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ウェルビーイング経営?健康経営との違いは?

1.ウェルビーイング経営とは

ウェルビーイング(well-being)経営とは、従業員の健康や幸福を重視する経営手法です。従業員のウェルビーイング、すなわち身体的、精神的、社会的な健康と幸福感を向上させることで、企業全体のパフォーマンスや生産性を向上させることを目指します。この経営手法は、現代のビジネス環境においてますます重要性を増しています。

●ウェルビーイング(Well-being)とは
ウェルビーイング(Well-being)は、「良い(Well)」と「状態(Being)」が一体となった言葉で、身体的・精神的・社会的に良好で満たされた状態を指します。直訳では「幸福」や「健康」を意味し、一時的な幸せを表す「Happiness」とは異なり、持続的な幸せを指す言葉です。

世界保健機関(WHO)が1948年に発効した世界保健機関憲章では、前文において健康を次のように定義しています。『Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.』。日本語では「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」と訳されています。


まず、ウェルビーイング経営の意義について説明します。従業員の健康や幸福は、企業の持続可能性に直結する要素です。従業員が健康であると、仕事に対する集中力やモチベーションが高まり、結果として生産性が向上します。また、幸福感が高い従業員は、職場に対するエンゲージメントも高くなり、離職率が低下する傾向があります。これにより、企業は優秀な人材を長期間にわたり確保することができます。

次に、ウェルビーイング経営の具体的な取り組みについて述べます。まず、従業員の健康を支援するために、定期的な健康診断やフィットネスプログラムの提供が挙げられます。これにより、従業員は自身の健康状態を常に把握し、必要な対策を講じることができます。また、メンタルヘルスの支援も重要です。職場にカウンセリングサービスを導入したり、ストレス管理セミナーを開催することで、従業員の精神的な健康をサポートします。さらに、柔軟な働き方の導入もウェルビーイング経営の一環です。リモートワークやフレックスタイム制度を導入することで、従業員は自分のライフスタイルに合わせた働き方を選択することができます。

ウェルビーイング経営の効果についても触れておきます。この経営手法を実践することで、企業は従業員の生産性やエンゲージメントを向上させることができます。具体的な例として、ある企業がウェルビーイング経営を導入した結果、従業員の健康状態が改善し、欠勤率が大幅に低下した事例があります。また、従業員満足度も向上し、企業全体の士気が高まったと報告されています。これにより、企業の競争力が強化され、市場での地位を確立することができました。

最後に、ウェルビーイング経営を導入するためのステップについて説明します。まず、現状分析が必要です。従業員の健康状態や職場環境の現状を把握し、改善点を洗い出します。次に、具体的な目標を設定します。これに基づき、健康管理プログラムやメンタルヘルス支援策、柔軟な働き方の導入など、具体的な施策を実施します。そして、施策の効果を定期的に評価し、必要に応じて改善を行います。これにより、持続的なウェルビーイング経営を実現することができます。

以上のように、ウェルビーイング経営は従業員の健康と幸福を重視する経営手法であり、企業の持続可能な成長に大きく影響を与えます。従業員が健康で幸福であることが、企業の競争力を高める鍵となります。このような視点から、ウェルビーイング経営を積極的に導入し、企業全体のパフォーマンス向上を目指すことが重要です。

2.ウェルビーイング経営と健康経営の違いとは

ウェルビーイング経営と健康経営は、どちらも従業員の健康や幸福を重視する経営手法ですが、その焦点やアプローチには違いがあります。それぞれの概念を詳しく説明します。

🔵ウェルビーイング経営の特徴としては、次のような点が挙げられます。

身体的健康:健康診断やフィットネスプログラムの提供
精神的健康:メンタルヘルス支援やカウンセリングサービスの提供
社会的幸福:職場の人間関係の質を向上させる取り組みや、
      コミュニケーションの促進
仕事と生活のバランス:柔軟な働き方の推奨やワークライフバランスの支援

健康経営は、従業員の身体的健康を中心に据えた経営手法です。主に疾病予防や健康促進を目的としており、医療費の削減や欠勤率の低下を目指します。健康経営は、企業の生産性向上やコスト削減に直結する施策として実施されることが多いです。

🔵健康経営の特徴としては、次のような点が挙げられます。

疾病予防:定期健康診断や予防接種の推奨
健康促進:フィットネスプログラムや健康教育の実施
職場環境の改善:安全で健康的な労働環境の整備
医療費削減:健康管理を通じた医療費の抑制

🔷対象範囲・目的・アプローチの違い

  1. 対象範囲

    • ウェルビーイング経営は、身体的健康に加え、精神的、社会的な幸福も重視します。

    • 健康経営は、主に身体的健康に焦点を当てています。

  2. 目的

    • ウェルビーイング経営は、従業員の総合的な幸福感を高め、仕事に対する満足度やエンゲージメントを向上させることを目指します。

    • 健康経営は、疾病予防や健康促進を通じて、欠勤率の低下や医療費の削減を目指します。

  3. アプローチ

    • ウェルビーイング経営は、幅広い取り組みを通じて、従業員の全体的な生活の質を向上させることを重視します。

    • 健康経営は、具体的な健康施策を通じて、従業員の身体的健康を維持・向上させることを重視します。

企業がどちらの経営手法を採用するかは、その組織の目標やニーズに応じて決定されるべきです。両者の特性を理解し、適切に取り入れることで、従業員の健康と幸福を支える強固な経営基盤を築くことができます。

3.おすすめ人材アセスメントソリューション

4.会社概要

会社名:株式会社マネジメントサービスセンター
創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント

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