重要文化財)【2023年】

吊り構造だと柱を少なくできるようでスポーツ観戦に最適な広くて見通しのいい空間を実現できるそうです。デザインだけではなく実利も伴っているところも凄いです。

なお、2020年東京オリンピックもハンドボールの競技会場として使われたバリバリ現役の施設です。重要文化財のオリンピックレガシーとして永く愛されていくことを期待します。

* * *

今年はこちらのnoteが最後の投稿になります。
来年も良い一年であり、その様子を書き続けられますように。

以上

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それでは!

*カバー写真:国立代々木競技場 第一体育館(東京)【2023年】

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