あと「なに力」をつければ社会で安心できますか
なんかの記事に「営業力」という言葉を見つけた。
おしゃべりのうまさのことだろうか?
なんとなく「交渉力」という言葉の言い換えかと思ったが、たぶんそうではないだろう。
きっとアンミカの通販みたいなふるまいのことだと思う。
教員免許を取る過程のなかで、「担任力」という言葉も耳にした。教授もそう言ったし、本にもそう書いてある。
私はその意味が、いまだにわからない。
たしか、ほかには「傾聴力」、あと「問題解決力」、「自己認識力」だったかな……とにかくいろんな力が必要だ、と教わった。
「能力」がよりこまかくわかれているのかな。
昔は「スタイリスト」だったものが、ヘアメイクやネイル専門にわかれていったように。
たとえば野球だったら、意味がわかりやすい。
攻撃力はバットをあやつるうまさ、防御力はグローブをあやつるうまさだ。
そのシンプルさは、選手のうごきが制限されているからにほかならない。
時代が変わるにつれ、必要な能力がころころ変わっているのかもしれない。
若い人たちは、どんな能力を求められているのだろう。
顔面力やトーク力をみがけば勉強しなくても成功できるんじゃないかしら。
私は英語教師だから、その気になればリスニング力とリーディング力なんていって、「英語力」をわけることもできる。
ただ、それらは同じものの別の側面に過ぎない。コップでいうならフタと底みたいなものだ。
英語力とは、究極的には「生き方がちがう人の気持ちをわかろうとすること」だと私は考える。