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かつて野に棲んだ詩鬼の残骸をここに記すという悪い趣味です。
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2023年9月の記事一覧

詩141「猫の踪跡 (吾輩は猫だった)」

詩141「猫の踪跡 (吾輩は猫だった)」

「猫の踪跡 (吾輩は猫だった)」

吾輩は猫であった
前世の記憶などない
多分猫であったと思っている
寝るのは好きだし気まぐれだらけ
ただ尻尾の振り方は思い出せていない

吾輩は猫であったと思う
確証なんてない
犬より猫が好きだ
日向ぼっこがたまらなく好きで
朝は早いし夜になればうずうずする

吾輩は猫になりたい
今は望みでしかない
人間なんて面白くない
しかし猫も大変である
野良となれば長靴を履

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