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【ネタバレ注意】【映画感想】シン・ウルトラマン 2022/05/13

こんにちは。MSGEXのGAKUです!

今度は映画にまで手を出し始めた自分w ですが、自分の音楽制作にとって、外部から受ける刺激って非常に重要で。

前回のアルバムでも、オフィスで会議に向けて大慌てでプレゼン資料を執筆してる時に思い浮かんだ曲があったり、家族で舞浜に遊びに行った時に降りて来た曲があったり、新曲が生まれるのはいつも心が大きく動いた時。

前々回のアルバムでも「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を鑑賞したことから「La Forme du Bonheur」が生まれたように、今回も映画「シン・ウルトラマン」を鑑賞したことから生まれる新曲を僕自身、楽しみにしているところです✨



余談はこれくらいにして、それでは本題に。
以下、ネタバレが多数登場します!ご注意ください!














空想特撮映画「シン・ウルトラマン」の制作が発表されたのは早3年前、2019年のこと。当初は2021年夏公開予定でしたが、新型〇ロナ禍の煽りを受けて公開が一年延期、2022年5月13日にようやく公開となりました✨

映画は主に禍威獣特設対策室専従班、通称「禍特対(かとくたい)」のメンバー5+1人を中心に展開していきます。

禍特対の専門家5名
禍特対 室長 宗像龍彦

防災庁 禍威獣特設対策室専従班(禍特対)
・作戦立案担当官 神永新二:斎藤工
・分析官 浅見弘子:長澤まさみ
・非粒子物理学者 滝明久:有岡大貴
・汎用生物学者 船緑由美:早見あかり
・班長 田村君男:西島秀俊
・室長 宗像龍彦:田中哲司

出典:映画「シン・ウルトラマン」パンフレット

「ウルトラマンになる男」神永新二役には、映画「シン・ゴジラ」での演技が庵野秀明氏に高く評価されたことから主役に抜擢された俳優、斎藤工さん。

元々の神永は、禍威獣の出現から避難指示が出た集落にて逃げ遅れた子供を救助しようとした際、宇宙からやってきたウルトラマンの降着に伴う衝撃波に巻き込まれて亡くなってしまう。
自らの命を顧みず自分よりも弱い生命を救う、一見無益に思えるその行為を行う人間に興味を抱いたウルトラマンは、亡くなった神永の肉体と同化し、理解を試みる。
そして、「人間と外星人の狭間」に位置する存在として、禍威獣と戦うだけでなく、人間を滅ぼそうとする外星人ザラブ(CV:津田健次郎)、自分たちよりも下位の生物としてその支配を試みる外星人メフィラス(演:山本耕史)、そして、他の知的生命体による人間の生物兵器への転用を阻止するため地球の廃棄処分を決定した「光の星」から天体制圧用最終兵器ゼットン(エヴァンゲリオンでいうところの使徒、あるいはガンダムでいうところのジオングやαアジールのようなモビルアーマーに近いイメージ)を携えて派遣されたゾーフィ(CV:山寺宏一)との交渉、折衝、戦闘を行うウルトラマンは最終的にどうなってしまうのか。

どこか独特な存在感、そして俳優だけでなく監督業もこなす視点から「人間と外星人(本映画における宇宙人の呼称)の狭間」に位置するウルトラマンの心情を、人間のそれとは異なる形式で見事に表現されていたと感じました✨

神永のバディ、ヒロイン浅見弘子役には、樋口真嗣監督作品への出演経験があることからオファーを快諾した女優、長澤まさみさん。

公安調査庁から出向してきた浅見は、禍特対に着任後、神永とバディを組む。単独行動で所在のつかめない神永に当初は苛立つことも多かった。
その後、外星人ザラブが化けた偽ウルトラマンに捕獲されたり、外星人メフィラスにより生物兵器として巨大化させられたりする中、数々のピンチを神永に救われることにより、次第に人間と外星人の垣根を越えて神永を信じ、大切な存在として思うように。
ヒロインとして、ある意味写真の通り「禍特対」の中心人物として、存在感を発揮していました✨

禍特対の中でも非常に専門性の高い科学者としては、滝明久役 有岡大貴さん&船緑由美役 早見あかりさん。

沈着冷静で一見物事に動じない風の鮒緑(禍特対メンバ5人の拘留時にはストレス解消のためか独り死ぬほどお菓子を食べてましたが)に対して、外星人の人間を超越した圧倒的な科学力に驚き、打ちのめされた滝は、一時やる気を失って酒に逃げてしまう。
その頃、宇宙空間でゼットンとの戦いに挑んだウルトラマンは、八つ裂き光輪もスペシウム光線も全く効かないゼットンを相手になすすべなく破れて大気圏内に落下。神永は、意識不明の状態で防災庁内にて入院することとなる。
しかし神永は、ゼットンとの戦闘前に予め滝に対してUSBメモリを託していた。鮒緑からの助言、そしてUSBメモリに残されていた言葉

「ウルトラマンは神ではない。君たちと同じ、命を持つ生命体だ。僕は君たち人類の全てに期待する」

そしてベーターカプセルの技術を基にしたゼットンを倒すためのヒントを神永から与えられ奮起した滝は、世界中の科学者たちを招いてVR会議を開催し、ゼットン攻略に邁進していく。

一度挫折し自暴自棄になるところから、再度立ち上がって自分の使命を懸命に果たそうとする滝の姿はある意味非常に人間らしく、今回の映画の登場人物の中で最も感情移入できる、非常に重要な役どころでした✨

今回、禍特対メンバーの中で、良い面も悪い面も含めた人間の姿、人間の感情の起伏を最も表現していたのが滝であり、それを演じた有岡大貴さんがSNS上でも多数評価されていることに、僕も全く違和感はありません。
映画「シン・ウルトラマン」を映画として成立させるために必要不可欠な存在として、文句なしの個人的MVPを、有岡さんには捧げたいと思います!✨

班長 田村君男役 西島秀俊さん&室長 宗像龍彦役 田中哲司さんは、言わずとしれたドラマ「真犯人フラグ」の共演組。

ドラマの印象が強く残っていたのもあり、僕は正直最後のセクションでゾーフィが出てくるまで、宗像室長が実はゼットン星人だと信じて疑っていませんでした💦
ですが結果的に、班長の田村は現場のメンバをまとめるリーダーシップを発揮し、宗像室長は上の政治家たちとの交渉をスムーズに行う調整役として動きつつ、時には自ら現場に出て外星人メフィラスと交渉を行うなど、非常に有用なコンビとして振る舞っていました。
またその演技をベテランで実績のある西島さんと田中さんが行うことにより、映画に対する締まりと安定感を同時にもたらしていました。

田村班長はいかなる時でも沈着冷静で動じない様子。しかしゼットン攻略の際、神永が自分の命がどうなっても構わないとの発言をすると、田村は迷わず

「人類のためとはいえ、君の命を犠牲にする訳にはいかない」
(注:あくまで僕の記憶のため、多少表現が異なっているかもしれません)

と、人類、外星人の別なく、生命に対する確固たる信念を吐露する。このシーンの田村は人間として、班長として、神永の上司として、あるべき姿、そうあってほしい姿を見事に体現していたと感じました✨

宗像室長はいついかなる時も禍特対のメンバーを案じ、彼らがスムーズに行動できるよう政治家たちと丁々発止のやり取りを繰り広げる。ここはある種映画「シン・ゴジラ」の流れを汲んでいるかもしれません。

「請求書、禍特対じゃなくて防災庁の方に回しといて(にっこり)」
(注:あくまで僕の記憶のため、多少表現が異なっているかもしれません)

では映画館内で笑いが起きていましたw
一方、ゼットンが地球を廃棄処分しようとしていることに対して、人類の科学力では全く対処の仕様がないことから、世界各国がゼットン案件の公表を見送ったことを受け、

「何もせずか。それも良かろう」
(注:あくまで僕の記憶のため、多少表現が異なっているかもしれません)

と独り言をいうシーンでは、決して悲観し自棄になっての発言ではなく、非常に優しい表情で諦観の念を携えて発言していたのが、その後の続く平和に日常を送っている国民の様子と相まって、却って見ているこちらが苦しくなる程でした。
そしてそれはどこか、〇ロナ禍にあったここ2年強の自分たちの姿とも重なるような。
この映画は〇ロナ禍以前の2019年に主な撮影が終了しており(再撮を除く)、予め〇ロナ禍などを想定して作られた作品ではありません。
しかしながら、禍威獣の「禍」の字だったり、どこか現代とリンクしているように感じられるのは、映画の持つテーマ故かもしれません。

また、もう一つの大きなトピックは、竹野内豊さんが演じる「政府の男」との絡み。
今回、竹野内豊さんは、映画「シン・ゴジラ」に登場した赤坂首相補佐官役ではなく、あくまで「政府の男」役として出演されていますが、その動きを見る限り、政府における立場については違いがない模様です。
劇中では明確な表現はされていないものの、「シン・ウルトラマン」の世界がどこかしら「シン・ゴジラ」後の世界であることを想起させます。
これが劇中にも幾度となく登場する表現である「マルチバース」を意味する表現の一つなのか、それとも実は実際に赤坂補佐官本人なのか。そこは今後の樋口さんや庵野さんからの発言を待たなければなりません。

ここまで登場人物に沿って書き綴っていきましたが、最後に個人的にこの映画における最大の謎が二つ。

一点目が、パンフレットにも記載されている「ゾーフィ」。
最後にゼットンと共に消滅するところを間一髪「ゾーフィ」に助けられたウルトラマン(CV:高橋一生)が、「ゾーフィ」に対して何度も「ゾフィー」と呼び掛けている点。
またそもそも「ゾーフィ」がウルトラマンを救出したこと自体、「光の星」の掟に違反しているはず。
「ゾーフィ」は「ゾフィー」となったのか、そして彼がこの先どのような存在となるのか、非常に興味深いです。

二点目が、デザインワークスにおける庵野さんの手記として書かれていた「三部作」説。

第1部 シン・ウルトラマン(仮題) 劇場用映画
脚本・プロデューサー 庵野秀明(予定) 監督 樋口真嗣(予定)
第2部 続・シン・ウルトラマン(仮題) 劇場用映画
脚本・監督・プロデューサー 庵野秀明(予定)
第3部 シン・ウルトラセブン(仮題) 劇場用映画 or 各話シリーズ
スタッフ未定

出典:シン・ウルトラマン デザインワークス

別途先日発表された円谷プロの今後の計画において、一般向け映画として2022年「シン・ウルトラマン」に続けて2024年、2026年にも詳細未定作品の公開予定有との記載が見受けられます。

現時点ではまず映画「シン・ウルトラマン」の興収、そして製作費に対するリクープ状況次第かと思われますが、映画が大ヒットすれば、その後に続編が続く可能性は非常に高いと理解して良さそうです。

庵野さんが監督を務める「続・シン・ウルトラマン」も絶対見てみたいですし、ウルトラシリーズの中でも屈指の人気であるウルトラセブンを取り扱った「シン・ウルトラセブン」がテレビシリーズ化するとなれば、賛否両論は避けられないにせよ話題になること間違いなしです!✨

そのためにも、今回の映画「シン・ウルトラマン」の大ヒットを願わずにはいられません!!

それでは最後に、米津玄師さんが手掛けた主題歌「M八七」をご紹介して終わりたいと思います。

米津玄師が描いたCDジャケットイラスト

ちなみにタイトルの元になった「M87」にも諸説があります。「ゾフィー」の必殺技が「M87光線」であること、またそもそもオリジナルのウルトラマンたちの出身地とされる「光の国」すなわち「M78星雲」が、本来は「M87星雲」だったのが誤記により「M78星雲」として広まってしまったという話もあります。
その辺りは恐らく米津さんと樋口さんや庵野さんとの間でも会話されているはず。
このタイトルに込められた真意も、いつか明らかになってほしいです!

という訳で、MSGEXのGAKUでした!
ありがとうございましたー!!


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